『FF14』Steam版同時接続数が、「暁月のフィナーレ」アーリーアクセス開始で過去最高に。しかしサーバーに終末は訪れない
スクウェア・エニックスが運営するMMORPG『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FF14』)のSteam版同時接続数が12月4日に9万4540人を記録し、過去最高を更新した。12月3日に最新拡張ディスク「暁月のフィナーレ」のアーリーアクセスが開始されたことが要因とみられる。『FF14』は7月ごろ、有名ストリーマーによる配信の影響で同時接続数が急増(関連記事)。7月18日には6万7148人を記録していたが、「暁月のフィナーレ」アーリーアクセス開始によってその記録が大きく塗り替えられた。
SteamDBによると、『FF14』の同時接続数はアーリーアクセスが開始された12月3日は8万7831人、翌日12月4日は9万4540人と、2日連続で記録を更新。12月7日の「暁月のフィナーレ」正式サービス開始に先駆け、アーリーアクセスの時点で多くの人気を集めている。『FF14』のアーリーアクセスは、ゲームを事前予約すれば誰でも参加することができる。そのため、正式サービスで同時接続数が飛躍的に増加するとは断言できないものの、今後しばらくは記録更新が続くかもしれない。
参考として『FF14』のSteamでの過去の数字を見てみよう。大型拡張ディスクのアーリーアクセスでは、2019年6月28日開始の「漆黒のヴィランズ」は最大4万1200人、2017年6月16日開始の「紅蓮のリベレーター」は最大2万5725人、2015年6月19日開始の「蒼天のイシュガルド」は最大1万1945人の同時接続数を記録している。「暁月のフィナーレ」は過去の大型拡張ディスクから大きく同時接続数を伸ばし、「漆黒のヴィランズ」の2倍以上の同時接続数を獲得した。また、『FF14』はPS4/PS5/PCでクロスプラットフォーム展開されており、PC版のなかでもWindows版とSteam版は別物として扱われる。Steam版のプレイヤーはほんの一部にすぎないため、『FF14』全体の同時接続数はもっと大きな数字になるだろう。
『FF14』公式のお知らせによると、12月3日のアーリーアクセス開始以降の状況は「『FF14』サービス開始以来最大規模のアクセス」となっているようだ。全ワールドが非常に混雑しており、ログイン待ちの時間も長時間化する傾向にあるとのこと。しかし、ログインキューは安定して動作しているため、待ち時間が長くともログイン処理は着実に進んでいる。アーリーアクセス開始直後はいくつかのサーバーに障害も発生したが、復旧はすぐにおこなわれ、現在は問題なくログインできる状況だ。
サーバーの稼働が安定している理由として、パッチ6.0から自動ログアウト機能が強化されたことが挙げられるだろう。『FF14』では7月のプレイヤー数急増以降、30分間操作がおこなわれなかったキャラクターの自動ログアウトを実施している。この自動ログアウトにはいくつかの“抜け穴”が存在し、プレイヤーのなかにはその抜け穴を利用して自動ログアウトを回避する者もいた。しかし、パッチ6.0のアップデートで自動ログアウト機能が強化され、これまで知られていた抜け穴のほとんどが塞がれているようだ。放置対策を徹底したことが、サーバー稼働の安定化に貢献していると見られる。
「暁月のフィナーレ」アーリーアクセス開始にともない、Steam版の同時接続数を大きく更新した『FF14』。アクセス数は過去最大規模だが、サーバーは安定して稼働している。筆者の体感としても、ゴールデンタイム以外は数分待てばログインできる印象だ。今後もさらなるプレイヤー数増加が見込まれる『FF14』の「暁月のフィナーレ」は、12月7日正式サービス開始である。
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