『CoD:BO4』『RDR2』、10月末時点での2018年米国ベストセラー1位2位に躍り出る。『フォートナイト』効果でヘッドセット売上も増加傾向に

 

アメリカの調査会社NPDが同国における2018年10月の売上チャートを公開した(VentureBeat)。ゲームハードウェア・ソフトウェアの月間総消費額は15億4500万ドル(約1745億8500万円)と、前年同期比で73%増。特にPC&コンソールゲームのセールスが前年同期比で2倍以上にも増加しているとのこと。その好調要因としては、『コール オブ デューティ ブラックオプス 4』(以下、CoD:BO4)『レッド・デッド・リデンプション2』(以下、RDR2)という2つの大作がリリースされたことが挙げられている。

15億4500万ドルという月間消費額は、NPDが業界データの調査を始めた1995年以降の10月の消費額としては最高記録。『CoD:BO4』『RDR2』という話題作が同月にリリースされた効果は絶大であったようだ。ちなみに、これまでの最高記録は2008年10月の13億6000万ドル。『Fallout 3』『Dead Space』『Saints Row 2』『Fable II』などがリリースされた月である。

『Fallout 3』

以下は米国における10月のゲーム売上額ランキング。なおNPDデータは小売店のパッケージ版セールス、パブリッシャーから提供されたダウンロード版のセールスを元に調査結果を公開しているが、後者に関しては全てのパブリッシャーが情報提供しているわけではないため留意が必要だ。具体的には任天堂の内製タイトル、Activision BlizzardによるBattle.net経由のセールスは計上されていない。

  1. CoD:BO4(PCダウンロード版セールス除く)
  2. RDR2
  3. Assassin’s Creed: Odyssey
  4. NBA 2K19
  5. Super Mario Party(ダウンロード版セールスを除く)
  6. Soul Calibur VI
  7. FIFA 19(PCダウンロード版セールス除く)
  8. Marvel’s Spider-Man
  9. Madden NFL 19(PCダウンロード版セールス除く)
  10. WWE 2K19

『CoD:BO4』のリリース初月における月間売上額は、NPDが1995年に調査を開始してからは歴代8位の記録。現時点での2018年米国ベストセラーに躍り出た。シリーズ恒例のシングルプレイキャンペーンモードを外し、かつリリース時期を通例の11月から10月に前倒しするというイレギュラー案件となったが、セールス面では大きな打撃を受けずに済んでいるようだ。

なお『CoD:BO4』は発売直後から売れ行きが好調であることが報告されていた。ダウンロード版の発売初日売上は販売元Activision史上最高を記録。発売から3日間の売上は5億ドル突破(関連記事)。Activision Blizzardが11月8日に発表した2018年度第3四半期決算によると、発売3週間時点での売上は『CoD:BO3』を上回り、PC版単体では『CoD:BO3』の3倍もの売れ行きを見せていたと伝えられている。

※PS4版にて先行配信された『CoD:BO4』のNuketownマップ

『RDR2』に関しては、発売日が10月26日(『CoD:BO4』は10月12日)と、計上日数的な差があるものの、月間セールスランキング2位に位置している。また短期間ながら既に2018年の年間セールスでは『CoD:BO4』に次ぐ2位に食い込んでいるという。年間セールス1位、2位のタイトルが同月にリリースされたことを踏まえると、10月の月間総消費額が大幅に増加したのも納得だろう。ちなみに現時点での年間ベストセラーランキングは、3位『Far Cry 5』、4位『Marvel’s Spider-Man』、5位『NBA 2K19』、6位『God of War』、7位『Monster Hunter: World』、8位『Madden NFL 19』、9位『Grand Theft Auto V』、10位『Call of Duty:WWII』となっている。

またヘッドセットやギフトカードといったゲームアクセサリーのカテゴリとして計上されている商品も成長傾向にある。同カテゴリの消費額は前年同期比で54%増。年間ベースでも過去最高のペースを維持している。ヘッドセット/ヘッドホンに限定すると前年同期比で2倍。その要因としては『フォートナイト』の爆発的なヒットを機に、ヘッドセットをつけてフレンドと話しながらゲームをプレイしたいという需要が増えたことが挙げられている。

以上は米国での売上データ。別の調査会社SuperDataによる世界規模での調査でも、ゲームソフトウェアの消費額は好調である旨が伝えられている。コンソール機における10月ダウンロード売上は推定で前年同期比80%増の15億3000万ドル。ゲーム内課金やDLCではない、ゲーム本編の購入による消費額は初めて月間10億ドルを突破したという。コンソールのダウンロード版『CoD:BO4』の推定販売数は400万本。『RDR2』の同データに関しては、1週間足らずで推定400万本を突破したとのことだ。