東京オリンピック記念ゲーム『Doodle チャンピオン アイランド ゲーム』タイムアタックが加熱。Googleトップでおこなわれる、もうひとつの世界競技大会


Googleが2020年東京オリンピックを記念して、7月23日に公開したアクションゲーム『Doodle チャンピオン アイランド ゲーム』。本作は、特別サイトロゴという位置づけでありながら、ゲームとして本格的な作り込みがなされている。一部スピードランナーの競争心を惹き付けた本作は、現在“世界記録”を争う種目となっているようだ。


『Doodle チャンピオン アイランド ゲーム』は、アニメスタジオSTUDIO4°C制作協力のもとでGoogleが公開したアクションアドベンチャーゲームだ。本作は記念日に合わせてGoogleトップのロゴが変わるコンテンツ「Doodle」のひとつとして、東京オリンピックにあわせてリリースされた(関連記事)。オリンピックに採用されている7種競技を楽しめる本作は、ミニゲームと呼ぶのに躊躇するような作り込みがなされている。

そして、ゲームあるところにスピードランナーあり。『Doodle チャンピオン アイランド ゲーム』もご多分に漏れず、RTA(スピードラン)の対象となった。RTA記録集計サイトSpeedrun.comには同作のカテゴリーが設立され、走者たちがしのぎを削っている。登録されている記録が多いのは、ワープ機能およびカットシーンスキップ可能で、7種類の競技をとにかく短時間でクリアする「Any%/Warp Allowed」カテゴリーだ。記事執筆現在の同カテゴリー世界記録は、アメリカの走者Voulu氏の記録で、8分28秒120ミリ秒となっている。

Voulu氏の記録動画を見てみると、相当なテクニックが駆使されていることがわかる。まず最初の競技マラソンでは、巧みに障害物を避け続け、マラソンというよりスプリントと呼ぶべき異常な速度を保ちつつゴールイン。ラグビーでは一切パスを回さず、まるで味方など存在しないかのように相手の鬼をぶっちぎり、単独でインゴールに駆け込む。卓球では1失点のみで圧勝、勝利後のカットシーンで対戦相手の天狗が見せる笑顔にも、どこかやるせなさを感じる。その次はクライミングで、重力を無視するような速度の登攀を見せて約11秒でゴールインしている。

https://www.youtube.com/watch?v=LZD_LRn_hUI


残るはアーチェリー、アーティスティックスイミング、スケードボードの3種目だ。これらの競技については、競技時間が固定であるため後の方に回されているのだろう。いずれの競技もしっかりとプレイして点数を稼いでいる。しかし、スケートボードについては転倒などもしており、前半の競技で見せた怪物のような俊敏さは見られず、比較的自由にプレイしている印象だ。

海外掲示板Redditのスピードランコミュニティ/r/speedrunでは種目ごとの投稿も見られる。記事執筆現在、クライミングについては、上述のVoulu氏と並ぶ約11秒が現在の最速ラインのようだ、マラソンについては36.16秒の記録が投稿されている。スピードランではないもののアーチェリーのハイスコアとして9350点をマークしたとの投稿があり、こちらは別のプレイヤーが先に1万点に到達したと返信している。今後、一部プレイヤーのなかでは速度を競うだけでなく、スコア争いにも発展していく可能性はありそうだ。

記事執筆現在、日本人走者としてSpeedrun.comに記載されているのは、「Any%/Warpless」カテゴリーのkomakomady氏のみ。今後、ほかの日本人走者の参入があるかは気になる点だ。また、グリッチやテクニックの開発によるタイム短縮にも期待を寄せたい。


また、実を言えばDoodleで公開されたゲームは今回が初ではなく、Speedrun.comにはGoogle Seriesとしてかなりの数のカテゴリーが存在、過去のゲーム自体もDoodleアーカイブとして現存している。『Doodle チャンピオン アイランド ゲーム』も向こう数週間は公開される予定であり、慣例的にはアーカイブ化される可能性も高い。その場合は、オリンピック期間終了後も世界記録争いが続くかもしれない。

東京オリンピックと時を同じくして、自然発生的に開始されたこの“世界大会”を見ていると、もはやRTAもeスポーツの一角と呼べそうな印象だ。『Doodle チャンピオン アイランド ゲーム』はGoogleトップページや特設ページからプレイ可能だ。世界記録に挑戦してみたくなった方は、この機にやりこんでみてはいかがだろうか。