『Dead by Daylight』バランス調整。三角頭ことエクセキューショナー、登場から1か月で弱体化
Behavior Interactiveは7月3日、『Dead by Daylight』のVer.4.0.2アップデートを公開した。本アップデートでは、三角頭ことエクセキューショナーの弱体化が主な修正となっている。今回弱体化の対象となったのはエクセキューショナーの固有能力「贖罪の檻」だ。本稿では、この弱体化の詳細に触れつつ、エクセキューショナーの今後の立ち回りについて解説していきたい。
「贖罪の檻」
エクセキューショナーの固有能力である贖罪の檻の能力のおさらいをしておくと
・エクセキューショナーが敷いたトレイルを踏んだ生存者は煩悶のステータス効果を受ける
・煩悶状態の生存者をダウンさせた時、アビリティボタンを押すことで生存者をマップ上のランダムな位置に生成される贖罪の檻へと送ることができる
・贖罪の檻はフックと同様に生存者の処刑を時間と共に進行していく
・しかし贖罪の檻はフックではないため、フックに吊るしたとき、またはフックから救助されることが条件となっているパークの効果が発動しなくなる(例:バーベキュー&チリ、血族、与えられた猶予など)
上記が、贖罪の檻がもたらす効果。そして今回のアップデートで行われた調整は以下の2点だ。
・エクセキューショナーから贖罪の檻とその内部にいる生存者のオーラを見る能力が削除
・エクセキューショナーが贖罪の檻の5m以内に1秒以上とどまると、贖罪の檻が消滅し、捕らえた生存者と一緒にマップ上の別の地点に移動する。なお、他の生存者が贖罪の檻から生存者の救助を行なっている間はこの能力は発動しない
これまでは贖罪の檻の位置が見えていたため、生存者を檻に送った後、すぐ檻の場所に向かうことで殺人鬼にとって有利な状況を作り出しやすくなっていた。その対策として、今回のバランス調整が行われた形となる。
続いて、今回の調整が弱体化と定義される理由について。
・エクセキューショナーから贖罪の檻とその内部にいる生存者のオーラを見る能力が削除
この修正点は分かりやすく、視覚的に得られる情報が減っていることから弱体化ということが分かる。しかし、贖罪の檻が生成される場所はマップ上のランダムな位置とされてはいるが、現在地から最も遠いとされる場所に檻が生成される傾向にあるため、オーラを見る能力が失われてしまったとしてもおおよその位置は想像しながら立ち回ることができるだろう。
・エクセキューショナーが贖罪の檻の5m以内に1秒以上とどまると、贖罪の檻が消滅し、捕らえた生存者と一緒にマップ上の別の地点に移動する。なお、他の生存者が贖罪の檻から生存者の救助を行なっている間はこの能力は発動しない
一見面白い能力に見える。檻に捕らわれた生存者を救助すべく近づいてきた他の生存者の前で、檻の場所を移動させる光景をまず思い浮かべるだろう。しかし、これを効果的に行なうためにはいくつかの条件がある。
①他の生存者よりも先に檻を見つけなければいけない
檻のオーラを見る能力が失われた状態で、他の生存者よりも早く檻を見つけなければならない。もちろん、他の生存者は檻がどこにあるか見えている状態でだ。
②檻への救助が来る前提の立ち回り
檻に捕らわれた生存者は血族が発動していないにしろ、エクセキューショナーの心音範囲は32mと広い。そのため、仮に他の生存者よりもエクセキューショナーが先に檻にたどり着いたとしても、心音が鳴り響く中、与えられた猶予や決死の一撃の発動条件を満たせない救助を行なう生存者は少ないだろう。以上の理由から、従来のような檻を追いかける立ち回りはあまり得策とは言えないことが分かる。
新たな立ち回り
今後は以前にも増して生存者をフックに吊るす立ち回りが重要になってくる。煩悶を付けた状態で“フック→檻→フック or メメント”が最も理想とされる処刑方法になってくるだろう。煩悶を付けた生存者はフックに吊るしても煩悶が消滅せず、救助された後も継続して煩悶状態を受けていることを上手く活用するというわけだ。
フックに吊るす機会も増えてくることから、エクセキューショナーと相性が悪かったとされる以下のようなパークも採用する選択肢の1つとなるだろう。
・イタチが飛び出した
・バーベキュー&チリ
・選択は君次第だ
・死恐怖症
あくまでもフックに吊るす選択肢が強くなったというだけで、それを起点にしてしまっては元も子もない。そのため、フックに吊るした回数によって効果が強くなる以下のようなパークはあまりおすすめできない。
・呪術:女狩人の子守歌
・呪術:貪られる希望
・消えゆく灯
・隠密の追跡
また、檻に送る強みが薄れてしまったことから、相対的に裁きの儀式に関連したアドオンも弱体化してしまったと言えるだろう。チェイスを短縮することができる地獄の罰の効果を上昇させるアドオンを装備することが最も強い組み合わせとなってきそうだ。
最後に、エクセキューショナーを扱う上でよくある悩みとして
・生存者がトレイルを踏んでくれず煩悶を与えられない
・地獄の罰が当たらない
上記の2点がある。前者は、チェイス中に踏ませるよう意識してみると良いかもしれない。チェイス中、板の周囲をまわることがあれば板を倒す際に踏む箇所にトレイルを敷く。窓枠を使ったチェイスをされる箇所であれば、窓枠を乗り越えた先にトレイルを敷いておく等、少し工夫をすると良いだろう。トレイルを嫌がって板や窓枠を使わないなら、それはそれでチェイス時間を短縮できて結果的にエクセキューショナーにとって有利に働くはずだ。
後者は、本末転倒な話に聞こえてしまうかもしれないが、地獄の罰は無理に当てなくていいということを知ると気が楽になるかもしれない。
裁きの儀式を構えるだけで、生存者からしてみると「地獄の罰を撃ってくるかもしれない」という思い込みが発生する。身体を左右に振るか、気にせずそのまま板や窓枠を乗り越えてくるかの2択だ。身体を左右に振るなら裁きの儀式をキャンセルして通常攻撃、板や窓枠を乗り越えてきた場合は、着地点に地獄の罰を置くといった立ち回りができる。綺麗に当たると気持ちがいい技ではあるが、うまくフェイントとしても使っていこう。
少し長くなってしまうが、1試合通しでの動画を用意した。エクセキューショナー実装時に執筆したガイド記事と併せて、必要であれば参考にしてほしい。