サイバーパンクRPG『ANNO: Mutationem』ではキャラが日本語で喋る。日本版吹き替えボイスがちらりと公開

Thinking Starsは3月9日、『ANNO: Mutationem アノー:ミューテーショネム』の各言語版の吹き替えボイス映像をSNS上に投稿した。本作は以前より吹き替え音声を収録するとしており、今回実際にその音声が紹介されたかたちだ。

デベロッパーのThinking Starsは3月9日、『ANNO: Mutationem アノー:ミューテーショネム』(以下、ANNO: Mutationem)の各言語版の吹き替えボイス映像をSNS上に投稿した。本作は以前より吹き替え音声を収録するとしており、今回実際にその音声が紹介されたかたちだ。


『ANNO: Mutationem』は、サイバーパンクアクションRPGだ。本作の舞台となるのは、大企業が牛耳り、危険な組織が跳梁跋扈する近未来の大都市。プレイヤーは戦いに優れた主人公アンとなり、友人のハッカーであるアヤネとともに、失踪した弟を捜索する。その道行きには、豊富なロケーションや説明し難い怪奇な生物など、さまざまな発見と脅威が待ち受けているのだ。

本作では「2D+3D」をコンセプトに、キャラクターなどは基本的にドット絵で、マップや背景などは3Dで描画されている。ネオン輝く猥雑かつ無機質な街では、手がかりに繋がる探索のほか、人々との交流やサイドストーリーなども楽しめる。戦闘はアクションながらRPG要素もあり、アイテム収集のほか購入・作成も可能。アンのステータスやスキルの強化要素もあり、あらゆる武器と技術を使って押し寄せる敵の大群や、強力なボスを打ち破っていくのだ。


『ANNO: Mutationem』を手がけるのは、中国を拠点とするデベロッパーであるThinking Starsだ。本作は英語・日本語・中国語をメイン言語としており、そのほかの言語表示にも対応する。また、メイン言語では、各言語によるキャラクターボイスがつくことも事前に明らかにされていた。今回公開された動画では、アンとアヤネによる英語・日本語・中国語での発話を聞くことができる。どの言語でも、クールなアンは控えめで冷静な印象の演技が、一方アヤネは元気のよい、おちゃらけた様子の演技がなされている。どの言語でもキャラごとに声質の似た演者がキャスティングされているようで、こだわりも感じられる。
【Update 2022/03/09 14:02 JST】キャラクター名を修正


なお、英語版については演者の名前も公開されており、アンの声については英語版『ファイナルファンタジーVII リメイク』のユフィや英語版『原神』のエウルアを演じたSuzie Yeung氏があてている。アヤネについては、英語版『原神』の煙緋や、アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」の英語版にてトリッシュ・ウナを演じたLizzie Freeman氏が担当するとのこと。『ANNO: Mutationem』はキャラクターボイスにもかなり力を入れている様子がわかる。インディーゲームにおいては、キャラクターに声がつくこと自体がやや珍しく、さらに日本語音声まで用意されるのは稀だといえる。

こうした方針の背景には、本作に日本人開発者が携わっている点もあるかもしれない。本作は中国デベロッパーによる開発であるものの、ディレクターを務めるのは日本人開発者の小山玲央氏だ。同氏はアメリカにて日本人の両親のもとに生まれ幼少期を過ごしたのち、日本にてかつて存在したゲーム会社ゲームリパブリックにて開発に携わった。シリコンスタジオでは『ブレイブリーデフォルト』に携わり、紆余曲折を経て、Thinking Starsに加入。本作を手がけているとの経緯だ(4Gamer)。また、『ANNO: Mutationem』公式Twitterアカウントは、日本語での情報発信にも積極的だ。日本のファンには日本語で返答するなど、こまやかなサポート姿勢も見られる。いずれにせよ、同作は日本のプレイヤーを視野に入れて熱心にアプローチしている。

『ANNO: Mutationem』は、PC(Steam)/PS4/PS5向けに3月17日発売予定だ。





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Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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