新型コロナと戦うターン制ストラテジー『Corona Simulator』6月12日にリリースへ。経済・科学・人心を治めて感染症に立ち向かえ

 

ドイツのインディーデベロッパーPhodex Gamesは5月29日、新作シミュレーション『Corona Simulator』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam / GameJolt / itch.io)で、リリース日は6月12日を予定している。価格は通常版が12.99ドル(約1398円)、豪華版にあたるSavior Editionが18.99ドル(約2045円)。本作は世界のリーダーとして新型コロナウイルスの脅威に立ち向かうターン制ストラテジーであり、ウイルスシミュレーターでもある。プレイヤーは国の資源を管理し、ときに厳しい決断に直面し、抜本的な政策を打ち出すことを迫られるのだ。

プレイヤーは「Global Pandemic Organization(国際感染症機関)」の中央コンピューターを通じ、アジア・アフリカ・欧米など全世界の感染症拡大対策をマネジメントすることになる。各地域には経済・ヘルスケア・抑止力・科学といったステータスが設定されており、それぞれのバランスをとりながら感染拡大の抑止と治療法の研究を続けなくてはならない。たとえば「マスク着用の義務化」といった政策を打ち出せば感染防止につながるが、人々の不満は高まり、またマスク生産のために経済にも悪影響がおよぶ。ゲーム内では4種類の新型コロナウイルスが登場するとのことで、そのそれぞれに対処する高度なマルチタスク能力が要求されそうだ。

新型コロナウイルスの脅威だけでなく、それに付随するさまざまなイベントにも対処しなくてはならない。現実のニュースにもとづいたイベントが各地域で勃発することがあり、「アフリカで病床が不足している。経済支援を行うか、拒否するか?」「アジアで民衆の不満が高まり暴動が起きている。鎮圧するか、無視するか?」といった重大な決断を絶えず迫られることになる。いずれの選択をしても何らかの資源を消費したり、ステータスを犠牲にしたりしなくてはならないため、プレイヤーは現実の指導者さながら慎重で重い決断を下さなくてはならない。

本作は通常版のほか、やや価格を上乗せして購入できるSavior Edition(救世主エディション)が販売される予定だ。こちらは収益の20%が「WHOのための新型コロナウイルス感染症対応連帯基金」に寄付されるという。追加コンテンツも含まれており、5つのゲーム内イベントや4つのUIテーマ、そして新たにもう1種類の強力なウイルスが登場するようになるという。Phodex Gamesの立ち上げ人であり、個人デベロッパーのMarkus Failer氏は「『Corona Simulator』が喜びだけでなく希望を与えることが目標です」としており、新型コロナ感染者とすべての外出自粛者に敬意を表して本作の開発中はずっと自主隔離を行っていたとのことだ。

新型コロナウイルス感染拡大が続く世界情勢をテーマとした作品では、これまでにソーシャルディスタンスをテーマにした『密です』『密ですビート・ストリート』や、「反自粛運動者」を焼くブラックATC『STAYHOMER』などが登場してきた。本作はこうした流れの中でも、グローバルな指導者の立場で管理シムに挑む本格的なストラテジーとなりそうだ。『Corona Simulator』はPC(Steam / GameJolt / itch.io)向けに6月12日のリリースを予定している。価格は通常版が12.99ドル(約1398円)、豪華版にあたるSavior Editionが18.99ドル(約2045円)だ。