『GTA』過去作のMod多数が突如公開停止。紛糾するコミュニティ、原因は権利元のDMCA削除通知か

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先頃、『グランド・セフト・オート』シリーズ過去作向けの多数Modが相次いで公開停止となった。一部Mod制作者からは、Take-Two Interactive(以下、Take-Two)によるDMCA通知を示唆する証言もされており、過去作リマスターなどの新作に向けての措置ではないかといった憶測を呼んでいる。突然の出来事に海外Mod制作コミュニティは激震しているようだ。


突然の相次ぐ公開停止が見られたのは、2002年リリースの『Grand Theft Auto:Vice City(GTA:VC)』および2004年リリースの『Grand Theft Auto:San Andreas(GTA:SA)』といった『グランド・セフト・オート』シリーズ過去作向けMod群。いずれも国内向けには約2年から3年遅れでのリリースとなっているものの、根強いModコミュニティとともに長い歴史を誇っている作品だ。

現在、公開停止されているModは多数にのぼる。例を挙げると『GTA:SA』向けに多数の他シリーズマップを統合した大型Mod「GTA: Underground」や、『GTA:SA』のグラフィックを向上させるModである「Vice Cry」など、少なくとも7種類以上のModが公開を停止しているようだ。また、「Vice Cry」の『グランド・セフト・オートV』向け移植Mod「Vice Cry:Remastered」も公開停止されている。Mod共有プラットフォームMod DBの各Modページについて、Internet Archiveに残された記録を辿ると、いずれのModも数週間から数か月前までは公開されていた様子が見られる。最近になって取り下げられたこと自体は間違いないようだ。

こうした公開停止の理由については明確にはなっていないものの、同作Modコミュニティでは権利元によるDMCA(デジタルミレニアム著作権法)の行使が有力視されている。Mod制作者コミュニティVanillaworksは、Twitterアカウントにて「GTA: Underground」制作者のひとりによるDiscord上での発言ログを公開。その内容は、開発元Rockstar Gamesの親会社であり、同作パブリッシャーであるTake-TwoによるDMCA削除通知を受けたと証言するものだ。


また、公開停止されているModは、旧作向けということもあり、いずれもリリースより数年から10年以上経っているものがほとんどだ。加えて、複数の開発者による別々のModが同時期に公開停止に至っていることもあり、大規模なDMCA削除通知による大量の公開停止という説は真実味がある。そして、同シリーズのModコミュニティとTake-Twoの間には、過去に軋轢が生じた一件があるのだ。

Take-Twoは2017年、『グランド・セフト・オート』シリーズ向けの人気Modツールである「Open IV」など複数のソフトウェアを対象に、公開停止の要請をおこなっていた。この動きを受けて当時のModコミュニティは猛反発。結果として、Take-TwoおよびRockstar GamesはModに関するガイドラインを公開し、「Open IV」を始めとしたツールの存続を容認するかたちとなった。

そうした背景もあり、海外Modコミュニティが持つTake-Twoに対しての印象は、良いものとは言えない。今回の騒動に受けて、海外『グランド・セフト・オート』コミュニティGTAForums上には、今回の出来事を分析し、Take-Twoに批判的な意見を述べる投稿がなされている。


投稿者のAsh_735は、突然公開停止されたModのリストを挙げつつシングルプレイヤーModに関するガイドラインについて言及。「2019年にコミュニティへの通知なくガイドラインが変更されている」とコメントしている。つまり、新たな条件が盛り込まれたのではないかという考えだ。実際に現行のガイドラインを確認したところ、“Take-Twoが法的措置を取る可能性がある”Modの項目に「 (iv) making new games, stories, missions, or maps.」とある。こちらは日本語ガイドラインでは「 (iv)新たなゲーム、ストーリー、ミッション、マップの作製」と記述されている。

そして、ガイドライン発表当時の海外メディアEurogamer.netの記事における引用を参照すると、たしかにこの文言は当時のガイドラインには見当たらないようだ。今回の一件に関係があるかは定かではないものの、取り締まり対象が広がるようにガイドラインが改変されているのは事実だと見られる。ユーザーAsh_735は、こうした一連の動きが過去作のリメイク版やリマスター版のリリースに備えてのものではないかという推測を立てている。

憶測に過ぎないものの、「新作に向けての取り締まり」という説はファンにとって説得力を持つものだ。フランチャイズ作品を展開する上で、権利元が利益を損ねそうなModに対して敏感になるということは十分に考えられる。そして、数年から10年以上にわたり公開されていたModたちが突然取り下げられたという点は、何かしらの展開を予期させるものだ。TwitterなどのSNS上では、Take-TwoおよびRockstar Gamesに批判的な声と同時に、シリーズ過去作のリメイクもしくはリマスター作品が出るのではないかと予測する投稿も多数なされている。そうした投稿からは、今回の出来事に大きな怒りを感じつつも、新作に期待を寄せてしまう複雑なファン感情が見て取れる。


Mod制作者/利用者コミュニティとの因縁浅からぬTake-Two。同社からModに対するDMCA削除通知がなされたのが事実だとすれば、2017年の騒動に続く波乱が巻き起こりそうだ。前回の騒動では、Take-TwoがMod制作者たちに譲歩するかたちで沈静化したが、今回はどういった先行きを見せるのだろうか。

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