空戦アクションストラテジー『HighFleet』7月27日発売へ。自宅全焼の苦難を乗り越えたクリエイターによる意欲作


パブリッシャーのMicroProse Softwareは7月14日、空戦アクションストラテジーゲーム『HighFleet』を7月27日にリリースすると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、日本語への対応は未定。


『HighFleet』は、映画化もされたSF小説「デューン」に影響を受けたという、荒涼としたポストアポカリプス世界を舞台としたストラテジーゲームだ。MicroProse Softwareにより今年1月に発表されていた本作は、当初7月から9月頃の発売を予定していた(関連記事)。7月27日のリリースは予定通りながらも、意外と早めという印象だ。

本作においてプレイヤーは、強大な軍事力を持つサヤディ家のタスクフォース司令官となり、調査やリソースの管理、外交から戦争までを一手に担うことになる。目標は敵対勢力であるゲラト王国の支配だ。また、主に空戦を中心とした戦闘は、ポジションに配慮して敵の弱点を突くなど、戦術性も問われるアクション性の高いものとなっている。戦艦の設計やアップグレードも可能で、シミュレーションとアクション双方が楽しめそうな内容だ。また、探索を通じてゲラト王国の領土に隠された謎を解き明かし、“失われた過去の預言”に触れるなどのアドベンチャー要素も盛り込まれている。


開発者のKonstantin Koshutin氏はロシアのサンクト・ペテルブルグを拠点としている。同氏は2009年に「空戦」というコンセプトを同じくする作品、『Hammerfight』をリリース。こちらは空戦でありながら、近接武器で殴り合うというやや特殊な作品となっている。『HighFleet』は、ロシアのSNSフコンタクテの公式アカウントでは「Hammerfight 2」としても言及されている。本作は『Hammerfight』の精神的後継作という立ち位置でもあるのだろう。


また、Koshutin氏は『Hammerfight』リリースから『HighFleet』の間である2013年に、自宅が全焼するという不運に見舞われている。幸い、Koshutin氏含む家族は全員無事だったようではあるものの、多大な苦労があったことは想像に難くない。2015年頃から開発が進められていた本作には、そうした苦難を乗り越えたKoshutin氏の情熱が込められているのだろう。

『HighFleet』はPC(Steam)向けに、7月27日発売予定。