映画「メタルギアソリッド」の監督が、小島秀夫氏とのミーティングを報告。「良からぬことを考えている」と仲睦まじくワンショット


映画『METAL GEAR SOLID』の監督を務める予定であったジョーダン・ボート=ロバーツ氏は4月3日、原作『メタルギアソリッド』シリーズの監督を務めたゲームデザイナー小島秀夫氏とのミーティングの様子の一部を、Twitter上にて公開した。

ハリウッドによる『メタルギアソリッド』の映画化作品である『METAL GEAR SOLID』は2012年にプロジェクトが発足して以降、噂が立つことはあれど、その実体が公の元に明らかになることはなかった。2年後の2014年にはヴェネツィア国際映画祭にて審査員特別賞を受賞した青春コメディ「キングス・オブ・サマー」や単なるキングコングのリブートに収まらない「キングコング:髑髏島の巨人」で知られるジョーダン・ボート=ロバーツ氏が本作品の監督に就任。

氏はアニメや漫画、ゲームといったサブカルチャーが自身の作風に影響していると公言している。特に「キングコング:髑髏島の巨人」については日本の怪獣映画にインスパイアされて制作したと日本のマスコミに向けて語っているほか、作品内の随所にゲーム作品からのオマージュが取り入れられ、もちろんそこには『メタルギアソリッド』も含まれている。また、自身のゲーム好きが高じて『Destiny 2』のトレーラー製作を手がけるなど、ゲーム内での映像制作にも強い関心を持っており、自身のTwitterアカウントでは『メタルギアソリッド』シリーズの映像美に関して持論を語る一幕も見られた。

https://www.youtube.com/watch?v=LSxElWwWVFE

『メタルギアソリッド』の映画は、2015年には「モンスターズ/新種襲来」「FAST GIRLS」の制作に携わったジェイ・バス氏が脚本を担当すると報じられたが、2017には「ジュラシック・ワールド」や先程紹介した「キングス・オブ・サマー」の脚本を担当したデレク・コノリー氏が改めて脚本を担当することになったのではないかと報じられた。その後映画『METAL GEAR SOLID』に関する続報は途絶えている。

ジョーダン・ボート=ロバーツ氏と小島秀夫氏は以前より仲が良いことで知られており、小島氏が自身のTwitterにてジョーダン氏の才能を称える一方、ジョーダン氏も小島氏のオフィスへと訪問し、小島氏が中心となって現在制作中のPlayStation 4新作タイトル『Death Stranding』における映像撮影の模様を見学したり、昨年のE3では小島氏と共にステージに立ち、ゲーム内での映像制作と映画の撮影に関する共通点などについて互いに議論を交わすなど親交が厚い。

『Death Stranding』にはノーマン・リーダス氏やマッツ・ミケルセン氏といったハリウッドの豪華俳優陣がモーションキャプチャーを通じて出演することが決定しているほか、「パシフィック・リム」や「シェイプ・オブ・ウォーター」映画監督を務めるギレルモ・デル・トロ氏など小島氏と仲が良い友人達の出演も決定されており、ジョーダン氏が小島氏のオフィスへと訪問した際にはもしかしたらゲーム内に出演するのではないかとネット上の一部で話題となった。

今回ジョーダン氏によってTwitterに投稿された写真はおそらくミーティングでの一コマと思われる。左上にはジョーダン監督自身の顔が、そして右下には笑みを浮かべた小島秀夫氏が写っている。「今日は小島氏と良からぬことを企んでいます」と題されたそのつぶやきが意味するところは不明。小島氏はすでに『メタルギアソリッド』フランチャイズから離れているが、何か進展があるのかもしれない。
昨年の8月にジョーダン氏は海外ゲームメディアであるGameSpotによる取材に対し「メタルギアの映画がファンの期待に添えるよう作り直している」「小島氏の意見に全面的にコミットする」と答えていた。