『Dead by Daylight』新チャプター「A Binding of Kin」発表。操作するキャラを切り替え戦う姉弟の殺人鬼「ツインズ」と新たな生存者「エロディー・ラコト」の詳細が明らかに

Behaviour Interactiveは11月11日、『Dead by Daylight』にて新チャプター「A Binding of Kin」を発表した。本稿では、新たなコンテンツの紹介と共に殺人鬼「ツインズ」の能力について深掘りする。

Behaviour Interactiveは11月11日、『Dead by Daylight』にて新チャプター「A Binding of Kin」を発表した。本チャプターでは、迫害の人生を送ってきた結合双生児である殺人鬼「ツインズ」と行方不明の両親を探す遺跡ハンター「エロディー・ラコト」が収録されている。新チャプターの発表と同時に新たな殺人鬼と生存者、そしてすっかりやられ役が板についてきたデイビット・キングが映るディザームービーも公開された。

本稿では、新たなコンテンツの紹介と共に殺人鬼「ツインズ」の能力について深掘り。そして6種の新パークがもたらす影響について考察をしていく。

殺人鬼「ツインズ」


ツインズは『Dead by Daylight』初となる、異なる能力を持つキャラクターを切り替えて戦うタイプの殺人鬼だ。姉がシャルロット、弟はヴィクトルという名だ。結合双生児として生まれてきた彼ら「ツインズ」はエンティティによって分離する力を得たことで、二手に分かれつつ効率よく生存者を追うことができる。

特殊能力:「血の結束」


・能力ボタンを押すと前方にヴィクトルを解放する。
・ヴィクトルを解放した状態で、再度アビリティ発動のボタンを押すとシャルロットとヴィクトルの操作を切り替える。
・ヴィクトルは操作されない間、付近を歩行もしくは走行している生存者を殺人鬼の本能によってシャルロットに通知させることができる。
・ただしシャルロットを操作している間は、ヴィクトルは無防備だ。生存者はヴィクトルに近寄り一定時間かけてヴィクトルを蹴り潰すことができる。
・潰されたヴィクトルは一定時間後、シャルロットの体の一部として復活する。

ヴィクトルを解放した後のシャルロットは、操作を切り替えるまでその場に立ち尽くすことになる。しかし心音を消した状態を保つことができるため、いつでも奇襲できるよう生存者から目につきにくい場所でヴィクトルの解放を行なうと良いだろう。なお、ヴィクトルの解放および操作の切り替えは、フックに吊られた生存者の近くやハッチの近くでは行えないように制限があるため注意が必要だ。手軽にキャンプ行為を行えないようにするための措置だろう。

特殊攻撃:飛びつき


・ヴィクトルを操作中にアビリティ発動のボタンを長押しすることで、飛びつき攻撃をチャージする。チャージ中は移動速度が低下する。
・チャージ後、攻撃ボタンを押すことでヴィクトルは前方に飛びつき攻撃を行なう。
・飛びつき攻撃が命中した生存者はダメージを受け、持っているアイテムをその場に落とす。
・無傷状態の生存者に飛びつきが命中した場合、ヴィクトルはその生存者にしがみつき、衰弱、忘却、そして新たな状態異常である行動不能を与える。

※行動不能:自分や他の生存者への治療や治癒、発電機の修理とフックの破壊工作、トーテムの浄化、チェストの調査、アイテムを使う・拾う・落とすなどの基本的なアクションを遂行できなくなる。

・しがみつかれた生存者は、ロッカーへ隠れたり、脱出ゲートからの脱出ができなくなる。また、ヴィクトルがしがみついている間、付近にいる生存者のオーラをシャルロットは見ることができる。
・しがみつかれた生存者は、払い除けアクションを行なうことでヴィクトルを剥がし、潰すことができる。払い除けは移動しながらでも可能だが、ヴィクトルを振り落とす際に1秒ほど移動を含めてすべての行動が制限される。
・飛びつき攻撃が外れた場合、一定時間ヴィクトルに隙が生まれる。生存者はこの間にヴィクトルに近寄り、ヴィクトルを潰すアクションを行なうことが可能。

弟のヴィクトルは非常に細かい仕様が並んでいるため、すべてを把握するには少し時間が必要だろう。しかし基本的なスペックは高いため、姉のシャルロットよりもヴィクトルを操作する時間の方が圧倒的に多くなりそうだ。

特筆すべきは身体の小ささ、そしてとても素早く移動できる点だろう。また心音を持たないため、上手く生存者に接近し物陰から飛びつき攻撃を行なう戦術がセオリーとなりそうだ。飛びつき位攻撃は低く放物線を描いて飛びかかるため、ヴィクトルは倒してある板や窓枠、そして背丈の低いオブジェクトなら上を飛んでいくこともできる。

その他、細かい仕様として以下のものが挙げられる。

・ヴィクトルは生存者の持つパークやアドオンによってオーラ表示されない
・パーク「凍り付く背筋」、通称“猫”の効果を受けない
・シャルロットは通常どおり上記パークやアドオンの効果を受ける
・ヴィクトルは板をぶつけられると潰れてしまう
・ヴィクトルは懐中電灯によるスタンの影響を受けない
・ヴィクトルはロッカーの開閉、ゲートのレバーを下げる、ハッチを閉めることができない
・ヴィクトルにしがみつかれた生存者は脱出ゲートから出ることができないが、ハッチからの脱出は可能
・ヴィクトルには当たり判定があるため、細い通路などに置くと生存者はヴィクトルを潰さない限り通ることができない。

総合的な能力は高いが、ヴィクトルはロッカーに入られた際の対処手段がない。くわえて生存者をフックに吊るしたり、発電機を破壊するなどの重要なアクションはシャルロットしか行えないことから、場面ごとに上手く姉と弟を切り替える必要性が高くなっている。この判断を上手く行えることが殺人鬼「ツインズ」熟達の近道となるかもしれない。

メメント・モリ

ツインズのメメント・モリは弟ヴィクトルを解放している状態と、そうでない状態でモーションに変化があるようだ。

・ヴィクトル解放


・ヴィクトル未解放



ツインズの固有パーク

■溜め込み屋


“24/36/48m以内の生存者がチェストにアクションを行なうか、アイテムを拾った時に通知を受け取る。十分な出現ポイントがある場合は、最大2/2/2個のチェストがマップに追加で生成される。チェストから見つかるすべてのアイテムのレア度が減少する。”

マップ上のチェストを増やす代わりに、索敵能力を強化するパークだ。生存者・殺人鬼双方にメリットがあるパークのため、殺人鬼の貴重なパーク1枠を割くに値するかどうかは疑わしい。”チェストから見つかるすべてのアイテムのレア度が減少する”効果によって、チェストからベリーレアもしくはウルトラレアの鍵が出なくなるのであれば、一考の余地はあるかもしれない。

■迫害


“発電機を破壊すると、他のランダムな3/3/3台の発電機の進行度が後退し始める。これらの発電機のいずれかが修理中の場合、修理をしている生存者それぞれに難しいスキルチェックが発生する。迫害は120/100/80秒のクールダウンがある。”

任意のタイミングで他の発電機に影響を及ぼすことができる、ありそうでなかったパーク。“監視”と組み合わせて索敵に使うも良し、“イタチが飛び出した”と組み合わせてマップ全体の発電機を効率よく遅延させることにも役立つだろう。「呪術:不死」と「呪術:破滅」の組み合わせが非常に多く採用されている現環境で、新たなバリエーションを生み出す可能性を秘めているパークだ。なお、難しいスキルチェックはパーク「オーバーチャージ」と同様のスキルチェックとなっている。

■とどめの一撃


“発電機の修理が完了するたびにトークンを獲得する。トークンを1個以上持っているとき、次の突進攻撃の距離が60/80/100%増加し、トークンを1個消費する。”

最大5回まで、通常よりも長い射程で突進攻撃を行なうことができるようになるパークだ。どんなに上手く板や窓枠を回る生存者も、この突進攻撃の射程ではチェイスの計算が狂うことだろう。しかし突進攻撃を行なうことが、“とどめの一撃”発動のトリガーとなってしまう点が扱いづらい。このパークを最大限活用するためには、突進攻撃を使う場面とそうでない場面を明確に意識する必要がありそうだ。メインの攻撃は手斧で行うためトークンを消費しない、そして1周する距離が短いポイントだからこそチェイス時間を稼がれてしまう「ハントレス」と相性が良いだろう。

生存者「エロディー・ラコト」


固有パーク

■査定


“3/3/3トークンを持った状態で儀式を開始する。チェストが開放済みの場合、1トークンを消費してアイテムを探すことができる。チェストの開錠速度が40/60/80%上昇する。”

既にアイテムを取り出したチェストから、追加でアイテムを拾うことができるようになるパークだ。このパークを装備するだけで、ひとつのチェストから4つものアイテムを入手可能に。「コソ泥の本能」と併用し、鍵を拾うだけでゲームセットに持ち込めることも。勘弁してください。

■欺き


“欺きが有効な間、走行中にロッカーに入ることができなくなるが、その代わりに入るフリをする。走行中にロッカーにインタラクトすると騒音インジケーターを発し、3/3/3秒間赤い傷マークを残さなくなる。欺きには60/50/40秒のクールダウンがある。”

「査定」に続き、殺人鬼泣かせのパーク。チェイス中、殺人鬼の視界から見えない位置で使うことで、「デッドハード」並みの遅延効果を得ることができる。疲労が付かないことから、前述した「デッドハード」やその他のチェイスパークとの併用が目立つようになるだろう。

■勢力争い


“殺人鬼に運ばれている間、進行ゲージが35/30/25%になるまでもがくと勢力争いが発動する。発動すると付近のパレットを倒して殺人鬼を怯ませることができる。殺人鬼が怯んだらパークは解除される。”

旧仕様の「決死の一撃」を彷彿とさせる能力を持ったパーク。上手く発動条件を満たすことで、第2の「決死の一撃」として機能するが、条件が非常にシビア。くわえて、殺人鬼によるこのパークのケアも簡単なため(パレットを通過しないように運ぶだけ)、新たに追加されるパークのうち最も採用されないものとなるのではないだろうか。

新チャプター「A Binding of Kin」のコンテンツを含むプレイヤーテストビルドは11月11日午前1時頃から開始されている。Steamにて『Dead by Daylight』をプレイしているユーザーであれば誰でも参加可能だ。また本チャプターが実装されるVer4.4.0パッチでは、マップ「オーモンド」「オートヘイヴン・レッカーズ」のビジュアルアップデートも含まれている。前回の「マクミラン・エステート」に続いて、今回も素晴らしい出来になっているようだ。本ビルドへの実装を心待ちにしたい。

Tadashi Harao
Tadashi Harao

対人ゲームが好きです。初めて遊んだ対人ゲームはMGO、熱中のあまり息切れ起こしながら遊んでました。

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