ソニー、PS5生産台数削減の報道は事実でないと否定。量産開始以来、生産見通しは変わらず

 

海外メディアBloombergは9月15日、ソニーが年内発売予定のPlayStation 5について、2021年3月期の生産台数を400万台下方修正し、約1100万台を想定していると報じた。Bloombergが複数の関係者から得た情報として、PS5で使用される専用設計の集積回路SOC(System-on-a-chip)の生産歩留まりが安定しないため、生産台数が下方修正されたと伝えていた。この報道を受け、同日ソニー株が売り優勢に(ロイター)。しかしながら翌16日、ソニーはPS5の量産開始以来、生産台数を変更していないと、Bloombergによる報道を否定した(GamesIndustry.biz)。

BloombergはPS5の生産台数について、かねてから情報発信を続けており、今年4月には初年度のPS5生産数が500万~600万台に制限されると報じていた。当時は発売当初の需要が抑制されると見越して、現行機の発売時に比べて少ない見通しになると伝えられていた。しかし7月に入ってからは、コロナ禍を受けての需要増を踏まえ、生産数が倍増し、年末までに最大100万台を生産する予定であると、日本経済新聞電子版やBloombergより発信されていた


このように、PS5の生産台数に関しては、匿名の関係者情報として、メディアを通じてさまざまな情報が届けられてきた。ソニー自身は「製造に関する詳細な情報は公開していない」という方針により(先述のGamesIndustry.biz記載)、公式な情報として発信してこなかった。だが冒頭のとおり、下方修正という報道には、公式な否定コメントを寄せることになった。

PS5の価格や発売日は未発表。先日には公式サイトでの予約開始通知サービス(PlayStation 5商品販売情報メール登録)が開始されたが、アクセス集中を受けてメール登録の受付が一時停止するほどに。次世代機の確保に向けて、消費者側も動き始めている。なお9月17日午前5時からは、PS5に関する新たな映像イベントが開催される(関連記事)。映像は約40分ほど。「SIEワールドワイド・スタジオや、世界トップクラスのソフトウェアメーカー各社の最新タイトルに関するアップデート」が届けられるという。

9月17日のイベントは、あくまでもソフトウェアの情報発信が主眼におかれている。ただ今月にはマイクロソフトがXbox Series X/Xbox Series Sの価格・発売日を発表しており(関連記事)、同じ次世代機としてPlayStation 5の価格・発売日のアナウンスへの期待が高まっているのも事実。イベント時にPS5本体に関する発表があるのかどうか、17日午前5時の配信を待ちたい。