『FF14』DL版販売再開および運営規模拡大へ。大規模なデータセンター増設のほか、日本ではワールド再編も予定

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スクウェア・エニックスは1月14日、『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FF14』)の運営規模拡大についての計画を発表した。オセアニア地域向けの新たなデータセンターの開設やデータセンタートラベルシステムの公開時期についてなど、サーバー関連のアップデートに関する内容が主なものとなっている。『FF14』では12月3日の「暁月のフィナーレ」サービス開始以降、プレイヤーの混雑が続いていた。しかし、オセアニア地域向けデータセンターの開設準備が整ったことや、現在はプレイヤーのログイン時間の分散が進んでいることから、混雑対策として停止されていたサービスなども順次再開されていく予定だ。販売が停止されていたダウンロード版についても、1月25日17時より販売が再開される。

新たにオセアニアデータセンターがオープン

以前から計画・準備が進められてきたオセアニアデータセンターが1月25日にオープンする。データセンター内に開設される新規ワールドの数は5つ。当初は3ワールドのオープン後に2ワールドを追加する予定だったが、現在の混雑状況を加味して初めから5つのワールドをオープンすることに決定したとのことだ。これまでのオセアニア在住プレイヤーは日本/北米/欧州のデータセンターに散らばっていたが、ネットワークの遅延など不便な部分も多く、現地データセンターの開設が強く望まれていた。新設されるオセアニアデータセンターへのホームワールド変更は無料でおこなうことができる。

また、オセアニアデータセンター開設翌日の1月26日から、ホームワールド変更サービスも再開される。プレイヤー混雑への対策として一時停止されていたホームワールド変更サービスだが、状況が落ち着いてきたことと、新規データセンターの追加をおこなうことで再開の目処が立ったようだ。こちらは有料とはなってしまうものの、オセアニアデータセンター以外の既存ワールドへのホームワールド変更をおこなうことができる。とはいえ、一部の混雑指定ワールドへは移転できないため、利用を検討しているプレイヤーはワールド状況をこまめに確認しておこう。


データセンタートラベルシステムの詳細が明らかに

詳細な時期は不明ながら、パッチ6.1xでデータセンタートラベルシステムの実装が発表された。また、気になるシステムの概要も公開された。データセンタートラベルシステムはかねてより実装が告知されていたものの、混雑への対応で公開が延期されていたシステムだ。このシステムを利用すれば、論理データセンターの壁を越えて遊ぶことが可能となる。

『FF14』のデータセンターは物理的なサーバーが設置されている物理データセンターと、その中でマッチング区分に利用される論理データセンターに区分される。物理データセンターは現在、日本/北米/欧州に存在し、ここに1月25日、オセアニアが追加される。論理データセンターは、この物理データセンターをさらにマッチング用に分割したものだ。日本データセンターにはElemental/Mana/Gaia、北米データセンター内にはAether/Primal、欧州データセンターにはChaos/Lightの論理データセンターが存在する。我々プレイヤーが日々を過ごしているワールドは、さらにこの論理データセンターの配下に存在している。

データセンタートラベルシステムは、このデータセンターの区分のなかでも論理データセンターの壁を飛び越えるためのものだ。技術的には物理データセンターを飛び越えることも可能とのことだが、物理データセンター間のゲーム内経済やプレイヤーの価値観の差が大きいことから、ひとまず論理データセンターの越境のみを実装するとのこと。将来的に拡張するかどうかは、プレイヤーからのフィードバックを見つつ検討していくようだ。

データセンターを越えて移動した先のワールドでは、FCチャットやクロスワールドリンクシェルなど、論理データセンター単位で管理しているシステムを利用することはできない。しかし、クエストの進行やパーティ募集への参加、コンテンツへの突入、コンテンツファインダーの利用など、ゲームをひととおり遊ぶうえでの制限はほぼないそうだ。高難易度コンテンツへの挑戦にも支障をきたすことはないため、ゲーム外での連絡手段が確保できれば固定パーティを組むことも問題ない。データセンタートラベルはパッチ6.1xでの実装が予定されているため、パッチ6.1実装予定の新たな絶コンテンツには間に合わないと見られる。しかし、パッチ6.2で実装されるであろう「万魔殿パンデモニウム零式」の続編など、今後の固定活動のメンバー集めの幅は間違いなく広がると言えるだろう。

既存データセンターの拡張計画

日本/北米/欧州の既存データセンターの拡張計画も発表された。日本データセンターでは2022年7月を目処に、新たな論理データセンター追加にともなう大規模なワールド構成の変更がおこなわれる。現在、日本データセンターには3つの論理データセンターと32のワールドが存在する。2013年の「新生エオルゼア」リリースの際に混雑対応としてワールドを追加したことで現在の構成となったが、1つの論理データセンター内のワールド数が海外よりも多く、効率的な運用ができない状況にあるとのこと。7月ごろに実施される大規模なワールド構成の変更では、論理データセンターを1つ追加して4つにし、現在32あるワールドを8つずつ振り分ける。コミュニティの維持を考えると心苦しい決断だが、前述のデータセンタートラベルシステムの実装や、ホームワールド変更サービスの活用など、開発側もできる限りのサポートをおこなうとのことだ。

北米データセンターでは、2022年8月に論理データセンターを1つ新規に設置し、配下に4ワールドを追加する。さらに2023年春~夏に、その論理データセンター内に4つのワールドを新規追加する。欧州データセンターでは、2022年7月に、現在2つある論理データセンターに2つずつ、合計4つの新規ワールドを追加する。さらに2023年夏ごろには、論理データセンターを1つ追加し、新たに8ワールドをオープンする。

ダウンロード版の販売が再開

混雑への対応として一時的に販売停止されていた新規プレイヤー向けの製品版について、1月25日17時より販売が再開される。販売が再開されるのは以下のタイトル。

『ファイナルファンタジーXIV』スターターパック
『ファイナルファンタジーXIV』コンプリートパック
『ファイナルファンタジーXIV』コンプリートパック コレクターズエディション


なお、ダウンロード版の販売停止と同時に新規登録受付を停止しているフリートライアル版については、今後の様子を見つつ再開する予定とのこと。


混雑の対応として、サーバー関連のアップデートに関する内容を公開した『FF14』。日本では論理データセンター内ワールドの再編など、コミュニティに関わる重大なニュースも発表された。しかし、サーバーの大きな壁を飛び越えるデータセンタートラベルシステムの実装も予定されているため、再編によって二度とフレンドと会えなくなるような事態にはならないだろう。プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏をはじめとした『FF14』開発陣は、これまでもプレイヤーコミュニティを重視し、育む手助けをしてきた。今後の『FF14』が、再編後もより良い発展を遂げていくことを信じよう。お知らせの全文は、こちらを参照してほしい。

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※ The English version of this article is available here

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