いよいよ1月17日に開幕する「League of Legends Champions Korea(LCK)Spring Split 2017」。弊誌ではこれまでシーズン中の節目で北米・欧州のプロシーンに言及してきたが、韓国プロシーンを取り上げるのはこれが初めてとなる。
2011年末に『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』のサービスが開始された韓国は、もともと国策のもとで『StarCraft』などのe-Sportsタイトルが盛んだったこともあり、あっという間に世界最強地域へと登りつめた。年に一度、世界最強チームを決める世界大会では、2013年以来韓国のチームが優勝の座を独占し続けている。
そんな「最強地域」は、一般プレイヤーが遊ぶ環境としてもプレイのレベルは世界一で、国外のプロチームがオフシーズンの強化合宿に訪れることもしばしば。トップチームが選手を募集すれば腕に自信のある入団希望者が列をなし、公式も「腕を上げて実力を証明すれば君もプロゲーマーになれる」という宣伝を打ち出している。韓国国内で実績を挙げた選手は国外への移籍を目指し、さらなる収入や栄光を求める。兵役が存在する韓国において、トッププロゲーマーになって若いうちに多大な収入を得ることは、実現すれば人生の成功者であることが保証される道なのだ。それでは「最強地域」で「人生の成功者」となるべく栄光を奪い合うチームたちを見ていこう。
Kongdoo Monster
・LCK 2016 Spring Season 10位→降格
・LCK 2017 Spring Promotion 昇格
・2016 LoL KeSPA Cup 準優勝
耳慣れない名前のチームだが、その実体は2013~2014年に世界大会に出場した強豪「NaJin Black Sword」「NaJin White Shield」の系譜を継承するチームだ。NaJinの名を冠していた頃の選手やスタッフたちは現在、ROXをはじめとするアジア圏のトップチームに散らばってしまっており、KM自体は昨年も一部リーグ降格からスタートするなど、オーナーは変わっていないもののかつての栄光は過去のものとなってしまった。しかしSummer Season後の入れ替え戦で昇格を決め、11月のKeSPA Cupでは準優勝と、昨年後半のメンバー入れ替えが功を奏したのかチームの調子は着実に上向きつつある。春の目標は降格圏からの脱出となるだろうが、大いに期待が持てそうだ。
・トップ:キム”Roach”ガンヒ(김강희)
・ジャングル:ソン”Punch”ミニョク(손민혁)
・ミッド:イ”Edge”ホソン(이호성)
・ADC:ソ”SSol”ジンソル(서진솔)
・サポート:キム”GuGer”ドヨプ(김도엽) / パク”Secret”ギソン (박기선)
・監督:チャン”MC”ミンチョル(장민철)
注目の選手:MC監督
今年からKongdooの監督に就任したMC監督は、かつて『StarCraft』『StarCraft2』のプロシーンで活躍したスター選手という経歴を持つ。『StarCraft』シリーズのプロシーンでは世界的に韓国人選手がトップを独占しているが、KeSPA(韓国e-Sports協会)主催の韓国プロリーグの終了が宣言された影響で他種目に転身する選手が出始め、『LoL』に転身することとなったひとりがMC監督である。韓国チームには他にも元『StarCraft』プロ経験コーチがおり、彼らの戦略眼は最強地域の強さを支えている。MC監督もまた、全力でチームを支えていくだろう。
なお弊誌ではKeSPA Cup中、チームキャプテンのGuGer選手にミニインタビューを行っているので、春に向けての彼らの意気込みもぜひご覧いただきたい。
bbq OLIVERS
・LCK 2016 Summer Season 9位
・2016 LoL KeSPA Cup 3/4位
2015年より活動を開始した新興チームで、当初のチーム名は「ESC Ever」。今年からタイトルスポンサーに韓国のフライドチキンチェーン「GENESIS BBQ」がついたことにより「bbq OLIVERS」にリブランドしている。昨年夏よりLCKに昇格し一部チームの仲間入りを果たしたものの、苦戦が続き降格圏でシーズン終了を迎えた。その後の入れ替え戦でなんとかトップリーグに残留。昨シーズン最後の大会であるKeSPA Cupでは3/4位という好成績を残したが、その後ボトムレーンの選手2名が脱退している。新メンバーと共に降格圏を脱出できるだろうか。
・トップ:キム”Crazy”ジェヒ(김재희) / チン”Part”ジェスン(진재승)
・ジャングル:チェ”Bless”ヒョヌン(최현웅)
・ミッド:カン”Tempt”ミョング(강명구)
・ADC:チャン”Ghost”ヨンジュン(장용준)
・サポート:ウン”Totoro”ジョンソプ(은종섭)
・コーチ:キム”Ares”ミングォン(김민권)
・監督:キムガラム(김가람)
注目の選手:Ghost選手
昨年降格してしまったCJ Entusより移籍してきたGhost選手は99年生まれの17歳。2015年にCJの練習生になったものの、年齢制限でLCKの試合に出られなかった若手だ。昨年は2試合しか公式試合に出場していないものの、今回の移籍で晴れてスターティングメンバーとなった。CJが練習生として確保していた選手だけに、経験を積めば活躍できる実力を秘めているにちがいない。
Longzhu Gaming
・LCK 2016 Spring Season 7位
・LCK 2016 Summer Season 8位
・2016 LoL KeSPA Cup 9~14位
かつて「Incredible Miracle」と名乗っていたチームが昨年初頭にリブランドしたのがLongzhu Gamingだ。IMの頃の選手・スタッフ陣を引き継いで戦っていた2016年の戦績は芳しくなく、ギリギリで降格圏に入らない程度のチームだった。しかしこのオフシーズンでほとんどのメンバーを一新。特筆すべきは、昨年の世界大会で素晴らしい戦いぶりを見せたROX Tigersよりコーチとボットレーン2名の選手を獲得したことだろう。名実ともにトッププレイヤーを抱えた今後の戦いぶりに、大きな注目が集まっている。
・トップ:ク”Expession”ボンテク(구본택)
・ジャングル:イ”Crash”ドンウ(이동우)
・ミッド:クァク”BDD”ボソン(곽보성) / ソン”Fly”ヨンジュン(송용준)
・ADC:キム”PraY”ジョンイン(김종인)
・サポート:カン”GorillA”ボミョン(강범현)
・コーチ:キム”SSONG”サンス(김상수)
・監督:カン”Hirai”ドンフン(강동훈)
注目の選手:GorillA選手
昨年の世界大会に出場したROX Tigersより、相棒のPraY選手とともに移籍してきた。オフシーズンに「PraY選手とは絶対に離れない」と明言し、宣言どおりに2人揃っての移籍を果たした。新天地ではチームキャプテンの責も肩に負うこととなり、ベテランとしてチームを高みに導けるかが注目される。
Jin Air Green Wings
・LCK 2016 Spring Season 4位
・LCK 2016 Summer Season 7位
・2016 LoL KeSPA Cup 5~8位
フライトジャケットをイメージしたユニフォームが目印のこのチームは、2013年から韓国のトップリーグで活動してきた。これまでの成績は中堅どころといったところで、目立った活躍はあまりない。オフシーズンの移籍でも大きな動きはなく、これまでの選手と新規加入選手が半々といった構成になっている。新たなメンバーで上位を目指せるだろうか。
・トップ:キム”SoHwan”ジュニョン(김준영) / チョン”ikssu”イクス(전익수)
・ジャングル:オム”Umti”ソンヒョン(엄성현)
・ミッド:イ”Kuzan”ソンヒョク(이성혁)
・ADC:パク”Teddy”ジンソン(박진성)
・サポート:オ”Raise”ジファン(오지환) / ノ”SnowFlower”フェジョン(노회종)
・コーチ:チョンジョンヒ(천정희)
・監督:ハンサンヨン(한상용)
注目の選手:Teddy選手
このオフシーズンで、ただひとり二部チーム「Ever8 Winners」から移籍してきたルーキーがTeddy選手だ。キャリアは長くないが、シヴィアやルシアンといったスキルメインのADCチャンピオンを得意としている。相棒となるサポートのSnowFlower選手はAnarchy設立当初から3年間近くコンビを組んでいたSangyoon選手と別れての加入だが、Teddy選手とのコンビネーションはどのようなものになるだろうか。
MVP
・LCK 2016 Summer Promotion 昇格
・LCK 2016 Summer Season 6位
・2016 LoL KeSPA Cup 5~8位
2012~2013年に韓国シーンのトップチームだった「MVP Ozone」は、現在もプロシーンの頂点で活躍し続ける選手たちを幾人も輩出した。その名を2016年より受け継ぎ復活させたのがこのチームだ。二部リーグ春の結果をもって昇格したSummer Seasonは、ギリギリのところでプレイオフ出場を逃してしまった。しかしこの結果は、昇格したばかりのチームにとって上々といえる。昨年夏から全くメンバーを変えていないこのチームだが、同一メンバーにまだまだ伸び代があると判断しているのだろう。
・トップ:カン”ADD”ゴンモ(강건모)
・ジャングル:キム”Beyond”ギュソク(김규석)
・ミッド:アン”Ian”ジュニョン(안준형)
・ADC:オ”MaHa”ヒョンシク(오현식)
・サポート:チョン”Max”ジョンビン(정종빈)
・コーチ:イ”Saroo”ジョンウォン(이종원)
・監督:クォン”Hell”ジェファン(권재환)
注目の選手:ADD選手
2015年までNaJinで補欠選手として登録されていたが、本格的に選手として活動を初めたのは昨年春にMVPへ移籍を果たしてからとなるADD選手。昨年は急成長を見せトップチームにふさわしい実力の選手となった。そのままの勢いで今年もチーム全体を巻き込んで伸びていけば、国際大会への道も見えてくるかもしれない。
余談ではあるが、韓国のe-Sportsチームにはさまざまな運営形態がある。企業名を冠しているチームはいわゆる「タイトルスポンサー」がついているチームで、当該企業のもとで運営されていたり、大きな援助を受けていたりする運営形態だ。KONGDOOはe-Sportsマネージメント会社であり、bbqは大手チキン店フランチャイズ。Longzhuは配信プラットフォームも持つ中国のe-Sports運営会社で、昨年11月に中国の家電企業である蘇寧電器に買収されて大きな出資を受けてもいる。JinAirは大韓航空系列のLCC航空会社で、飛行機から連想されるモチーフをチーム名やロゴに用いている。MVPはこうした企業名がついていないチームで、個人オーナーが立ち上げてタイトルスポンサーがついていない状態で運営を続けるチームだ。こうしたチームの運営状況は、日本における野球などに近い状況ともいえるかもしれない。
さて、ここから紹介するのは昨年の世界大会出場チームを含む5つの強豪チームたちだ。配信プラットフォーム「Afreeca」がタイトルスポンサーの「Afreeca Freecs」、韓国の10大財閥のひとつがスポンサーを務める「Samsung Galaxy」。ともに大手携帯電話通信会社がスポンサーについている「SK Telecom T1」と「KT Rolster」は、韓国プロシーン黎明期からしのぎを削ってきた由緒ある名門チームで、両者の対戦はいわゆる「伝統の一戦」として韓国シーンの名物カードとなっており「携帯電話戦争」などとも呼ばれている。「ROX Tigers」は個人オーナーが設立した比較的新しいチームだが、2015・2016年の世界大会に出場して目覚ましい成果を上げた。
Afreeca Freecs
・LCK 2016 Spring Season 5位
・LCK 2016 Summer Season 5位
・2016 LoL KeSPA Cup 9~14位
配信プラットフォーム「Afreeca」がタイトルスポンサーのこのチームは2015年からのLCK参戦で、2016年は下位チームから中堅へと大きな成長を見せた。昨年のこのチームには一点だけとても興味深い点があった──王者SKT相手の勝率が高く、特に夏は2勝0敗という戦績を収めているのだ。他チームに対してはそこまで振るわなかったものの、世界大会へ向かうSKTの道筋を乱したことは大いに注目を集めた。オフシーズンにはMaRin選手・Spirit選手・Kuro選手という、国外から戻ってきた選手を含む3名を迎えて大きな戦力増強を行っている。韓国に戻ってきた前者2名の活躍を願うファンのためにも、大きく飛躍したいところだ。
・トップ:チャン”MaRin”ギョンファン(장경환)
・ジャングル:イ”Spirit”ダユン(이다윤) / イ”Mowgli”ジェハ(이재하)
・ミッド:イ”Kuro”ソヘン(이서행)
・ADC:ハ”Kramer”ジョンフン(하종훈)
・サポート:パク”TusiN”ジョンイク(박종익)
・コーチ:チョゲヒョン(조계현)
・監督:チェ”iloveoov”ヨンソン(최연성)
注目の選手:MaRin選手
2015年世界大会優勝時にSKTのトップを務めていたMaRin選手。その後「新しい挑戦をしたい」と中国のLGD Gamingに加入したものの、チームの成績は振るわず2016年は国際大会での姿も見られなかった。冷静沈着で確かな技術を持ち、SKT在籍時にはチームの司令塔としての役割も担っていた。新たな有力選手たち、特に2014年に名門Samsungでジャングルを務めていたSpirit選手とのシナジーについても注目したい。
弊誌ではKeSPA Cup中、ROX Tigers在籍中のKuro選手にミニインタビューを行っている。ROXに所属して世界を見たKuro選手がその後に目指すものを、彼自身の言葉から感じ取ってほしい。
Samsung Galaxy
・LCK 2016 Spring Season 6位
・LCK 2016 Summer Season 4位
・2016 Season Korea Regional Finals 優勝
・2016 Season World Championship 準優勝
・2016 LoL KeSPA Cup 5~8位
2014年に世界大会優勝の実績があるこの名門チームは、その後実力のある選手たちを失って凋落した。2015年のSamsung Galaxyは降格の危機に陥り、二部リーグ落ちはなんとか免れたものの、まったく振るわない成績でシーズンを終えた。そしてメンバーの大部分を入れ替えた2016シーズン、夏にはついに再び世界大会への切符を手にすることが叶い、さらには世界大会準優勝という位置まで復活を遂げた。世界大会の優勝を競った相手は王者SKTで、周囲から見れば準優勝は「仕方のない結果」に見えたかもしれない。しかし3本先取の対戦を最後まで粘った彼ら自身にとっては、相当悔しかったにちがいない。以後、メンバー変更なし──今度こそ世界を獲るという意欲を胸に、まずは国内での王座を目指す。
・トップ:イ”CuVee”ソンジン(이성진)
・ジャングル:カン”Ambition”チャニョン(강찬용) / カン”Haru”ミンスン(강민승)
・ミッド:イ”Crown”ミノ(이민호)
・ADC:イ”Stitch”スンジュ(이승주) / パク”Ruler”ジェヒョク(박재혁)
・サポート:クォン”Wraith”ジミン(권지민) / チョ”CoreJJ”ヨンイン(조용인)
・コーチ:チュ”oDin”ヨンダル(주영달) / ヨ”TrAce”チャンドン(여창동)
・監督:チェ”Edgar”ウボム(최우범)
注目の選手:Crown選手
毎年5週間かけて開催される世界大会に参加する韓国チーム所属選手は、その間は韓国サーバーでまったくプレイできない。『LoL』のランク戦には、そのアカウントが長期間プレイされないと徐々にランクが下がっていくというルールがあるため、いつもプレイしているサーバーから離れて世界大会準決勝以降に出場する選手たちは、そのシーズンはどうしても最終ランクが低くなってしまう。しかしCrown選手は世界大会決勝後、シーズン終了までの1週間足らずでランク戦最高位の「チャレンジャー」まで自らのランクを戻した。これは昨年の世界大会に出場した韓国チームの選手では唯一である。しかも決勝戦で相手にしたミッドのチャンピオンばかりを使ってだ。この努力と執念は、今年必ず実るだろう。
KT Rolster
・LCK 2016 Spring Season 2位
・LCK 2016 Summer Season 3位
・2016 LoL KeSPA Cup 5~8位
無冠の王者──そう呼ばれ続けているこのチームは、強豪に数えられるものの獲得したタイトルがほとんどない。そんなKTだが、オフシーズンで劇的なメンバー変更を行った。それまでのメンバーをほとんど放出し、綺羅星のような名選手たちを各ポジションに揃えたのだ。元ROXメンバーで、昨年の世界大会では全世界から注目を浴びたトップレーンの名手Smeb選手。中国のトップチームEDward Gamingで2年間の契約を終えて帰国した旧Samsungのミッド・Pawn選手とADC・Deft選手。2014年のSamsung White世界大会優勝時に大会MVPを獲得し、その後中国でさまざまなトップチームを渡り歩いた末に帰国したサポート・Mata選手。「無冠の王者」の名を捨てるための戦いに向け、これ以上の手札はないだろう。
・トップ:ソン”Smeb”ギョンホ(송경호)
・ジャングル:コ”Score”ドンビン(고동빈)
・ミッド:ホ”PawN”ウォンソク(허원석)
・ADC:キム”Deft”ヒョッキュ(김혁규)
・サポート:チョ”Mata”セヒョン(조세형)
・コーチ:オ”Zandarke”チャンジョン(오창종) / チョンジェスン(정제승)
・監督:イジフン(이지훈)
注目の選手:PawN選手
正直に言って、今年のKTは全員が注目の選手に値するスターを揃えている。PawN選手は2014年にSamsung Whiteに所属し世界大会で優勝した後、Deft選手とともに中国へと渡った。2015年の国際大会MSIでは決勝戦で王者SKTと対面し、Faker選手のルブランをPawN選手が完封した末に王冠を中国に持ち帰るという快挙の立役者となった。昨年は背中を痛めてしまったためにプロシーンでの露出は少なくなってしまったが、母国に帰ってきた今年は心身ともに万全なプレイを期待したい。
SK Telecom T1
・LCK 2016 Spring Season 3位
・2016 Mid-Season Invitational 優勝
・LCK 2016 Summer Season 2位
・2016 Season World Championship 優勝
・2016 LoL KeSPA Cup 3/4位
三度の世界大会優勝、そのうち2回は連覇。押しも押されぬ「世界最強チーム」がSKTだ。世界大会優勝の証「サモナーズカップ」を韓国へと持ち帰った後、オフシーズンにさらなるメンバーの充実を図っている。トップには2015年にヨーロッパでFnatic飛躍の立役者となったHuni選手を、ジャングルには昨年の世界大会で縦横無尽の活躍ぶりを見せつけた元ROXのPeanut選手を新たに迎え入れた。三度の世界大会優勝経験者であるFaker選手とコーチのKkOma氏も、引き続きチームの屋台骨として活躍が期待される。王者の支配は今年も続くのだろうか。
・トップ:ホ”Huni”スンフン(허승훈) / キム”Profit”ジュニョン(김준형)
・ジャングル:ハン”Peanut”ワンホ(한왕호) / カン”Blank”ソング(강선구)
・ミッド:イ”Faker”サンヒョク(이상혁) / キム”Sky”ハヌル(김하늘)
・ADC:ペ”Bang”ジュンシク(배준식)
・サポート:イ”Wolf”ジェワン(이재완)
・コーチ:キム”KkOma”ジョンギュン(김정균) / チョン”RapidSTAR”ミンソン(정민성)
・監督:チェ”L.i.E.S”ビョンフン(최병훈)
注目の選手:Faker選手
無敗の魔王の名で呼ばれる世界最強のミッドレーナー、それがFaker選手だ。そのプレイスタイルは巧みで力強く、状況によっては劣勢をひっくり返してしまう豪腕っぷりを見せてくれる。今年はどんなビッグプレイを見せてくれるのか、新たに加入したジャングルであるPeanut選手とのシナジーにも大いに期待したいところだ。
ROX Tigers
・LCK 2016 Spring Season 1位
・LCK 2016 Summer Season 1位
・2016 Season World Championship 3/4位
・2016 LoL KeSPA Cup 優勝
2015年からLCKに登場したこのチームは、度重なるスポンサー変更によるチーム名変更を経ながらも、すでに韓国随一のトップチームに名を連ねている。2015年の世界大会決勝ではSKT相手に涙を飲んだものの、2016年はSKTを押さえて夏のLCKで優勝。だが直接対決では良い結果を出せておらず、世界大会準決勝での再戦では奮戦するもののSKTに敗れるという結果に終わった。オフシーズンのメンバー全員離脱はファンに大きなショックを与えたものの、元CJや元Afreecaの選手がカンヒョンジョン監督のもとに集結した形で陣容を整えた。新生ROX Tigersの名が歴史に刻まれるのはこれからだ。なお日本語で情報を発信している公式ツイッターも存在している。
・トップ:パク”Shy”サンミョン(박상면) / ホ”Lindarang”マヌン(허만흥)
・ジャングル:ユン”Seonghwan”ソンファン(윤성환)
・ミッド:ソン”Mickey”ヨンミン(손영민)
・ADC:クォン”Sangyoon”サンユン(권상윤)
・サポート:キム”KeY”ハンギ(김한기)
・コーチ:シン”Ocean”ヒョク(신혁)
・監督:カンヒョンジョン(강현종)
注目選手:Mickey選手
2014年に中国のチームでプロデビューした韓国人ミッドレーナー。2015年からはAfreecaでプレイし、昨年夏にSKTを完封したメンバーのひとりでもある。多様な状況に対応することが求められるミッドレーナーとしては、チャンピオンプールが狭い点が泣きどころ。新たなメンバーとともに自らも成長していくことが求められている。
以上10チームが1月17日より開幕する「LCK Spring Split 2017」で、約3ヶ月にわたって激闘を繰り広げることとなる。総当たり戦のレギュラーシーズンが終わり、プレイオフで春の王座に就いたチームは、5月のGW頃に開催される国際大会「Mid-Season Invitational」に出場するのが通例だ。ここで地域ごとの力比べをした後はSummer Split、10月の世界大会へ向けた後半戦が始まる。
「LCK Spring Split 2017」は日本時間1月17日17時より試合開始。最初の対戦はROX Tigers vs KT Rolsterという、名選手だらけの注目カードだ。韓国ではテレビでの生中継も行われているが、日本からはLCK公式のTwitchやLoL EsportsのYouTubeチャンネルで配信が視聴できる。試合終了後しばらくすれば配信の録画も公開されるため、配信を見逃しても大丈夫だ。
韓国からの世界大会出場を目指しているチームたちはいずれも、シーズン開始直後から気は抜けない。今年も最強地域の熾烈な戦いが始まろうとしている。
[執筆:Sawako Yamaguchi & Hiromi Mizunaga]
[チームロースター画像引用元:Naver]