『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FF14』)を中心に活動する有名ブロガー・マイディー氏が、11月15日に行われた生放送「ひかりとお姉さん」内で自身の余命が半年から1年であることを明かした。がんを患い、かねてより闘病生活中であることをブログで綴っていた同氏の告白に、SNSを中心に応援の声が集まっている。
マイディー氏の登場は2:56:15頃から
マイディー氏は10年以上も続くオンラインゲーム感想ブログ「一撃確殺SS日記」の管理人だ。60歳を超えるゲーム好きの父親に『FF14』をプレイしてもらい、息子であるマイディー氏自身は正体を隠して一緒に冒険をする計画を綴った日記「光のお父さん」はドラマ化・映画化されており、この作品に触れたことがきっかけで『FF14』を始めたというプレイヤーも少なくない。
生放送「ひかりとお姉さん」はゲームチャンネル・AP GAMESが配信している実況動画だ。オンラインゲーム未経験の姉妹であるひかり氏・瑠花氏が『FF14』を冒険するシリーズで、マイディー氏は指南役兼ガイドとして協力している。11月15日に放送された回は視聴者参加型の24時間生放送で、視聴者と姉妹がインスタンスダンジョンを攻略していく内容だった。マイディー氏は30個目のダンジョン攻略のパーティを編成中にサプライズ登場し、姉妹が涙を見せる場面もあった。
放送内でマイディー氏は「よかったらSSでも!」と視聴者やその場のプレイヤーとスクリーンショットを撮りながら、「緩和病棟では」「余命が決まった人しか入れなくて」「ぼくの余命は半年から1年といった所ですね」とチャットで話し、自身が緩和病棟に入り、余命宣告された段階であることを明かした。
以前からマイディー氏はブログ内で“がん家系”であることを明かしており、「光のお父さん」の連載内でも父親が胃がんで入院したときのことを綴っている。本人もブログに闘病記を投稿しており、ここ半年ほどは入退院を繰り返している様子や投稿された病状から心配する声も上がっていた。
緩和病棟はホスピスとも呼ばれ、死の迫っている患者の症状緩和を目的としたターミナルケア(終末期ケア)を行う施設のことだ。延命治療よりも患者の苦痛緩和や症状の軽減を目的とする施設のため、マイディー氏の病状は深刻なものと推察される。しかし、余命宣告されて緩和病棟に入棟してから病状が回復するケースもある。
闘病を続けるマイディー氏に対して、SNSを中心に応援する声が広がっており、「マイディーさん」は11月16日の朝方まで日本のTwitterトレンドに入っていた。Twitterには英語圏プレイヤーからも応援の投稿が寄せられているほか、海外掲示板Redditには彼の病状を案じるスレッドも立てられている。マイディー氏は日本語圏内だけではなく、世界中のプレイヤーから愛されているプレイヤーだということだろう。それだけに今回の告白はコミュニティに大きなショックをもたらし、回復を願う声が数多く寄せられている。
マイディー氏は「光のお父さん」のあとがき記事にて、「オンラインゲームというのは悪い事ばかりじゃないんだよ。考え方や受け取り方、活かし方で人生においてこんなに素晴らしい物になるんだよ」と綴っていた。マイディー氏が作り出したオンラインゲームの温かな絆が、がんという大きな敵へ立ち向かう同氏への応援の輪を生んだようだ。