デッキ構築+ループホラー『プレイアブル・モックアップ』Steam版が5月26日配信へ。心霊写真の中を巡り、0時への到達を目指す

国内の個人ゲームデベロッパー727 Not Houndは5月19日、『プレイアブル・モックアップ』Steam版を5月26日にリリースすると発表した。『プレイアブル・モックアップ』は、写真を撮影して午前0時への到達を目指す、デッキ構築型3D探索ホラーゲームだ。

国内の個人ゲームデベロッパー727 Not Houndは5月19日、『プレイアブル・モックアップ(Playable Mockup)』Steam版を5月26日にリリースすると発表した。価格は500円程度。PC(ふりーむ!)向けに無料公開中のバージョンに、調整を加えた有料版となる。
 

 
『プレイアブル・モックアップ』は、写真を撮影して午前0時への到達を目指す、デッキ構築型3D探索ホラーゲームだ。本作の舞台は、心霊写真の中に存在する死者の心の回廊である。プレイヤーは、特殊な機器を用いて心霊写真の中へ侵入。無限回廊を巡って午前0時へたどり着き、死者の魂を捕まえることになる。
 

 
心霊写真の中には、通路とドアで構成された無限回廊が存在している。回廊でカギの絵を撮影するとドアが開き、少し時間の進んだ同じ構造の回廊へ進行。12時の回廊からスタートし、24時の回廊への到達が目的の一つとなる。しかし、撮影にはフィルムが必要であり、フィルムが尽きるとギャラリールームに戻され、同時に回廊の時間が12時にリセットされてしまう。初期の撮影可能回数では、目的の時間までたどり着けない。

そこで本作では、回廊内に存在する被写体を撮影し、能力をもった写真を作成する。たとえば、デジタル時計風の「ファーストクロック」を撮影すると、時間が60分進む。海の描かれた絵画「忘れることのない海」を撮影すると、写真の展示枚数とフィルムが増える。不気味な何かが描かれた「頭の中にすむもの」を撮影すると、電力が2増加するなど、能力をもった写真が生成される。こうした写真を集めることで、いわばデッキを構築していくわけだ。ギャラリールームに戻ると、撮影した能力付きの写真が展示されており、展示された写真を再度撮影すると写真の能力が発動。写真の能力によって時間を進めたり、撮影可能回数を増やしたりなど、撮影した写真を活用することで回廊を攻略する。すなわち、無限回廊での探索とデッキ構築パート、ギャラリールームでの写真使用パートを繰り返して、24時を目指すわけだ。
 

 

いずれもフリーゲーム版『プレイアブル・モックアップ』のスクリーンショット

 
回廊の中には、放置すると害を及ぼす怪異が出現するほか、一定の条件を満たしてしまうと魔女が現れてゲームオーバー。撮影すると死亡する「ドッペルゲンガー」も配置されている。デッキを構築して攻略するゲームプレイと共に、不気味な世界観が描かれている。またゲームモードの内、推理/上級推理モードでは、囚われている魂と犯人を特定する要素も導入されている。
 

 
本作を開発しているのは、国内の個人ゲーム開発者である座間氏。727 Not Houndは同氏の名義である。過去作としては、フリーゲーム『国際指定怪異123号 廃村』や『HEAVY DREAM』などをリリースしている。『プレイアブル・モックアップ』はモックアップの名が示すとおり、開発初期段階の試作品を、誰でも遊べるように舗装したという作品だ。ゲームバランスの異なるバージョンが、いくつかフリーゲームとして公開されてきた。Steam版『プレイアブル・モックアップ』は、フリーゲーム版をベースに、被写体の追加やバランス調整を施した有料版となる。

また727 Not Houndは、『プレイアブル・モックアップ』をベースとした新作『フォトジェニック・マインド』を現在開発中。『フォトジェニック・マインド』では、写真撮影によるデッキ構築要素はそのままに、大量暗殺事件の謎を解き明かすモードや、ランダム生成ステージを攻略して世界観の核心に迫るモードなどが予定されている。
 

 
『プレイアブル・モックアップ』Steam版は、5月26日に配信予定。過去のツイートによると、価格は500円程度。フリーゲーム版は、PC(ふりーむ!)向けに公開されている。



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Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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