『FF6』高級フィギュア「SQEX MASTERLINE FFVI」発表も、超高額で『FF』の父が苦言を呈す。値段に見合ったものになるか

スクウェア・エニックスは4月25日、フィギュア「SQEX MASTERLINE FFVI」の予約を開始した。しかしあまりに高額であることから、『FF』の父が苦言を呈している。

スクウェア・エニックスは4月25日、フィギュア「SQEX MASTERLINE FFVI」の予約を開始した。販売価格は148万5000円(税込)。全世界600個限定生産で日本向けには150個が販売され、発売は2023年7月28日を予定している。


「SQEX MASTERLINE FFVI」は天野喜孝氏が手がけた『ファイナルファンタジーVI』のメインビジュアルをモチーフに、同氏の監修のもと1/6スケールで立体化したものだ。高精細な造形・塗装により、運命に立ち向かうティナの美しい姿を表現。ポーズ違いの上半身パーツと、造形が異なる本体パーツが1種類ずつ付属するという。なによりも目を引くのは、148万5000円という価格である。

「SQEX MASTERLINE」シリーズは、スクウェア・エニックスのハイクオリティフィギュアブランドだ。すでに第一弾として「SQUARE ENIX MASTERLINE NieR:Automata」が発売されており、こちらも34万9800円とかなりの高額だ。しかし、第二弾となる「SQEX MASTERLINE FFVI」はその4倍以上の価格ということで、国内外から驚きの声が飛び交っている。

148万5000円というリッチなお値段に『FF』シリーズの父である坂口博信氏も反応。「これは、ないな」と苦言を呈している。坂口氏の最新作『FANTASIAN』は、ジオラマを用いた表現が特徴のゲームだ。このジオラマ作りにはかなり気合が入っており、調整を重ねたとみられる。フィギュアの相場感などはざっくりと把握しているのだろう。その上で、「ちょっとヤバいのでは?」「だいじょうぶスクエニ?」と心配をまじえて厳しい反応を寄せている。


およそ150万円という超高額フィギュアである「SQEX MASTERLINE FFVI」だが、はたして“高すぎる”というのは妥当な評価なのだろうか。シリーズ前弾である「SQUARE ENIX MASTERLINE NieR:Automata」は約35万円と高額なフィギュアでありながら、Amazonなどのレビューでは高い評価をつける投稿が多い。「SQEX MASTERLINE」の製作を手がける国内のスタチューメーカー・プライム1スタジオはハイクオリティフィギュアメーカーとして高く評価されており、素晴らしい出来栄えのフィギュアが届く可能性は高い。

しかし、同スタジオのフィギュアでも販売価格が100万円を超えるものは筆者が探した限りではほぼ見つからなかった。オンラインショップを見ても「パシフィック・リム」のフィギュア「ジプシー・デンジャー DX版」の63万2390円が最高価格である。フィギュアの良し悪しはカタログから見て取れる情報のみで語ることはできないものの、「ジプシー・デンジャー DX版」とさほど大きさが変わらないにもかかわらず「SQEX MASTERLINE FFVI」には倍以上の価格がつけられており、“高い”という声が出るのも致し方ないように感じられる。

別スタジオのフィギュアも合わせて比較してみると、100~200万円の価格帯には等身大フィギュアも少なくない。ハイクオリティ等身大フィギュアブランドFIGUREXのフィギュアは150万円前後のものが多いようだ。また、2021年にフリューが手がけた「新世紀エヴァンゲリオン」の綾波レイの等身大フィギュアは、181万5000円という価格で受注生産された。148万5000円という金額は、これらの等身大フィギュアと肩を並べる価格帯なのである。なお、「SQEX MASTERLINE FFVI」の大きさは高さ78cm、幅58cm、奥行き66cm、本体重量34.2kgである。


驚異の高額フィギュアを発表し、シリーズの父にも苦言を呈されたスクウェア・エニックスのハイクオリティフィギュアブランド「SQEX MASTERLINE」。製作スタジオの実績からクオリティの高さが期待されるものの、SNSなどでは“高すぎる”という声が多く挙がっている。はたして超高額なお値段に見合ったクオリティのフィギュアとなるのだろうか。「SQEX MASTERLINE FFVI」は148万5000円(税込)で予約受付中。発売は2023年7月28日を予定している。


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Aki Nogishi
Aki Nogishi

ポストアポカリプスとドット絵に心惹かれます。AUTOMATONではFF14をメインに担当します。

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