あなたがチェックすべき「Steam」で手に入るオススメ無料ゲーム 9選

今回はブラックフライーでおそらくそっぽを向かれていたであろう9つの無料ビデオゲームを紹介。さらにゲームを天高く積みたいという方も、財布の紐はこれ以上ゆるめられない方も、チェックしてみて欲しい。

海外ではブラックフライデーも終わり、SteamやOriginなどのセールを通じて欲しいゲームは買い切ったというユーザーも多いのではないだろうか。積んだゲームを切り崩しにかかるのか、あるいは結局買ったゲームに手をつけず同じゲームをやり込むのかは自由だが、おそらく多くの読者の財布は空に近い状況だろう。今回はブラックフライデーでおそらくそっぽを向かれていたであろう9つの無料ビデオゲームを紹介。さらにゲームを天高く積みたいという方も、財布の紐はこれ以上ゆるめられない方も、チェックしてみて欲しい。

 

Emily is Away

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AOL Instant Messengerを覚えているだろうか。1990年代末に栄えたものの、2000年代以降は徐々に姿を消していったインスタントメッセンジャーだ。本作はそんなWindows XP時代の懐かしい雰囲気を再現している。背景画像や効果音もXP時代そのまま。当時を知る方にとってはノスタルジックな体験が味わえるだろう。チャット上で気になる異性に対して見栄を張ったり、本当に伝えたいことに限って言い出せなかったり。そんな甘酸っぱい思い出が頭の片隅に残っている方もいるかもしれない。プレイヤーは高校3年から大学4年までの間に交わされるEmilyとのテキストチャットを通じて、もどかしくも淡い青春を追体験する。はたしてプレイヤーはEmilyにとって都合のよいキープなのか、相思相愛になれる存在なのか。ぜひとも最適解を求めてあがいてほしい。なお日本語には対応していないが、比較的簡単な英文で統一されている。
by Ryuki Ishii

 

You Have to Win the Game

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『You Have to Win the Game』は2Dアクションゲームだ。水色の帽子をかぶった少年らしきキャラクターを操作し、広大な迷宮を淡々と進んでいく。

この少年はとにかく身体が弱く、水に落ちてもヘビに当たっても死んでしまう。いわゆる「死にゲー」と呼ばれるカテゴリーの作品だと思っていいだろう。全体的なゲームデザインは特にそういった作品のなかでも『VVVVVV』に近い。キャラクターは機敏に動き、すぐに自キャラクターは死んでしまうが、セーブポイントが頻繁にあるのでストレスはあまりない。各エリアにセリフのような名前が付けられているところも同作にそっくりだ。

前述したようにBGMも特に存在しないので淡々と進んでいくことになるが、なかなか難易度の高いエリアも数多く用意されており、死にながら先へ進んでいくのが楽しい。フリーゲームの2Dアクションゲームとしては、ビジュアル・クオリティともに優れた作品だ。
by Minoru Umise

 

Moirai

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『Moirai』はSteamで配信されている無料ゲームのなかでは間違いなく名作のひとつなのだが、何を話してもネタバレになってしまうため、どう紹介するか迷ってしまうアドベンチャーゲームだ。読者がこのゲームを心の底から楽しめるようにするため、あらすじをかいつまんで説明するとしよう。舞台は辺境にある平和な村。人々はおだやかに暮らしているのだが、そうではない「Julia」と呼ばれる女性がこの村にはいた。Juliaは夫をなくし、さらに子どもを失ってしまった不幸な女性である。そのJuliaが洞窟で入っていって帰ってこないと聞き、プレイヤーは洞窟の奥へ彼女を探しに行く。

『Moirai』は全編英語ながら、表現はいずれもシンプルなので英語が苦手でなければ楽しめる作品だ。洞窟の奥には何が待ち受けているのか。20分程度で終わる作品となっているので、物語の結末を自分自身の目で見届けてほしい。
by Minoru Umise

 

The Expendabros

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『The Expendabros』は横スクロールアクションゲームだ。本作は前作にあたる『Broforce』と映画『エクスペンダブルズ』のタイアップ作品。プレイヤーは謎の組織を相手にどんどん敵を倒してステージを進んでいく。攻撃手段は二種類あるが、その内容はキャラクターごとに異なっている。キャラクターはもちろん映画『エクスペンダブルズ』に登場する人物だ。初期キャラクターは銃と爆弾を使っているが、ナイフを投げて戦ったり、爆弾を相手にくっつけて爆破させたりとバラエティに富んでいる。道中で檻に捕らわれている味方を救出することでそのキャラクターが解放されて使用可能になる。敵も爆弾を抱えて特攻してくるものやパラシュートで降りてくるものなどバリエーションも豊富だ。

本作は軽やかな操作感と派手な演出で爽快なプレイが楽しめる一方で、キャラクターは少しでもダメージを受けると死んでしまうという“スペランカー仕様”になっているので難易度は高めになっている。爽快かつ難しいアクションゲームをプレイしたいという方にはぜひおすすめしたい。
by Minoru Umise

 

Echoes+

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『Echoes+』は全方位シューティングゲーム。プレイヤーは小さな丸状の自機を操作し、画面上に散らばる隕石を撃ち壊していく。初めはピンク色の隕石が飛んでくるだけだが、プレイを続けているとどこからともなく流れ星が降ってくるなど、難易度はどんどん上昇していく。基本的には画面内で動いているものはすべて障害物なので、壊すことと同様に避けることも重要になる。障害物にぶつかってしまうと自機のエネルギーが減っていき、これがゼロになるとゲームオーバーだ。ゲームモードは時間制限のなかで得点を競うものや隕石を避け続けるものに加え、蛇のようなボスと戦うモードもあり、バラエティに富んでいる。気持ちのいいエフェクトも相まって隕石を壊していく爽快感は格別だ。

本作はマウスとキーボード、ゲームパッドの両方に対応している。マウスとキーボードを使用する場合、初期設定ではマウスで自機を操作し、WASDでエイミングするというやや特殊な操作方法になっているので、ゲームパッドでのプレイを推奨する。
by Minoru Umise

 

Relic Hunters Zero

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ポップでキュートなグラフィックが魅力的なツインスティック・シューター。プレイヤーは遺物を探し出すハンターとなり、銃器を手に持って敵全員を殲滅することでステージをクリアしていく。このジャンルで代表的な作品『Nuclear Throne』の構成に似ており、過激な銃撃戦を楽しめる一方で、銃弾の数を考えながらいかに敵を効率的に撃破していくのかも考えていかなければならない。プレイヤーはクリアしたステージで遺物を探すことになるのだが、なぜか遺物はショップでも売っていたり。オプションで日本語にも対応している。
by Hajime Kasai

 

Dr. Langeskov, The Tiger, and The Terribly Cursed Emerald: A Whirlwind Heist

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有志により日本語化MODが公開されている『Dr. Langeskov, The Tiger, and The Terribly Cursed Emerald: A Whirlwind Heist』は、イギリス人らしいユーモアにあふれた作品だ。広義のウォーキングシミュレーターにあたる本作は、ビデオゲームの制作やプレイにまつわるいろんなことを戯画化してしまう。起動とともにグリッチの演出が発生したあと、なぜかプレイヤーはゲームの「楽屋裏」にスポーンする。あわてふためくナレーターは、プレイヤーをうまく誘導し、舞台裏の演出家として使いはじめる。あなたはナレーターの言うとおりに「ゲーム」を作動させてもいいし、無視してもいい(そのほうが面白い)。真面目にやればいくらでも良いゲームを作る技量があるのに、人を食ったような主題の作品ばかり発表するデベロッパー「crowscrowscrows」は、いわば現代のビデオゲーム業界のオスカー・ワイルドである。
by Shohei Fujita

 

World of Guns: Gun Disassembly

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ゲームというよりシミュレーター。多種多様な銃器の分解・結合がマウス操作だけで体験できる。特筆すべきは、普段銃の手入れをするための分解工程を越えて、製造段階の部品単位にまで完全にばらせる点。その上組み立て後は射撃とリロードのメカニズムも確認できる。新しい銃を購入する前の予行練習にピッタリだ。銃の種類は経験値によるアンロック制だが、5000円ほど突っ込めば全てのリストが開放される。

肝心の品揃えはP228やFive-seveNといったおなじみのハンドガンに、筆者も大好きなProject 90をはじめとしたPDW、Chiappa Rhino 200DSまで含めたリボルバー、狩猟でも広く使われるRemington 700、脳筋M60、カリオストロで次元も使用したシモノフPTRS1941など、文字数の関係で全ては書ききれない。挙句の果てには大砲から骨董品、馬やデロリアン、アロサウルスまで分解できるから驚きだ。
By Ritsuko Kawai

 

Depression Quest

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文字どおり、うつ病クエスト。うつ状態に陥った人間にとって、仕事や恋愛といった至極当たり前の社会的日常がどれほどの重荷に豹変してしまうのかを生々しく描いたテキストアドベンチャーだ。不運にも開発者が後の「Gamergate」騒動に巻き込まれてしまったせいでゲームとは無関係の批判が目立つが、うつ病について少しでも多くの人に知ってもらいたいという制作意図と、当事者にしか分からない感情を如実に描いた作風は賞賛に値する。

筆者自身も3年前からうつ病を患っている。ゲーム冒頭で当事者のプレイはおすすめできないとの注意書きがあるように、テキストを読み進める作業は共感とフラッシュバックの連続だった。この作品を通してうつ病への理解が少しでも広まることを願いたい。もし本作をプレイして自分もうつだと感じたら、速やかに心療内科をたずねて欲しい。心の栄養が尽きる前に周囲の誰かに相談して欲しい。あなたは決して独りではない。
By Ritsuko Kawai

AUTOMATON JP
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