販売停止中のホラーゲーム『還願』の開発元が現状を報告。販売再開は未だ不透明

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台湾のゲームスタジオRed Candle Gamesは7月15日、現在販売停止中の同社のホラーゲーム『還願 Devotion』(以下、還願)の現状を報告した。結論としては、Red Candle Gamesは後述する“一連の問題”に現在も取り組んでいるといい、当面の間再販はされないとのこと。

『還願』は、台湾の家庭を舞台とした3Dホラーゲーム。華々しい作家の父と元女優の母に、かわいらしい娘。そんな幸せな家庭が崩壊する過程を、宗教をまじえて描く意欲作である。ボリュームとしては短いながら、重厚なストーリーテリングや演出が高い評価を獲得した。しかし、『還願』のとある場面で中国の習近平国家主席を揶揄する表現が見つかったことから、中国にて批判が巻き起こり、それに反応しRed Candle Gamesは当該アセットの差し替えを実施。その後、自主的に販売を取り下げていた(関連記事)。

Red Candle Gamesはまず、この批判的な表現をゲーム内に実装したことにより、スタジオとそのパートナーに厳しい損害が発生していると言及。スタジオとして、こうした損害を引き起こしたことを謝罪。その責任を負い、改善に向けた取り組みを続けていくという。パートナーはRed Candle Gamesを助けるためにあらゆる手を尽くしているとのこと。

調停は進んでいる最中であるとする一方で、誤解を防ぐために売上やIPから収益を得ない姿勢を固めている。そのため、しばらく『還願』の販売停止は続くという。プレイヤーや業界関係者、そしてメディアが、批判的表現の実装がプロジェクト管理上の事故であり、意図したものではないと理解し始めていると振り返り、もし人々が“理性的”にゲームを見るようになり、プレイヤーの信頼を取り戻す機会が得られるならば、将来的なゲームの再販を検討するともコメントしている。

また、さまざまな批判や推測が存在しているが、それらも含め、全責任を負わねばならないと述べている。一方で、『還願』は「ただ素晴らしいゲームを作りたかった」という思いで作られたゲームで、ゲームの中核となるメッセージは、「狂った信仰を持つカルト宗教に翻弄された家族の悲劇」であると、クリエイティブなスタンスも強調している。

『還願』が販売され、そして販売停止されてから5か月以上が経つが、関係者には未だ傷跡が残る。中国本土での販売を担当していたパブリッシャーのIndievent(上海橘喵)は先日中国政府から営業停止処分を受けていた(関連記事)。当面の再販はないようだが、ゲームに対する理解が進めば、再販もあるかもしれないと示唆された分、まだ救いはあるかもしれない。結果的に大きな打撃を受けてしまったRed Candle Gamesであるが、今後もゲームづくりは続けていくという。

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