『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』PC版におけるMod人気は、発売から4か月が経っても止まないようだ。Modにもトレンドが存在するようで、新たな作品が生まれては人気を集めている。
『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』PC版は、Epic Gamesストアにて昨年12月に発売された。同作は、『ファイナルファンタジーVII リメイク』に追加要素を収録。コンテンツとしては、ゲーム本編のほか、ウータイの娘ユフィを主人公とした物語が収録されている。待望のPC版が発売されたということで、昨年からModが数々生み出されている。
これまで『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』PC版用のModとしては、さまざまな作品が生み出されてきた。動的解像度を無効化するModやカクつき防止Modのほか、武器や衣装替えModもリリースされてきた。しかしそれらの多くは、既存モデルの色変えや、入れ替えであった。たとえば、ティファやエアリスのイベント用の衣装を、通常時にも着せるといったModである。あくまでゲーム内で用意された素材を、交換するやり方であった。
しかし発売から時間が経ち、凝ったModが登場している。その筆頭であり、現在圧倒的人気を誇っているのは、「Classic Original Tifa Outfit」Modである。ティファの衣装を、1997年に発売された『ファイナルファンタジーVII』オリジナル版のものにしてしまうというわけだ。というのも、リメイクにあたっては、ティファの衣装は見直しが図られていた。具体的には、ティファはリメイク版ではタンクトップ下にインナーシャツを着用し、スカートの下にはスパッツを着ている。サイハイソックスを履いており、グローブは腕を隠すタイプのものを装備。全体的に肌の露出を抑えられている印象だ。
こうした変更にも理由があったようだ。ディレクターの野村哲也氏はティファの衣装変更について、「社内の倫理部署からの指示もあり、激しいアクションでも不自然にならないように胸部を絞める必要がありました。そこで、すごくシンプルだった上半身の衣装を、黒のアンダーウェアや体にフィットするタンクトップで、フィットネスを意識したスポーティーなデザインにしています」と過去に語っていた（ファミ通）。あまりに露出が多いと、グローバルには受け入れられないリスクもあるため、配慮したのだろう。リメイク版のデザインは、元デザインは尊重しつつ、現代でも違和感のない、ティファらしい素敵な服装になっている。
一方で、原作のティファの衣装にファンが多いのも事実である。それゆえに、オリジナル衣装をModで蘇らせる熱気が高まっているのだ。「Classic Original Tifa Outfit」Modは、そうした原作衣装人気を如実に示している。3月1日にベータリリースされた同Modは、登場から瞬く間にNexus modsにおける同作の人気Mod（直近1か月）にてトップを独走している。主な変更としては、インナーとサイハイソックス、そしてベルトは変更。またタンクトップについても変更されている。モデル自体にも手が加えられているものの、調整はシンプル。しかしながら、リリース以来高い人気を誇る。
そうした人気に呼応するかのように、「Classic Original Tifa Outfit」Modは改善されてきた。技術的なブラッシュアップが続けられているほか、胸に関する表現もより精細に。そして各スキンのテクスチャ解像度において、4Kのものが追加された。単なる衣装Modとしては異例の、怒涛のアップデートがなされているわけだ。ちなみにNexus modsの『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』PC版における人気Mod（直近1か月）では、別のインナー＆サイハイソックス削除Modもトップ10に入っており、根強い支持を得ている。オリジナル版に近いティファを見たいと望む人は多いのだろう。
そのほかの人気Modとしては、クラウドとティファの衣装を「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」のものに変更するMod群も人気が高い。エアリスの髪型をさらにロングにするModなども人気。さらには、クラウドにお腹出し衣装を着させる、セクシーModも登場している。
いずれも、ゲーム内に新たな素材を追加する試み。発売から時間が経つにつれ、『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』PC版のMod環境は、より成熟しつつあると言えるかもしれない。なお、Modはあくまで非公式な遊び。個人の範疇で、ある程度節度をもって利用したいものである。『ファイナルファンタジーVII リメイク インターグレード』PC版は、Epic Gamesストア向けに発売中だ。
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