『タイタンフォール』の新作が今年後半に発売されると明言。F2Pの関連作や「3は作っていない」発言の波紋を意識か
Electronic Artsは本日2月6日、2019年度第3四半期の決算にて、『Plants vs. Zombies』新作と『Need for Speed』新作、スターウォーズゲームの新作『Star Wars Jedi: Fallen Order』と共に、“プレミアム”な『タイタンフォール』の新作を発売する予定があることを明かした。
Tons of things planned for @PlayApex in the future. We are also committed to listening to player feedback.
We are also working on more Titanfall for later in the year (yes, I said the T word). We love being able to experiment in this crazy universe!
— Vince Zampella (@VinceZampella) February 5, 2019
その後Respawn Entertainment(以下、Respawn)のCEOであるVince Zampella氏もまたTwitterにて、現在今年後半のための『タイタンフォール』タイトルに取り組んでいると発言。発言の中では「Tワードが言える」としており、タイタンが出現することを示唆している。なお同作が、RespawnがOculusと共に開発に携わると発表されていたVRタイトル“ではない”ことも、リプライにて明らかになっている。
実はこの『タイタンフォール』の新作が言及されるのは、今回が初めてではない。昨年10月に、EAが2019会計年度第2四半期の決算を報告した際に、Respawnが前述の『Star Wars Jedi: Fallen Order』に取り組んでおり、2019年ホリデーシーズンに発売予定であるとコメント。また同スタジオが、発売時期は不明ながら『タイタンフォール』新作に取り組んでいることを明言していた(関連記事)。今回の発言にてその新作が、2019年後半に発売されることが判明したことになる。
Respawnは昨日2月5日に“『タイタンフォール』の世界で繰り広げられる”新作『APEX LEGENDS』を基本プレイ無料タイトルとして電撃発表し、配信している(関連記事)。同作は、48時間を待たず250万人のプレイヤーが参加するなど、好調な滑り出しを見せている。人気スタジオおよびタイトルの関連作ということでおおむね好意的に受け入れられているものの、『タイタンフォール2』の30年後の世界が舞台という関連作であるにもかかわらずタイタンが登場しなかったり、ウォールランは無効となっていたりと、そのアイデンティティが部分的に欠落していることに失望するシリーズファンも少なくない。さらには、同作のエグゼクティブ・プロデューサーであるDrew McCoy氏が、Eurogamerのインタビューにて「『タイタンフォール3』を作っていると思われているようだが、作っていない。これ(『APEX LEGENDS』)が我々の作っていたものだ。」とコメントしたことから、さらなる嘆きの声がコミュニティでは生まれていた。
決算発表で新作タイトルの発表予告をするのは定番であるが、Zampella氏が「Tワード」を使い、あらためて新作について言及したのは、SNSでファンの声を傾聴するZampella氏らしい、落胆するファンの声を意識してのものであるだろう。ホリデーに発売される『Star Wars Jedi: Fallen Order』は大型タイトルであることが予告されており、同作の開発と共に同時に『APEX LEGENDS』の開発と運営、VRタイトルの開発、そして『タイタンフォール』の大規模新作の開発を並行して進めるということが、200人規模のスタジオで可能であるかは定かではない。
EAは『タイタンフォール』IPの積極的な活用を進めており、のちに開発中止になったもののNexonと「Titanfall Online」を制作していたり、同じくNexonと共同開発し、Android版はサービス停止されたモバイル向け「Titanfall: Assault」がリリースされていたりと、多角的な展開がされてきた。“多くのファンが望む新作”の発売を期待できるかどうかは不明であるが、なんらかの新作が開発されているのは間違いないようだ。
なお余談となるが、基本プレイ無料である『APEX LEGENDS』の開発や、ルートボックスを採用したことによる反応について問われた前出のDrew McCoy氏は、同作についてはEAから求められたものではなく、自分たちが作ることを決断したと断言。EAの幹部にそのアイディアを見せて、納得させたという。ルートボックスなどにネガティブに反応するプレイヤーたちについても、自分でゲームを遊んで、その上で意見を持ってほしいとも呼びかけていた(Game Informer)。