沖縄離島ノベルADV『イハナシの魔女』Steamにて2022年夏にリリース予定。島に残された信仰と、異界の魔女の目的

国内の同人サークルFragariaは4月21日、『イハナシの魔女』のSteamストアページを公開した。『イハナシの魔女』は、魔女と離島で共同生活を送る、青春ファンタジービジュアルノベルゲームである。

国内の同人サークルFragariaは4月21日、『イハナシの魔女』のSteamストアページを公開した。本作はPC向けとして、2022年夏に製品版がリリース予定。ストアページの公開にあわせて、PVも公開されている。
 

 
『イハナシの魔女』は、魔女と離島で共同生活を送る、青春ファンタジービジュアルノベルゲームである。本作の舞台は、人口1000人にも満たない架空の沖縄の離島「渡夜時島」だ。主人公の西銘光は、3月まで東京都内に住み、高校1年生として学校に通っていた。ある日、光は保護者の叔母に航空券を渡され、祖父のいる渡夜時島へ引っ越すことになる。しかしいざ島に着いてみると、頼りの祖父は半年前に海外へ移住。事情を探ろうとしたところ、叔母一家の高跳びが発覚する。光は、叔母一家から捨てられていたわけだ。

祖父の家に入ることすらできず、途方に暮れる光。野宿の場所を探してサトウキビ畑をさまよっていると、そこには国籍不明の少女リルゥがいた。離島に放り出された光は、紆余曲折の末にリルゥと祖父の家で共に暮らすことになる。何らかの目的のため島にやってきたという、日本とは異なる常識で生きてきた魔女リルゥ。そして島の信仰に関わる家の娘で、東京で叶えたい夢がある赤摘明。魔女の使う魔法と、離島に残された琉球王国時代の信仰。少年少女の離島での自活生活と、魔法と信仰にまつわる物語が描かれていく。
 

 

 
西銘光たちの物語は、ノベルゲーム形式で展開される。画面をクリックするとストーリーが進行。文字と立ち絵を基本に、CGや音楽といった演出を加えて情景が表現されていく。作中では時折選択肢が登場するものの、「どこまでも一本道ノベル」と謳われているようにストーリーの分岐などはなく、10時間前後で一筋の物語が描かれるのだろう。

また本作では、現在BOOTHにて体験版が500円で販売中だ。体験版には、電気も水道も通っていない祖父の家で暮らし、徐々に交流を深めていく様子など、プロローグとアカリ編が収録されている。テキストは読みやすく、アイドル育成ゲーム風の選択肢など、コミカルなシーンも演出を混じえつつ表現。悩みを抱えながら夢に向かう少女の姿や少年少女の淡い恋が、テンポよく描かれていた。体験版の時点ではなんともいえないものの、ストーリー上では不穏な気配も漂い始めており、製品版で展開される続きに期待したいところだ。
 

 

 
本作を開発しているのは、国内のアドベンチャーゲームを制作する同人サークルFragaria(フラガリア)だ。過去作としては、Nintendo Switch向けにもリリースされたサスペンスノベルゲーム『カガミハラ/ジャスティス』をリリースしている。『イハナシの魔女』では、「笑って泣ける感動ラブコメを目指して」開発中。令和のボーイミーツガールとは何かや、王道ボーイミーツガールをどこまで磨けるかなどを、ど直球に突き詰めようと制作が進められているそうだ。
 

 
イハナシの魔女』はPC(Steam/BOOTH/DLsite)向けに、2022年夏リリース予定となっている。また体験版は、現在BOOTHにて500円で配信中。過去のツイートによると、配信中の体験版よりも範囲を絞ったものが、無料公開配信予定とされている。


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Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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