フロム・ソフトウェアは4月19日、『エルデンリング』のアップデートパッチVer.1.04を配信した。ゲームパフォーマンスの改善やカメラ自動回転の切り替えが実装されたほか、武器や戦技といった戦闘要素のバランス調整も実施されている(関連記事)。そして、このアップデートでひっそりと追加されたのが、チュートリアルへの導線である。本作のチュートリアルマップは突入までの道筋がわかりにくく、そもそも存在に気づかないプレイヤーも少なくなかったようだ。パッチVer.1.04からは、そうしたプレイヤー向けの配慮がなされている。
『エルデンリング』のチュートリアルマップ「学びの洞窟」へは、ゲーム開始地点「王を待つ礼拝堂」でボスと戦った後に転送される「漂着墓地」から向かうことができる。「漂着墓地」に到達してまもなくの場所に地下へと続く穴があり、そこから下ることで到達可能だ。しかし、この穴はとにかく見落としやすくできている。穴の手前にいるNPCに話しかけると「飛び降りるがよい」と誘導してくれるものの、会話可能なNPCであるということに気付かなければいけない。また、この穴自体もかなりの高さがあり、飛び降りることに対する心理的な抵抗感もある。フロム・ソフトウェアが公式に公開しているゲーム序盤のTipsでも、「ジャンプで降りても、死亡することはありません。怖れずに飛び降りてください」と記載されているほどである。この穴を無視している人がよほど多かったのだろう。
穴の近くには幻影の木が光り輝いており、まずそちらに目が行ってしまう可能性もある。幻影の木の方向へ道なりに進むと、「漂着墓地」を出て最初のフィールド「リムグレイブ」にたどり着いてしまうのだ。引き返すことは可能だが、チュートリアルの存在を知らなければ「ここから冒険が始まるのだな」と納得し、そのまま先に進んでしまう可能性もある。これらの要因から『エルデンリング』のチュートリアルは見落とされやすく、褪せ人たちは右も左もわからないまま、広大な狭間の地に放り出されてしまう危険性があったのだ。
パッチVer.1.04からは、「漂着墓地」に到着し、穴の手前に来た段階で大きくポップアップが表示されるようになった。画面に大きく表示されボタンを押さなければ閉じられないポップアップのため、まず見落とすことはないだろう。「学びの洞窟」ではガードや回避などの基本的な戦闘のテクニックを学び、最後にボスを倒すことでゲームにおけるひととおりの動きを習得することが可能だ。プレイしなくともゲームの進行に支障はないが、クリアすることでジェスチャーを獲得することもできる。パッチVer.1.04以降もこれまでどおりスルーして進むことは可能だが、初めて『エルデンリング』に触れるのであればスルーせずにプレイすることをおすすめしたい。
パッチVer.1.04ではそのほかに、テキストの修正も話題となっている。「ブライヴの鎧」のフレーバーテキストにあった「毛皮のマントを纏ってる」という文の“い抜き言葉”が修正され、テキスト末尾の三点リーダが削られたほか、「ならず者の鉄仮面」のテキストにあった「やばさ」という単語が「危うさ」に置き換えられているようだ。本作の重厚感ある世界観のテイストに合わない文言が修正されている様子である。
アップデートの度に細かな修正がおこなわれている本作では、まだ見つかっていない修正点が存在するかもしれない。気になる方は以前までのデータと見比べてみてはいかがだろうか。
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