司書体験ADV『市立カクレザ図書館』Steamにて配信開始。穏やかな貸し出し業務と、積み重なる謎のストーリー


国内の同人サークル野良箱は1月25日、『市立カクレザ図書館』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。日本語および英語に対応しており、価格は1010円となっている。
 

 
『市立カクレザ図書館』は、図書館のカウンターで貸し出し業務を担当する、司書体験アドベンチャーゲームである。本作の舞台は、現代とは少々異なる世界にある施設、市立カクレザ図書館。主人公は、市立カクレザ図書館で働き始めたばかりの新人司書だ。30日の試用期間中、新人職員としてミスをしないようカウンターでの業務に励み、無事に正式採用を迎えることが目的の一つとなる。
 

 
図書館のカウンターには、本の貸し出しや返却を目的に毎日利用者たちが訪れる。プレイヤーは、新人司書として利用者たちに対応。カウンターに持ち込まれた本を読み取り、貸出/返却の処理をこなしていく。

また利用者たちが特定の本を探している場合には、検索機を使って本を特定する。「表紙に青い犬が描かれた絵本」や、「忘却がタイトルに入ったビジネス書」など、彼らの記憶を元に検索機にワードを入力。検索機には、蔵書260冊分の表紙と概要が入力されているので、ジャンル/著者/タイトル/出版社などで絞り込み、彼らの探している本を見つけ出すわけだ。
 

 
本作では、上記のような図書館のカウンターでの淡々とした業務が基本となる。ただしカウンターでの業務を進めていくと、利用者が「コトノリア」なる謎の単語を発したり、カクレザ市で過去に事件が発生していたりなど、小さな謎が積み重なる。主人公が淡々と司書として業務に励む傍ら、徐々に些細な謎が深まっていくストーリーも本作の特徴だろう。公式ブログによると、プレイ時間はノーマルエンドまで45分で、トゥルーエンドまでは1時間半ほど。ジャンルとしてはSFやオカルト、ミステリの要素も少しずつ入っているそうだ。
 

 
本作を開発した野良箱は、舵木野良氏による国内の個人サークルだ。プレスリリースによると、同サークルでは2008年よりCOMITIAでオリジナル漫画を同人誌として発表してきた。本作では、主人公が一か所で作業をしているとストーリーが進行する作品の影響を受け、それらの図書館版をコンセプトに開発がスタート。『Papers,Please』『VA-11 Hall-A』『Replica』『Her Story』『ヨミクニサン』の5作品が、具体的な先行作品として挙げられている。

またサークル公式ブログでは、1月9日まで本作のオープンベータテストが実施されていた。同テストでのフィードバックを経て、メッセージ送り判定が画面全体へ拡大され、ウィンドウサイズがいつでも変更可能になるなど、システム面の改善や誤字修正が多数おこなわれたようだ。

市立カクレザ図書館』は日本語および英語に対応し、Steamにて1010円で配信中だ。




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