『LoL』プレシーズンでルーン&マスタリーシステムを大変更。名誉システムの刷新も近々に予定

『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』を開発・運営するライアットゲームス(Riot Games)は5月30日、ルーンシステムの再構築、名誉システムの刷新について公式に動画上で発表した。

『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』を開発・運営するライアットゲームス(Riot Games)は5月30日、ルーンシステムの再構築、名誉システムの刷新について公式に動画上で発表した。両者共に既存のシステムを大きく変える計画となっており、特にルーンシステムの再構築についてはここ数年で最大規模の変更となる。新ルーンシステムは今年11月のプレシーズンにリリースされる予定となっている。名誉システムのアップデートは今週にもPBEサーバーでテストが行われ、約1か月後の実装と見られるパッチ7.13にて全地域でリリースされる。

Riot Gamesによれば、こうした早い時期にルーンシステムの変更を発表したのは、プレイヤーからのフィードバックを集めるためであるという。今週中にも詳細をプレイヤーと共有し、じっくりと議論を進めるとされている。動画内ではほかにも、オススメ購入アイテムを表示する「アイテム選考」が間もなく新クライアントでリリースされること、ボイスチャット機能の実装には意見が分かれていることなども語られている。

 

ルーンとマスタリーの統合・再構築

「ルーンシステム」の再構築とあるが、変更はルーンだけでなく多岐にわたるため、Riot Gamesはそれらの変更をまとめて「ルーンシステムの再構築」と呼んでいるそうである。具体的な変更点としてはまず、既存のマスタリーとルーンが統合され、新しいシステムとしてゲームに組み込まれる。新しいルーンシステムは、現在のいわゆる「ステ振り」のような形で多数のステータス増加系のルーンを選んでいくのではなく、今のマスタリーに近い仕様へと変化。よりゲームプレイに影響のある選択肢がいくつか用意され、それらを組み合わせていく形になる。

用意されるルーンは大きく「マイナールーン」、「メジャールーン」、「キーストーンルーン」の3つに分類される。今のマスタリーでもおなじみのキーストーンルーンを柱にし、マイナールーンとメジャールーンでさらに強化していくのがおもなビルドになるようだ。動画ではさっそく開発中のルーンが3つ公開されている。

・キーストーンルーン 「狂戦士(仮)」:戦闘状態が数秒間続くと攻撃速度が60%増加し、一時的に攻撃速度の上限も増加する。
・キーストーンルーン 「パークシー(仮)」:味方にシールドを付与し、敵に追加ダメージを与えるペットがお供になる。
・メジャールーン 「オーバーヒール(仮)」:最大体力を超える回復効果がシールドに変換される。

狂戦士は通常攻撃をおもな攻撃手段としているマークスマンにピッタリだ。オーバーヒールは自身が回復手段を持つチャンピオンをピックした時や、味方がソラカやソナをピックしたときに選択するのが効果的だ。パークシーはすでにペットを連れているルルで選択すれば、さぞ賑やかなプレイ画面が見られそうだ。

マスタリーに近い仕様と言ったように、新しいルーンシステムは最初から全て無料で使え、毎試合のチャンピオン選択時に自由に編集できる。現在のルーンは初心者に少々厳しい価格設定な上、試合直前に変更できないが、これにより少ないルーンページをやりくりしたり、特定のチャンピオン専用のルーンページをわざわざ作らなくて済むようになるのだ。それに合わせて報酬システムの改善も予定しており、新規プレイヤーがよりチャンピオンを入手しやすくなったり、やり込みによって入手できる報酬が追加されるようだ。

ここで疑問に思うのが、今までのルーンシステムに費やしたIPやRPだ。まったく新しいシステムに生まれ変わるので、当然これまで集めてきた20枚のルーンページも、移動速度の神髄ルーンも使えなくなってしまう。だが、そんな長年つぎ込んでくれたプレイヤーに対する計画もちゃんと用意しているようなので、続報に期待したい。新ルーンシステムの移行や報酬の改善などの細かい話については、今年11月のプレシーズン直前に発表があるとのことなので、続報を待ちたい。

【UPDATE 2017/6/2 11:50】 告知されていたとおり、ルーンの再構築について詳細が発表された。ここではルーンを実際に選択する時に重要となる「パスとスロット」システムが新たに紹介されており、新しいルーンシステムの全体像を把握できる。ほかにも動画では出てこなかった新しいルーンも発表されているので、考察好きなプレイヤーはぜひ見て欲しい。

 

名誉システムの刷新

名誉システムとは、対戦結果画面で味方や敵チームのプレイヤーを評価できるシステムのことだ。味方の場合は「フレンドリー」「アドバイザー」「チームワーク」の3つから、敵には「リスペクト」という形で評価を送ることができる。その評価により、特に長期間に渡ってゲームに貢献し続けているプレイヤーには、紋章が授与される。ただし、それ以外にこれといった機能や報酬も無く、あまり目立たない機能だった。

そこで、その評価システムをより密接なものにするために行われるのが、今回の名誉システムの刷新だ。新しい名誉システムでは、対戦結果画面に移る前に評価するチームメイトを毎日1人だけ選択できる(投票したくない場合はスキップも可能)。プレイしたことのある方は『オーバーウォッチ』のマッチ後画面を想像すると分かりやすいだろう。そして、その評価の内容も新しく3種類用意されている。

・執拗なガンクに耐えて一貫して冷静にプレイしていた:STAYED COOL(冷静沈着)
・的確な指示によって味方を勝利に導いた:GREAT SHOTCALLING(リーダーシップ、戦略家)
・愉快なプレイングで試合を楽しませてくれた:GG<3(フレンドリー、チームプレイヤー)

味方4人の内から1人を選んで、これら3種類の評価を送る。その後は通常の対戦結果画面に戻り、獲得した評価と内容を確認できる。味方3人から評価されたプレイヤーは、ロビーに居る全員にそのことが表示されるおまけ付きだ。

さらに「名誉レベル」という制度も追加される。プレイヤーは最初レベル2からスタートし、チームメイトに評価されていくことでレベルは5まで増加する。罰則によりレベルが下がることはあるが、単に評価されないだけではレベルは減少しないので安心してほしい。レベルによって限定コンテンツや追加褒賞が用意されたり、今まで試合後に時々入手できたキーのかけらも今後はこのシステムを通して定期的に入手できるようになるなど、良識あるプレイヤーがきちんと評価され、得をするようなシステムへと変わっていく。褒賞については後日発表があるようなので注目したいところだ。

今回の変更で名誉システム自体がまったく新しいものになるので、残念ながら以前のシステムで手に入れた紋章などは全て消えてしまうようだ。入手していたプレイヤーのための計画は特に明言されていないが、ドミニオンモードを削除した際も愛好者には限定アイコンを用意してくれたこともあり、何らかのサプライズを期待したい。名誉システムの変更は今週中にPBEで実装、パッチ7.13で全地域にリリース予定だ。こちらも詳細が近いうちに聞けるようなので、フィードバックのあるプレイヤーは是非ボードに書き込んでほしい。

[執筆協力 はじまた]

Sawako Yamaguchi
Sawako Yamaguchi

雑食性のライトゲーマー。幼少の頃からテレビゲームに親しむが、プレイの腕前は下の下。一時期国内外のTRPGに親しんでいたこともあり、あらゆるゲームは人を楽しませるだけでなく、そのものが出発点となって人と人を結びつけ、新しい物語を作る力を持っていると信じている。2012年から始めた『League of Legends』について、個人ブログやTwitterにて日本語で情報発信を続けている。

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