PS5『Demon’s Souls』にて、オリジナル版にはないスキップ技が発見される。塔のラトリア2の大半を飛ばし、マンイーター戦直行


PS5のローンチタイトルとして発売された『Demon’s Souls(デモンズソウル)』。スピードラン界隈でも人気の高い作品のリメイク版ということで、スピードラン走者たちによる研究が始まっている。オリジナル版のスピードランで使われていたグリッチのいくつかが修正されたことを受け、新たな時短方法が模索されているのである。そして早速、有名スピードラン走者のDistortion2氏が、塔のラトリア2(マンイーター戦のステージ)をほぼまるごとスキップする方法を報告している。オリジナル版にはなかったスキップ技だ。


塔のラトリア2は移動距離が長く、オリジナル版のスピードランではやや面倒なステージとなっていた。ボスのマンイーター戦到達までおよそ6分かかる。だがリメイク版では、Distortion2氏が紹介したスキップを活用することで、所要時間を大幅に短縮できる。最初の塔の階段を登った先から、本来は行くことができない、塔の外縁部分に沿って移動。するとボスエリアへの道をブロックしている心臓の裏側にたどり着く。通常だと、この心臓をどけるためにステージ内の封印を解く必要がある。その工程をスキップし、ボス戦に直行できるのだ。

時間のかかるエレベーターでの移動や、沼地エリアの攻略を省略できるため、スピードランとしてかなりの時短につながる。安定して成功させられる簡単な技であるため、スピードランのルート構築に組み込まれる可能性は高いだろう。オリジナル版のスピードランをおこなっていたDistortion2氏としても、6分間ひたすら走り続けることになる塔のラトリア2はもっともしんどいステージのひとつであり、こうしたスキップが可能になることは喜ばしいと、上の動画内で述べている。

*PS5『Demon’s Souls』ローンチトレイラー


Distortion2氏としては、このスキップ方法の紹介動画を投稿するか悩んだが、同氏がストリーム配信中に発見した技であり、すでに公になっていることから、投稿を決断。また、他の誰かがすでに見つけているかもしれないともコメントしている。本格的なスピードラン挑戦を始める段階になったとき、もしDistortion2氏だけがこの技を知っているとなれば、初動で優位に立てる。だが、すでに情報が広まっている可能性が高いのであれば、もはや伏せておく必要はないのだろう。

新たなスキップ方法が発見されたとはいえ、逆にリメイク版でできなくなったグリッチもある。最終的なタイムが、オリジナル版と比べてどう変わっていくのかは、まだ不明。塔のラトリア2のスキップが、今後のアップデートにより修正される可能性もある。スピードラン走者たちによる研究フェーズが一段落つき、通しでのプレイが活発になってくる時期が待たれる。なお、オリジナル版『Demon’s Souls』のスピードラン記録(Any%)は、InSilico_氏が樹立した40分35秒(Speedrun.com)。ゲーム内時間での記録だ。Distortion2氏はしばらく同作のスピードランから離れており、久々に復帰した今年6月に44分19秒の記録を残している。

リメイク版『Demon’s Souls』はPS5用タイトルとして販売中。アイテム増殖バグの修正や、オリジナル版にはない隠し扉の発見など、オリジナル版との違いが注目されている。