弊社アクティブゲーミングメディアのインディーゲームブランドPLAYISMは7月22日23時30分、『ネクロバリスタ(NECROBARISTA)』を配信開始した。対応プラットフォームはSteam/GOG。日本語に対応し、価格は税込1980円。なお、本作は後日PlayStation 4/Nintendo Switch版の発売も予定されているほか、AppleのサブスクリプションサービスAppleArcadeでも配信されている。
『ネクロバリスタ』は、生と死、魔術とコーヒーの幻想的な3Dビジュアルノベルゲームである。本作の舞台は、オーストラリア・メルボルンにある一軒のコーヒーショップ「ターミナル」。ターミナルは、あの世とこの世の狭間にあり、死者がこの世界で最後の24時間を過ごす場所として、生者と死者の交流も行われていた。
主人公のマディは、最近ターミナルのオーナーを引き継いだばかりの、見習いネクロマンサー。メカ好きの天才少女アシュリー、元ターミナルの経営者にしてネクロマンサーのチェイと共に、ターミナルで過ごしてきたのだが、ある日一人の青年が来客。実在の盗賊であるネッド・ケリーや、ほかの個性的なカフェの常連たちも登場し、コーヒーと魔術、死者がこの世で過ごせる時間をかけた幻想的な物語が紡がれていく。
ターミナルでの死と時間の物語は、3Dグラフィックとテキストで描写される。立ち絵やイベントCGの代わりに、文章が進むごとに表情豊かなキャラクターたちや、動きのある3Dのカットシーンで状況を表現し、謎のあるターミナルでのストーリーが展開される。違和感なく翻訳された日本語のテキストや、アニメ版「メイドインアビス」の音楽も手がけたKevin Penkin氏によるBGMも本作の魅力だろう。
また、章立てで進むストーリーの合間には、ターミナル内の探索も可能。生者と死者の通うコーヒーショップの店内には、サイドストーリーへの入り口も用意されており、本筋とは違った小さな物語が読める。
本作を開発したのは、オーストラリア・メルボルンに拠点のあるインディーゲームスタジオRoute59だ。同スタジオは業界のベテランで構成されているといい、アニメとビジュアルノベルへの愛を源泉に2015年から本作の開発を開始した。
弊誌で以前行ったインタビューによると、同スタジオのクリエイターたちは傑作同人サスペンスホラーノベル『ファタモルガーナの館』、虚淵玄氏によるサスペンスホラーノベル『沙耶の唄』といった国産ビジュアルノベルゲームのファン。メルボルンの文化が凝縮されたコーヒーに焦点をあて、ディレクターのKevin Chen氏が好きだという『Fate/stay night』からダークなテーマを取り入れて、本作は開発されているそうだ。
『ネクロバリスタ』は、Steam/GOGにて配信中。PlayStation 4/Nintendo Switch版は、後日配信予定だ。なお、海外のレビュー集積サイトMetacriticのスコアは82点となっており、高評価を得ているようだ。