ノートルダム大聖堂が再現された『Assassin’s Creed Unity』のプレイヤー数が急増。Steamでは好評に投じる“逆レビュー爆撃”も発生
2014年に発売されたUbisoftの『Assassin’s Creed Unity(アサシン クリード ユニティ)』について、PC版のプレイヤー数が大幅な増加を見ているようだ。同社は4月17日、フランス・パリのノートルダム大聖堂が火災により損傷したことを受け、その再建のために50万ユーロ(約6320万円)の寄付を発表。そして同時に、18世紀当時のパリを舞台にし、ノートルダム大聖堂もゲーム内に再現された『Assassin’s Creed Unity』のPC版を期間限定で無料配布している(関連記事)。この機会に本作を入手し、プレイする人が相次いだようだ。
We will be performing scheduled maintenance on #AssassinsCreedUnity to increase PC server capacity again on April 20 at 7AM UTC | 3AM EDT.
Online services downtime: 1.5hr pic.twitter.com/54g2w9rSRG
— Assassin's Creed (@assassinscreed) April 19, 2019
Ubisoftは、4月19日に『Assassin’s Creed Unity』のプレイヤー数増加に対応するためのサーバーメンテナンスを実施。そして20日にも、サーバーを増強する措置を取るなど対応に追われることとなった。本作には、最大4人でのオンライン協力プレイ要素が用意されている。同シリーズにおいて、5年も前に発売された作品に対して、こうした対応がおこなわれるのは珍しいと言えるだろう。
今回の無料配布はUbisoftの自社プラットフォームUplay PCを通じておこなわれたが、Steam版においても『Assassin’s Creed Unity』をプレイする人が増加している。Steamタイトルの同時接続プレイヤー数をカウントしているSteam Chartsによると、このところの本作の同時接続プレイヤー数はおおむね500人前後で推移していたが、今年4月16日辺りからじわじわと上昇し始める。ノートルダム大聖堂の火災が世界中で報じられるなか、本作にて同大聖堂が再現されていることが話題になり始めていた頃だ(関連記事)。
そして、4月20日には同時接続プレイヤー数は約3000人を記録。ローンチ当時の盛り上がりには及ばないが、ほんの数日前の約6倍となった。おそらく、Ubisoftの今回の寄付発表を受けて起動した人が多くいたのだろう。無料配布すればプレイヤー数が増加するのは当然であるが、ほかのプラットフォームにも波及するというのは通常とは異なる点だ。もしかすると、コンソール版でも同様の現象が起きているかもしれない。
『Assassin’s Creed Unity』のSteam版では、もうひとつ興味深い現象が発生している。それは、ユーザーレビューの投稿の急激な増加だ。本作においては、ここ数か月は好評であれ不評であれ数件のレビュー数だったが、4月16日に突然200件を超えるレビューが投稿。その後も多くのレビューが投じられている。しかも、ほぼすべてが好評に投じており、グラフだけを見るとポジティブな“逆レビュー爆撃”ともいえる状況だ。
その好評レビューの内容はというと、やはりノートルダム大聖堂の火災を受けたものがほとんどで、当初は、壮大なスケールでノートルダム大聖堂を再現し、ゲーム内にその姿をとどめた本作におけるUbisoftの仕事への称賛の声が多かった。そして、同社が同大聖堂再建のために多額の寄付をおこなうと発表してからは、その対応への賛辞へと変わっていった。Steamにて、ゲーム内容に直接関係のないレビューが大量に投稿される際はネガティブな話題が多かったが、その逆の現象が起こるほど、ノートルダム大聖堂の火災は多くの人にとって衝撃だったようだ。
なお、『Assassin’s Creed Unity』のPC版は4月25日16時まで無料配布中だ。またUbisoftは、4月16日午前3時から無料配布を開始するまでの間にUbisoft Storeにて本作を購入したユーザーには、代金を返金すると発表している。