Nintendo Switch専用タイトル『あつまれ どうぶつの森』（海外版タイトル『Animal Crossing: New Horizons』）の画像を不正利用したと思われる、『Animal Crossing New Horizons』なるゲームが、PC向けにMicrosoft Storeにて配信されている。5月1日、TwitterアカウントのNintendealの投稿によって判明した。なお、本稿執筆現在もストアページは削除されていない。
【UPDATE 2021/5/4 18:05】
対応プラットフォームについて修正
『Animal Crossing New Horizons』は、2021年3月23日にHugoStudioLabからPC向けに350円で販売されており、ジャンルはアクション＆アドベンチャーだという。メインビジュアルには『あつまれ どうぶつの森』の画像を使用しているようだ。しかしこの画像は不正利用と思われる。さらにゲームプレイ画面のスクリーンショットを見ると、モバイル向けゲーム『クロッシーロード』風のゲームとなっている。また、タイトルについて、『あつまれ どうぶつの森』の海外版タイトル『Animal Crossing: New Horizons』から「:（コロン）」を抜いた『Animal Crossing New Horizons』となっているため、まったくの同名タイトルではない。
ゲームの説明には、「動物たちを、車に轢かれないように牧場から逃がす」といった内容が記載されており、『あつまれ どうぶつの森』とは無関係であることがわかる。また、実際にレーティングシステムの審査を受けたかどうか定かではないが、英語版のストアページには「ESRB:10+ （アメリカやカナダなどで利用されているレーティングシステムESRBの基準にて、対象年齢10歳以上）」「Fantasy Violence, Mild Blood（ファンタジー世界での暴力表現、マイルドな流血表現）」と記載がある。なお、『あつまれ どうぶつの森』は、CEROの基準ではA（全年齢対象）、ESRBではE（対象年齢6歳以上）だ。
偽版である『Animal Crossing New Horizons』のゲーム画面スクリーンショットには、『Crossy Animal Road』という文言が表示されている。こちらについては、同名のゲームが2019年よりGoogle Playストアにて配信中。販売元はborawareとなっており、『Animal Crossing New Horizons』の販売元HugoStudioLabとの関係は不明だ。『Animal Crossing New Horizons』のゲーム画面は『Crossy Animal Road』と酷似しているが、異なる点もある。使用フォントの違いや、グラフィックが横方向に僅かに引き伸ばされている点、『Crossy Animal Road』ではカップケーキのようなアイコンが『Animal Crossing New Horizons』では星のアイコンになっている点など、スクリーンショットから確認できる限りでは、手が加わった形跡があるように見受けられる。
また、HugoStudioLabは、同じくMicrosoft Storeにて『Among Us』を思わせる『Craft Imposter Among』なども配信している。キャラクターデザインは『Among Us』に酷似しているが、メインビジュアルの画像は、Google Playストアにて配信中の『Craft Impostor』の画像を不正使用しているようだ。しかし、画像元と思われる『Craft Impostor』についても、デザイン盗用の可能性がある。販売元のOneSoft Global PTE. LTDは、過去に『マインクラフト』や『スーパーマリオ』シリーズなどの有名タイトルに似たビジュアルのゲームを複数リリースしており、『Among Us』の販売元InnerSlothとも関わりはないと思われる。
少なくとも『あつまれ どうぶつの森』の画像を不正に利用していると思われる『Animal Crossing New Horizons』だが、どういうわけかMicrosoft Storeのチェックを逃れ、本稿執筆現在もストアページの修正や削除を免れたままだ。また、販売元のHugoStudioLabは、WEBサイトなどの情報公開の場を設けておらず、詳細は不明。『Among Us』風ビジュアルのゲームの無料配信に留まらず、『あつまれ どうぶつの森』を装った『クロッシーロード』風の無料ゲームを有料で配信し続けている。
