長編2DアクションRPG『ASTLIBRA ~生きた証~ Revision』Steamにて発売決定。14年を経て完成した人気作に、ストーリーと高解像度を追加した完全版


国内の個人開発者のKEIZO氏は8月17日、『ASTLIBRA ~生きた証~ Revision』を正式発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。日本語/英語/中国語(簡体字)に対応し、2022年Q2のリリースが予定されている。パブリッシャーとしては中国系のゲーム会社WhisperGamesがつくという。10月1日から開催されるSteam Next Festivalでは、体験版も公開されるそうだ。なお、本作のSteamストアページは14日から公開されており、同氏からも発表された。あわせて、フリーゲーム版との違いも記載されたFAQページも公開されている。

『ASTLIBRA ~生きた証~ Revision』は、KEIZO氏が制作し、2021年2月にフリーゲームとして公開された長編2DアクションRPG『ASTLIBRA ~生きた証~』のグレードアップ版である。本作の主人公は、かつてある村に住んでいた。しかし8年前に魔物が村へ襲来し、主人公と幼馴染の少女もドラゴンに襲われてしまう。主人公は、ドラゴンの攻撃により気絶するが、目を覚ますとなぜか見知らぬ土地にやってきていた。そこは辺境と呼ばれる、人も魔物も存在しない地域。少女や村のことが気になる主人公は、辺境で出会った喋る鳥カロンと共に、人里を目指して長い旅へ出発。時間と運命に翻弄される、主人公の長い冒険の日々が描かれる。


ゲーム開始時点の主人公は、武器を使った攻撃や盾を使った防御、移動とジャンプによる回避といった基本的な動作を使って、アクションRPGとしてのバトルを展開していく。冒険の中でカロンが魔法を習得すると、2段ジャンプできるエアライド、敵の弾を弾き返すタタミリフレクト、攻撃力を3倍にする代わりに攻撃に当たると即死するベルセルクなど、特殊動作も可能になる。カロンの魔法にはコストの概念があり、コストの範囲内で魔法をセットすることで、常時効果や特殊動作が可能になるわけだ。

また本作では、敵を倒すとまれに宝箱が出現し、確率で装備品が獲得可能。新たな武器や盾を装備した状態で戦い、装備品の熟練度が最大に達すると、新しい魔法も習得できる。ほかにも経験値によって上昇するレベル、フォースを消費してステータスを底上げするグロウといった、多くの成長要素が導入されている。各章ごとの敵やボス、隠しステージや隠しボスなど、多彩な敵との対峙や成長要素によって、RPGらしい成長と戦いが展開されていく。


フリーゲーム版『ASTLIBRA ~生きた証~』は、ほかの作品を開発していた時期などもありつつ,約14年の歳月を経てKEIZO氏により制作された。『ASTLIBRA ~生きた証~ Revision』ではKEZIO氏に加えて、ヴァニラウェア所属のグラフィッカーシガタケ氏、フリーイラストレーターの龍渕はく氏、DXライブラリ作者の山田氏が開発に参加している。追加機能としては、フリーゲーム版では未対応だった高解像度およびワイドスクリーンに対応。シガタケ氏によりキャラクターや武器、龍渕はく氏により一部ボスのグラフィックがリファインされ、新たなビジュアルで本作がプレイできる。

また山田氏の参加により、導入が難しくフリー版では断念したという、イベントスキップやKARONマイセットといった各種便利機能も実装。フリー版では描かれなかったその後を含めたストーリーの追加や、憑依技の仕様と内容の一新、一部不適切だった画像の変更もおこなわれている。またフリーゲーム版では一時導入された後、現在は削除されている“強くてニューゲーム”についても、要望が多ければ実装の可能性があるそうだ。なお弊誌では、フリーゲーム版に関するKEIZO氏へのインタビューも収録した記事を公開している。


『ASTLIBRA ~生きた証~ Revision』は、追加ストーリーやグラフィックのリファインを実施し、2022年Q2にPC(Steam)にて配信予定。販売はWhisperGamesが担当。10月1日から開催のSteam Next Festivalでの体験版公開や、東京ゲームショウ2021への参加も予定されている。