E3 2019日程まとめ。EAから任天堂まで、各発表の配信スケジュールと概要をチェック

世界最大規模のゲームイベント「E3(Electronic Entertainment Expo)」が、アメリカ・カリフォルニア州にて現地時間6月11日から13日までの3日間の日程で開催される。本稿では、各社のE3の日程およびスケジュールについてまとめる。

世界最大規模のゲームイベント「E3Electronic Entertainment Expo)」が、アメリカ・カリフォルニア州にあるロサンゼルス・コンベンションセンターにて、現地時間6月11日から13日までの3日間の日程で開催される(日本時間では6月12日から14日)。会期中には国内外のメーカー各社が最新ゲームを出展し、ここからさまざまな情報が発信されることだろう。

今年は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントがE3への出展および独自イベントの開催を見送ったことが大きな話題となったが、その他の大手各社のプレスカンファレンスやビデオプレゼンテーションは、例年どおりE3の直前から会期中に実施される予定だ。ライブ配信にて日本からも視聴できるため、それぞれの日本時間でのスケジュールと、注目ポイントをおさらいしておこう。なお、日程やイベント内容などの情報は、各社からの公式発表や続報があり次第随時更新する。

【最終更新 6月5日19時】 Ubisoftのイベント情報を更新

・Electronic Arts:6月8日〜10日
・マイクロソフト:6月10日 午前5時
・Bethesda Softworks:6月10日 午前9時30分
・Devolver Digital:6月10日 午前11時
・PC Gaming Show:6月11日 午前2時
・Ubisoft:6月11日 午前4時
・AMD:6月11日 午前7時
・Kinda Funny Games:6月11日 午前8時30分
・スクウェア・エニックス:6月11日 午前10時
・任天堂:6月12日 午前1時

Electronic Arts
6月9日午前1時15分:EA公式サイトYouTubeTwitch

EAは、恒例となったファンイベント「EA PLAY」を今年もE3前に開催する。ただし、今回はゲームプレイに重点を置くためプレスカンファレンスをおこなわず、トークセッションの時間も短くするという。いずれにせよ新作の情報が公開されることには変わりはなく、初日のキックオフイベントの模様は特に注目だろう。

まず6月9日午前1時30分からは『Star Wars Jedi: Fallen Order』のゲームプレイが初披露予定。『タイタンフォール』シリーズの開発元Respawn Entertainmentが手がける、映画「スター・ウォーズ」を題材にしたシングルプレイのアクション・アドベンチャーゲームだ。そして、午前2時からは同スタジオが携わっている『Apex Legends』のシーズン2、午前2時30分からは『Battlefield V』の新コンテンツが紹介され、その後『FIFA』や『MADDEN』の新作、『The Sims 4』も30分おきに登場する。

これらの予告されたタイトル以外の発表があるのかどうかは不明だが、EAでは『Plants vs. Zombies』のシューター作品の新作が開発中。昨年のGame Awardsにてティザー映像が公開された、BioWareが手がける『Dragon Age』シリーズ新作が正式発表されるのかどうかも注目だろう。一方で、今年は『Need For Speed』シリーズの新作が発売予定となっているが、E3には登場しないことが明らかになっている。

 

マイクロソフト
6月10日 午前5時:MixerYouTubeTwitchニコニコ生放送(日本語)

マイクロソフトは、プレスカンファレンス「Xbox E3 2019 Briefing」を開催する。ここでは未発表の新作の披露や、発表済みタイトルの詳報が届けられる予定だ。マイクロソフトは有力スタジオを次々に傘下に収めており、早速その成果として新作が発表されるのかどうか注目である。『Gears 5』『Halo Infinite』の続報や、『Forza』シリーズの新作発表にも期待がかかる。もちろん、ステージではAAAタイトルからインディーゲームまで、国内外のサードパーティタイトルも多数紹介されるだろう。昨年は『Cyberpunk 2077』の映像が披露された。同作は今年のE3への出展が決定しているため、ここでまた続報が見られるかもしれない。

ゲーム以外の発表も期待され、最大の注目点は次世代Xboxだ。ライバルであるSIEは次世代PlayStationについて情報を公開し始めており、また2020年4月以降に発売予定だとしている。対する次世代Xboxについては具体的な情報はまだなく噂だけが飛び交っている状況だが、Xbox事業責任者Phil Spencer氏はSIE不在を受けて今年のE3は大きく出ると発言しており、何らかの発表をおこなう可能性があるだろう。ただ、Xbox OneもXbox 360も正式な披露は発売年におこなっているため、今年のE3にて全貌が明らかになるかどうかは未知数だ。そのほか、クラウドゲームストリーミングサービス「Project xCloud」など、サービス面での発表にも注目が集まる。

なお、マイクロソフトはプレスカンファレンスの翌日の6月11日午前7時から「Inside Xbox」の放送をおこなう予定となっている。開発者を招いてのインタビューやゲームプレイデモ、またこの放送にて初めて発表するものも数多く用意しているとのことだ。

 

Bethesda Softworks
6月10日 午前9時30分:YouTubeMixerTwitch(日本語)

Bethesdaのプレスカンファレンス「Bethesda E3 Showcase」は今年で5回目。「Be Together」をテーマに、例年よりもさらに多くのファンを招いてのイベントとなるそうだ。現時点では『DOOM Eternal』の詳細発表や、“オドロキの情報”が多数あるとだけ案内されている。7月発売予定の『Wolfenstein: Youngblood』についても、ゲームプレイの披露などが期待できそうだ。そのほか5月発売の『RAGE 2』や、『Fallout 76』『The Elder Scrolls Online』など既存タイトルに関する新情報や、新作の発表もあるかもしれない。

昨年のプレスカンファレンスにて正式発表された、『The Elder Scrolls VI』と『Starfield』の続報にも注目が集まるところだろう。ただ、Bethesda Game StudiosのプロデューサーTodd Howard氏はPAX East 2019にて、どちらの作品もまだまだ開発には時間がかかるため、今年のE3では話すことはないとコメントしている。残念ながら、こちらはもうしばらく待つ必要がありそうだ。なお、Twitchでは声優の青木瑠璃子さんをゲストに招き、当日午前9時から日本語での放送をおこなうとのこと。

 

Devolver Digital
・Devolver Digital:6月10日 午前11時:Twitch

「TO BE CONTINUED NEXT YEAR」という文字とともに幕を閉じた昨年のプレスカンファレンスから1年。インディーゲームパブリッシャーのDevolver Digitalは予告どおりE3に帰ってくる。2017年、2018年と、業界のトレンドに乗っかりつつゲーマーからお金をむしり取る革新的テクノロジーを次々に発表し、もれなく流血沙汰を起こしながら、合間にいくつかのゲームも披露してきた同社。そのビッグでファンシーなプレスカンファレンスの顔であるNina Struthers女史は、昨年のプレスカンファレンスにて凶弾に倒れるも復活を示唆する展開を見せており、どのような形で壇上に現れるのかが注目される(実は、大麻栽培・販売シム『Weedcraft Inc』のトレイラーにて既に復帰済み)。予習として昨年のプレスカンファレンスの模様を振り返っておくことで、より楽しめるだろう(関連記事)。

 

PC Gaming Show
6月11日 午前2時:YouTubeTwitch

海外メディアPC Gamerが主催する「PC Gaming Show」は、PCゲームに関する発表が期待できるイベントで、20タイトル以上の最新トレイラーや新作発表が予定されている。昨年は、オープンワールド工場建設ゲーム『Satisfactory』や、メビウス調のビジュアルが美しいオープンワールド・アドベンチャーゲーム『Sable』などの発表がおこなわれた。また『龍が如く0 誓いの場所』など、国産タイトルのPC版の発売がアナウンスされた場でもある。

今年はEpic Gamesがプレゼンティングスポンサーとなっており、同社からEpic Gamesストア独占タイトルを含む複数のゲームの発表がおこなわれるとのこと。そのほかにも、Annapurna InteractiveやChucklefish、Digital Extremes、Fatshark、Funcom、Paradox Interactive、Raw Fury、Rebellion、Re-Logicなど多くのパブリッシャー・デベロッパーの名が挙がっており、ステージにて作品を披露する予定だ。

 

Ubisoft
6月11日 午前4時:YouTubeTwitchYouTube(日本語)

Ubisoftのプレスカンファレンスは6月11日 午前5時からだが、その1時間前からプレショウを開催。ここでは『アサシン クリード オデッセイ』や『STEEP』『フォーオナー』『トライアルズライジング』の続報を届けるとのこと。そしてプレスカンファレンスでは、まずは今年10月発売予定として発表されたばかりの『ゴーストリコン ブレイクポイント』が登場し、未発表のコンテンツが披露される。また、『ディビジョン2』の新情報もあるという。なお、UBIJAPANのYouTubeチャンネルでは、プレスカンファレンスの日本語同時通訳放送が予定されている。

上の映像にて同社CEOのYves Guillemot氏は、上記した予定タイトルのほかに、もう1〜2本登場することを示唆している。同社は、2019年4月から2020年3月までの間に4本のAAAタイトルをリリースする計画であることを明かしており、未発表の大型タイトルが披露されることになりそうだ。前作から5年以上が経過した『スプリンターセル』シリーズの新作を期待するファンの声がよく聞かれる。長きにわたり噂された『Watch Dogs』新作については、Amazon UKから情報が出たことにより、Ubisoftが『Watch Dogs Legion』であると認めている。同作の詳細は、E3で明らかになるようだ(関連記事)。Ubisoftは大型の新規IPをサプライズ的に発表することもあるため、意外な作品が登場する可能性もあるだろう。なお、『アサシン クリード』シリーズの新作については、2019年内の発売を見送ることが公言されているため、今回発表される可能性は低そうだ。

 

AMD
6月11日 午前7時:YouTube

半導体製造大手AMDもE3への参加を発表している。The Game Awardsの司会で知られるGeoff Keighley氏をホストに「Next Horizon Gaming」と題したイベントを開催し、同社社長兼CEOのLisa Su博士が登壇。この先数年にわたって、PCやコンソール、そしてクラウドを利用したゲーミング環境を支える製品やテクノロジーについて語るという。また、ステージでは今年発売される期待作の独占映像を開発者と共に紹介するとのこと。

AMDというと、7nmプロセスで製造するZen 2世代の8コアCPUと、NaviベースのカスタムGPUが次世代PlayStationに採用されることがSIEから明かされている。また、Googleのゲームストリーミング・プラットフォームStadiaのデータセンターにもRadeon GPUが採用され、開発者向けにソフトウェア開発ツールとVulkanドライバーを提供することも決定している。噂される次世代Xboxでも、Xbox Oneに引き続きAMDのプロセッサを採用する可能性があり、PCゲーマーだけでなくコンソールゲーマーにとっても注目のイベントとなりそうだ。

 

Kinda Funny Games
6月11日 午前8時30分:YouTube

元IGNのGreg Miller氏らがホストを務めるWeb番組Kinda Funny Gamesが、E3に合わせて「Kinda Funny Games Showcase」を放送する。昨年の第1回目は、12月に開催されたThe Game Awardsの直前に実施し、約1時間の放送の中で69本ものゲームを紹介した。セガの『JUDGE EYES:死神の遺言』の海外タイトル(Judgement)がアナウンスされたほか、インディーゲームの最新トレイラーが次々に公開。開発元閉鎖により頓挫していた『The Walking Dead: The Final Season』や、17年ぶりのシリーズ新作『ToeJam & Earl: Back into the Groove』、先日開発者の体調不良による発売延期が発表された『Mineko’s Night Market』、今年2月に発売され高い評価を得た『APE OUT』などが登場。ここで発売日が発表されたタイトルも多かった。第2回目となる今回の放送の内容については不明だが、前回と同じ路線なら、インディーゲームの最新情報が多く見られそうで注目である。

 

スクウェア・エニックス
6月11日 午前10時:YouTubeTwitch

スクウェア・エニックスは、独自イベント「Square Enix Live E3 2019」を実施し、その模様を生中継する予定だ。発表では“エキサイティングな作品群の情報”を届けるとしている。まず期待されるのは、『FINAL FANTASY VII REMAKE』の詳報だろう。5月10日にSIEが放送した「State of Play」にて同作のトレイラーが公開。6月に情報を解禁すると発表された。また、傘下のCrystal DynamicsとEidos Montrealが開発を担当する、アメコミ「アベンジャーズ」のゲーム化作品『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』がついに披露されることも決定している。さらに、Techlandが開発する『Dying Light 2』の北米での流通を担当することから、同作も披露されるとのこと。

昨年のイベントで発表された、プラチナゲームズが開発する『BABYLON’S FALL(バビロンズフォール)』は2019年発売予定のため、具体的なゲーム内容の披露が予想される。同じく昨年発表されたHDリマスター版『ロマンシング サガ3』も、当初予定(2019年初頭)から延期されたものの依然2019年内発売とされているため、こちらの新情報もあるかもしれない。そのほか、『BULLETSTORM』の開発元People Can Flyがスクウェア・エニックスと組んで開発中の新規IPのAAAシューター作品の正式発表がおこなわれるかどうかにも注目だ。また、昨年のイベントで発表された『THE QUIET MAN』のように、意欲的な新作が披露される可能性もあるだろう。

 

任天堂
6月12日 午前1時:任天堂公式サイトニコニコ生放送

任天堂は、恒例の映像プレゼンテーション「Nintendo Direct」のE3 2019版を放送する(日本語字幕放送あり)。その中では、2019年に発売を予定しているNintendo Switch向けゲームに関する情報を届けるとのこと。Nintendo Directの冒頭や最後では大型タイトルの新作が発表されることが多いため、今回も見られるかもしれない。また、『DAEMON X MACHINA』や『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』などの発売日発表にも期待がかかる。ほかにも『ゼルダの伝説 夢をみる島』『TOWN(仮称)』『真・女神転生V』『ケイデンス・オブ・ハイラル: クリプト・オブ・ネクロダンサー feat. ゼルダの伝説』など注目作は盛りだくさんだ。インディーゲームの新作発表も予想される。

昨年は、放送時間の半分ほどを『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』に割いて、そのゲームプレイをじっくり紹介していた。今年もおこなわれるとすれば、年内発売予定の『ポケットモンスター シールド』および『ポケットモンスター ソード』や、プラチナゲームズが手がける『ASTRAL CHAIN』、『どうぶつの森(仮称)』といった作品が有力だろうか。プラチナゲームズといえば、『ベヨネッタ3』の続報にも期待したいところだ。また「Nintendo Labo」の新たな遊びの提案や、サービス面での新展開があるのかも注目である。なお、一部海外メディアからはNintendo Switch本体のモデルチェンジの噂が伝えられているが、任天堂は今年4月に開催した決算説明会にて、E3にてハードウェアの発表をおこなうことはないと発言している。

E3の会期中には、こちらも恒例の「Nintendo Treehouse: Live」が出展ブースから放送予定だ。ゲーム開発者が自らのNintendo Switchタイトルを実機プレイしながら紹介するとのことで、こちらも見逃せない。

 

E3の会期中には、本稿に挙げたメーカーやその他の出展メーカーが最新作のゲームプレイなどをライブ配信するだろう。またE3の公式番組「E3 Coliseum」も、各日午前2時〜11時にかけて放送し、開発者を招いてのゲームプレイの披露などが予定されている。パネルディスカッションでは、『Call of Duty』シリーズ最新作を開発中のInfinity Wardや、動画サービス大手Netflixが登壇するという。Netflixといえば「Stranger Things」シーズン3を元にしたゲームが発表されているが、ここではそれ以外のゲーム関連の話題ついても語るとのこと。気になるメーカーや作品がある方は、最新情報を見逃さないよう公式チャンネルをチェックしておこう。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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