『Battlefield 2042』にて“幽霊ビル”が報告される。衝突判定のない空虚な場所
『Battlefield 2042』にて奇妙な現象が起きている。特定マップの一部建物に衝突判定が存在せず、乗り物が完全に入り込んでしまうのだ。海外掲示板にて報告が上がっているほか、筆者も実際に検証した。
『Battlefield 2042』は、マルチプレイFPS『Battlefield(バトルフィールド)』シリーズの最新作。本作の特徴は最大128人(PS4/Xbox Oneは最大64人)での大規模対戦だ。舞台となる戦場は広大で、移動や戦闘を助けるビークル(乗り物)類も存在する。戦車やバギーなどのほか、ヘリや戦闘機などの航空機も活躍するのだ。今回、海外掲示板Redditに投稿されたのはヘリ同士の奇妙な戦闘を収めた動画だ。敵方のヘリが、なんと“ビルの中”に隠れる様子が映されている。
動画のなかで投稿者は、激戦区から離れたマップ外縁部にて敵ヘリを追跡している。ところが、機銃から逃れた敵ヘリは、魔法のようにビルの横腹に飲み込まれてしまったのだ。いぶかしんだ投稿者もビルの中へ飛び込むと、そこには元気なヘリの姿が。投稿者はあえなく返り討ちとなってしまった。敵ヘリの狡猾な動きを見ていると、事前にこの建物の性質を知っていて、咄嗟に利用したようにも見えてしまう。また、機体は通り抜けるものの、銃弾は衝突しているように見えるのも興味深い点だ。一連の出来事は、マップ「アワーグラス」のなかで起きていた。
筆者がソロモードで実際にアワーグラスを訪れてみたところ、問題のビルを確認できた。実際に航空機で“中”に入れるのも確認できた一方、なぜか屋上の一面にはしっかりと衝突判定が設定されていた。また、隣のビルにも同様の現象が起きていた。ロケット弾などに対する判定はしっかりと存在するようで、内外からの攻撃は壁に阻まれてしまった。歩兵の銃も同様だ。乗り物から降りると戦闘エリア外警告が出てしまう。戦闘に利用しづらい性質のため、ビル隠れの優位性は限定的だ。しかし、明らかに開発側の想定しない挙動を利用しているのも事実。ビルに隠れるのは控えた方がいいだろう。本現象は海外メディアVG247も取り上げており、別のマップ「カレイドスコープ」でも同様の建物が存在すると伝えている。
『Battlefield』シリーズにおいてリリース後に奇妙な挙動の報告が相次ぐのは、ある種“恒例行事”ともいえる。しかし、本作はほかにも多数の不具合や不満点の指摘を受けている。先ごろには、開発元が大型修正パッチのリリース予定を発表し、長大な修正予定リストを公開していた(関連記事)。なかには、マップ上オブジェクトの衝突判定に関する修正もリストアップされている。今回の“幽霊ビル”が開発側に認識されていれば、あと数週間ほどで修正される可能性が高い。
『Battlefield 2042』は、PC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中。 バグ修正やバランス調整を軸とする大型アップデート「Update #2」は、11月25日配信予定。続く「Update #3」は12月初め頃配信の見込みだ。