『Dead by Daylight』三角頭のバランス調整を含むPTB4.3.0開始。パークのリワークや“マクミラン・エステート”のビジュアルアップデートも

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Behaviour Interactiveは9月30日、『Dead by Daylight』バージョン4.3.0のプレイヤーテストビルド(以下、PTB)を公開した。本PTBには三角頭こと殺人鬼「エクセキューショナー」のバランス調整とパーク13種のリワーク、そしてマップ“マクミラン・エステート”のビジュアルアップデートが含まれている。調整内容の一部や新ビジュアルについては公式Twitterにてお披露目されているが、本稿ではより詳細な調整内容や使用感等について言及していきたい。

“三角頭”バランス調整


殺人鬼「エクセキューショナー」はゲーム『サイレントヒル』シリーズとのコラボで登場したキャラクターで、“三角頭”という愛称で知られている。『Dead by Daylight』の世界には2020年6月から登場しているが、約1か月で固有能力である“贖罪の檻”に関する小さな弱体化を受けていた。そして今回はリリース後2度目のバランス調整となる。以下が変更点だ。

・裁きの儀式をキャンセル後、エクセキューショナーが通常攻撃を出せるようになるまでのクールタイムを延長(ほぼ0→1秒へ)
・裁きの儀式をキャンセル後、エクセキューショナーの移動速度が1秒間4.4m/sになるよう変更
・地獄の罰を発動後のクールタイムを短縮(2.75→2.25秒へ)

上記3点が、今回のバランス調整項目となっている。この調整が決まった背景には、多くのエクセキューショナー使用者が地獄の罰を、パレットや窓枠などのアニメーション中の回避できないポイントでしか使っていないことが関係しているようだ。現状、裁きの儀式はキャンセル時の硬直が殆どないため、エクセキューショナーが裁きの儀式をキャンセルして通常攻撃を使うか、裁きの儀式をキャンセルせず地獄の罰で攻撃を放ってくるか、ぎりぎりまで判断することが難しい。そのため今回のような、裁きの儀式をキャンセルすることに少しデメリットを持たせる決断をしたようだ。代わりに、地獄の罰のクールタイムを短縮することで、また異なるメリットをもたらし、強化と弱体化のバランスを取る形となった。

使用感としては、従来のように裁きの儀式をキャンセルし通常攻撃を行なう行動は非常に難しくなっているという点だ。キャンセル後のクールタイムが1秒となったことから、ぎりぎりの駆け引きが行われるシーンはほぼなくなったと言えるだろう。また移動速度が1秒間低下してしまうデメリットも大きい。

コミュニティからは、裁きの儀式によって剣を地面に突き刺した瞬間に通常攻撃を行えば、クールタイム無しで攻撃することができるという小技が発見されたようだが、

・タイミングがシビアなため狙って行うことが難しい
・裁きの儀式発動時の効果音→通常攻撃へ移行する時間も非常に短いため、生存者へのフェイントにならない

上記の理由から、現状はフェイントを行なわずに通常攻撃をそのまま狙った方が良い結果を招きやすいだろう。

地獄の罰のクールダウンについては、数字の上では従来と比較して0.5秒の短縮が行われているが、残念ながら大きく効果を実感できる程度ではない。上記の裁きの儀式キャンセル時のクールダウン増加に見合うような能力の上方修正とは言えない。今後は多くの場合で、裁きの儀式を構えることがすなわち、通常攻撃を行わず、地獄の罰を放つ意思表示になる。総合的に見て、このバランス調整はエクセキューショナーの弱体化と言って差し支えなさそうだ。

パークの変更

本PTBでは既存の13種類のパークに調整が加わることとなっている。以下が変更するパークの一覧とその詳細になる。

・“煩悶のトレイル”:効果を発動させた発電機の進行度後退が中断されるか、生存者が負傷する・瀕死になるまで探知不可状態が継続するよう変更
・“強制苦行”:衰弱状態の効果時間を40/50/60→60/70/80秒に変更
・“血の協定”:迅速の移動速度上昇効果を7/7/7→5/6/7%に変更、効果時間を6/7/10秒→相手の生存者から16m以内に留まっている限り永続に変更
・“強硬手段”:使用時にブラッドポイントを獲得できるように変更、クールダウンを140/130/120→100/80/60秒に変更
・“人々のために”:使用時にブラッドポイントを獲得できるように変更
・“死恐怖症”:治療速度に対する効果を削除。作業速度低下効果を、1人につき3/3.5/4→4/4.5/5%に変更
・“マインドブレーカー”:効果時間を1/2/3→3/4/5秒に変更
・“無慈悲の極地”:効果範囲を24→32mに変更
・“ツルツルとした肉体”:トラッパーのトラバサミに対する効果を削除。フックから自力脱出できる確率を2/3/4%増加させる効果を追加
・“呪術:女狩人の子守唄”:効果の対象を治療と発電機修理のスキルチェックのみに変更
・“テクニシャン”:発電機修理のスキルチェック失敗時、爆発を30/40/50→100/100/100%回避できるように変更。発電機修理のスキルチェックを失敗すると修理進行度が5/4/3%追加で減少する効果を追加
・“イタチが飛び出した”:効果時間を40/50/60→35/40/45秒に変更
・“ずっと一緒だ”:瀕死の生存者に対する治療速度を100%増加する効果を追加。パレットスタンや懐中電灯により運搬中の生存者を救出したときもトークンを得られるように変更

煩悶のトレイル

探知不可状態に時間制限が撤廃され、純粋に強化されたパークだ。鬼やゴーストフェイスなど一部の殺人鬼の能力に非常にマッチするため、採用される機会が増えることだろう。

強制苦行

このパークは効果時間を少し伸ばした程度では、実績解除以外の目的で日の目を見ることはないのではないだろう。発動条件が限定的で効果もそれに見合ったものではない。

血の協定

生存者の移動速度を上昇させる迅速効果が、条件付きではあるが、永久に発動するようになるという非常に強力な効果へ上方修正。移動速度が遅い殺人鬼は、血の協定を付けている生存者の背中を愚直に追い回すことは諦めた方がいいかもしれないと思わせるほどのパークに。しかし、能力を過信しすぎることは禁物で、移動速度が速い殺人鬼にとっては、2人を同時にチェイスすることで発電機全体の進行を防ぐことにも繋がっている。時と場合によって使いどころを見極めたいところだ。

強硬手段

より短いクールダウンでパークが再使用可能に。

人々のために

発動時に500のブラッドポイントが獲得できるよう変更。

死恐怖症

生存者全体に負傷を与えやすい殺人鬼「リージョン」で扱うことの多かったパークで、相性がさらに良くなったと言える。リージョンと対峙した生存者は、治療行為よりも発電機を回した方が良い試合結果に結びやすいとされてきたが、最大で20%もの修理速度の遅延を与えるパークとなった新たな死恐怖症は、より大きなプレッシャーを生存者に与えるだろう。殺人鬼「プレイグ」も生存者を負傷状態にすることは得意だが、泉の使用によって負傷状態を回復されてしまうためリージョンほどの遅延効果を期待することは難しそうだ。

マインドブレーカー

疲労時間が伸び、発電機の進行度に応じて効果が無くなってしまうことのないように効果が変更された。“全力疾走”などの生存者のチェイスパークに対して有利に立ち回りやすくなったが、採用できる余地はあるか微妙なライン。奇襲が行えるステルス系の殺人鬼と相性がいい。

無慈悲の極地

効果範囲が伸びたところで使用率に変動は起こりえないだろう。強制苦行と同じく実績解除以外で採用することはないままだ。せめて発動条件が、“ガラクタいじり”のような発電機の修理完了度合いが一定に達した際だったら良いのだが。

ツルツルとした肉体

より高い確率で自力脱出が狙えるパークに変更。“掛け金のレイズ”や運を上昇させるオファリングも併用することで非常に高い確率で自力脱出を狙えるだろう。

呪術:女狩人の子守唄

従来はすべてのスキルチェックに対して効果を発揮していたが、治療と修理時のみ適応となってしまった。影響はさほど大きくないが純粋に弱体化を受けたパークとなっている。

テクニシャン

より初心者向けにリワークされ、スキルチェックの練習にはもってこいのパークとなった。スキルチェック失敗時のデメリットは大きいものの、爆発を防ぐことで殺人鬼に居場所を察知されることは防ぐことができる。

イタチが飛び出した

効果時間が短くなることで、発電機の破壊を優先するか、別の生存者とのチェイスを優先するか選択を迫られる機会が多くなる羽目に。こちらも純粋な弱体化を受けたパークとなるが、採用率は今後も高い水準をキープし続けるだろう。

ずっと一緒だ

想像の斜め上をいくような強力な治療効果を携えてリワークされたパークとなる。理論上“ずっと一緒だ”を装備した生存者2人がダウンしている生存者を治療した場合、ものの2.5秒で治療を完了することができる。今後はダウンした生存者を少し放置するだけでも起き上がるリスクを考慮する必要があるかもしれない。

発電機に関する仕様の変更

事前に告知のなかった仕様の変更として、今PTBより発電機に以下の仕様が加わることとなった。

・エンティティにブロックされた発電機はブロック状態が続いている間、進行度が変化しないように変更

つまり、“戦慄”や“死人のスイッチ”などによって発電機をブロックした場合、既に蹴って破壊した発電機や“呪術:破滅”によって進行度が後退中である発電機は、その後退はストップしてしまうことになる。破壊した状態はブロック中も維持されるため、ブロックが解除されると同時にまた後退し始めるとのことだ。ただでさえ進行度を減らす手段が乏しい少ない中、この仕様の変更によって、一部のパークの価値がぐっと下がってしまったのではないだろうか。

ビジュアルアップデート第2弾

先日DLC「Descend Beyond」実装と共にマップ“スプリングウッド”と“山岡邸”を対象に行われたビジュアルアップデートだが、バージョン4.3.0では“マクミラン・エステート”がアップデートの対象となるようだ。

スプリングウッドや山岡邸と同様に全体的に暗いテイストとなっているが、より高級感溢れる作りとなっているのは間違いないだろう。

シェルター・ウッズのシンボルである樹木


“マクミラン・エステート”の派生マップは全5種類。それぞれの固有建築物に破壊可能壁が追加されていたり、とおれなかった通路がとおれるようになっていたりと細部にも変更が加えられているようだ。ぜひ自分の目で確認してみてほしい。

バージョン4.3.0のPTBは本日9月30日から約2~3週間に渡って行われる。Steamで『Dead by Daylight』を所有しているプレイヤーなら誰でも参加可能なため、この機会に新たなビルドを先行して体験してみてはいかがだろうか。

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