Steamオータムセール(2016年)あなたが見逃しているかもしれないおすすめタイトル10選
Valveは「Steamオータムセール2016」を実施中だ。多数のタイトルが値引きされユーザーの財布の中身を食いつぶしている状況だが、あなたは大作や人気作の陰に埋もれた良作をチェックし忘れていないだろうか。今回は前回の「Steamオータムセール(2016年)おすすめタイトル10選。各ライターのイチオシ」に続き、もしかしたらあなたが見逃したかもしれないタイトル10選をお送りする。
Dungeonmans
740円(1480円、50%オフ、日本語なし)(Steamストアリンク)
『Dungeonmans』のスクリーンショットを見て『風来のシレン』シリーズに近いと思ったならば、その印象は正解でもあり間違いでもある。『Dungeonmans』はダンジョンを踏破していくローグライクゲームでありながら、生命の扱いはどちらかというと軽い。死んだキャラクターのポイントがある程度引き継がれ、のちに遊ぶキャラクターを強化できるからだ。こうしたデザインの影響からか、ダンジョン型のローグライクの中では操作はかなり軽快で、サクサクと進むことができる。すぐに遭遇した敵を倒すことができ、油断しているとすぐに死んでしまう。ひとつの行動に長考するというよりは、どんどん強くなりどんどん死んでいく、小気味よい楽しみ方ができるというのが本作の魅力だろう。
開発者であるJim Shepard氏はもとはGear Boxに所属していた経歴を持ち、これまでのキャリアやゲームデザインなどクリエイターとしての想いを弊誌に告白しているので、ゲームを気に入った方はそちらもチェックしてほしい。 by Minoru Umise
Caveblazers
348円(490円、30%オフ、日本語なし)(Steamストアリンク)
『Caveblazers』は2Dアクションゲームだ。マップに対してキャラクターが小さく、アクションに比重を置いたローグライクを採用している点で、『Risk of Rain』を彷彿とさせる。プレイヤーは「帰ってきた者がいない」とされる過酷な洞窟に潜り込み、最奥を目指していく。たたずんでいるだけのゴブリンや、プレイヤーを見つけ次第自爆してくるスライムなどを倒しながら、ゴールドやアイテムを集めてキャラクターを強化していく。ステージの最後には手強いボスが現れ、道中で培った能力を生かし打破するという流れだ。
『Caveblazers』をオススメしたい理由は、操作の気持ちよさだ。キャラクターは軽妙にキビキビと動き、移動がスムーズにおこなわれるので探索が楽しい。操作感の良さは戦闘にもうまく生かされており、いやらしい敵とのスピード感のあふれる駆け引きが可能となっている。初期装備は剣と弓の二種類が用意されており、序盤から幅広い戦法が試せるのも嬉しい。 by Minoru Umise
Shadwen
420円(1480円、75%オフ、日本語なし)(Steamストアリンク)
『Shadwen』はステルスアクションゲーム。街をうろつく兵士たちの視界を避けて先へ進んでいく。ゲーム内の世界は、操作を入力している時だけ進み続ける。つまり何も入力していなければ、空中であろうと緊急時であろうとすべてが静止する。またワンボタンで時間を巻き戻すことができ、敵に見つかった際には見つかる直前の状態からやり直せる。敵のAIも「音がした方向にしか反応しない」「視界が狭い」といったゆるさがあるなど、緊張感とは程遠いデザインとなっているが、初心者でも手軽に敵を出し抜く爽快感が味わえる。
開発しているのは『Trine』シリーズのFrozenbyte。同シリーズのような色彩鮮やかなグラフィックとは一転し、暗く単調なビジュアルはやや地味だ。一方で3Dアクションゲームとしてさまざまな試みがなされている意欲作でもある。発売されたのが今年の5月であるにもかかわらず、今回のセールでとうとう75%オフになってしまうのはユーザーとして寂しい気持ちもあるが、これを機に遊んでほしい。 by Minoru Umise
ヒーラーは二度死ぬ(英語名:A Only Lives Twice)
390円(498円、20%オフ、日本語あり)(Steamストアリンク)
『ヒーラーは二度死ぬ』は、ヒーラーとなり騎士を回復しながら迷宮を脱出する“後衛シミュレーター”だ。騎士の身体は5つの部位に分かれており、胴体の体力がなくなったらゲームオーバーとなる。与えられた「マナ」を使い騎士の傷を癒やしつつ、時にはアイテムを用いて戦線は維持していく。また手持ちの松明がすべて燃え尽きた時もゲームオーバーとなるので、どの敵を倒し、どのアイテムを拾い、どのタイミングで敵を一気に倒すことができる「宝珠」を使うのかが、長く生き残る鍵となる。ゲームオーバーになってしまったなら獲得したPPでスキルや効果をアップグレードして再挑戦だ。
『ヒーラーは二度死ぬ』はとにかく管理する項目が多く、その忙しさが楽しいシミュレーションゲームだ。操作の説明がやや不親切で、またゲームパッドをPCに刺していると、マウスとコントローラーの両方の指示が出て混乱してしまう。マウスとキーボードの方が快適なので、プレイする際はコントローラーを抜くことをオススメする。 by Minoru Umise
『Ronin』
320円(1200円、75%オフ、日本語なし)(Steamストアリンク)
『Ronin』は2Dのステルスアクションゲーム。プレイヤーは5人のターゲットを殺害するために、敵のアジトを壊滅していく。本作のビジュアルを見て『Gunpoint』を思い起こすユーザーもいるかもしれないが、『Ronin』の方はシミュレーションゲームとしての要素が強い。というのも、基本的にはリアルタイムで進み続けるが、敵との戦闘が始まるとターンベースに移行するからだ。移動する方向によって射線に入るかどうかもわかるので、状況に合わせて長考するのもよし、思い切って敵へと飛びかかっていくのもよし。敵に見つかるとパニックになってしまうユーザーも安心だ。
ユーザーに有利なシステムで構成されている分、難易度の上昇も激しい。序盤は蝶のように舞い蜂のように敵を刺すことが可能だが、終盤はあまりの敵の多さに蜂の巣にされてしまうことも多い。操作にもややクセがあり、思い通りの移動がままならないこともある。しかし、うまくいくと『Mark of the Ninja』さながらの爽快感を味わえるので、2Dステルス好きにはオススメしたい。 by Minoru Umise
『Runestone Keeper』
245円(980円、75%オフ、日本語あり ※ただし機械翻訳)(Steamストアリンク)
『Runestone Keeper』はターンベースのローグライクゲーム。「マインスイーパー」のような“タイルをクリックして開く”ゲームプレイを融合させており、思わずポチポチといつまでも続けてしまう中毒性がある。ただ「マインスイーパー」といっても、数字が出てきてどこに爆弾があるかを探すわけではない。各タイルにはモンスターやトラップ、あるいは宝などが隠されている。隣接するタイルを1枚1枚調べ、フロア毎に隠された階段を探し、最下部まで到達するのがプレイヤーの目的だ。
「マインスイーパー」的なゲームプレイの形を単に導入しただけではないのが本作の上手いところ。たとえば、モンスターの周辺のタイルは開くことができなかったり、タイルを開くことでアイテムを使用するためのソウルを獲得できたり、周囲のタイルに何が潜んでいるかを調べるアイテムがあったり。ポチポチと進む軽快さがありながらも、次に何に対処すべきなのかを考え抜く思考の楽しさ、一瞬の油断や確立のいたずらが命を奪ってしまう緊張感などは、まさしくローグライク。スマートフォン向けにも配信されているので、家の外でもプレイしたい人はそちらもチェックしてみるといいだろう。 by Shuji Ishimoto
『Flywrench』
343円(980円、65%オフ、日本語なし)(Steamストアリンク)
空飛ぶレンチを操作して障害物や壁に衝突せずゴールまで到達することを目指す、イライラ棒のようなアクションゲーム。こう書くと単純だが、『Flywrench』には気づいたらいつまでもプレイし続けてしまう異様な中毒性の高さがある。
プレイヤーが操作する自機は自由落下するので、ジャンプを小刻みに押しながら移動させなければならない。さらにジャンプなどのボタンを押すと自機の色が変わり、その色でいる時は同じ色の障害物をすり抜けられるという仕様があり、これも上手く活用しなければならない。アクション要素は手堅く仕上げられている印象。やはり本作最大の魅力はサイケデリック・レトロな2Dビジュアルといつまでも聞いていられそうなスタイリッシュなBGMだ。リスタートも異様に早いため、ゲームプレイのグルーヴが途絶えることなく空飛ぶレンチを飛ばすことにのめり込める。 by Shuji Ishimoto
『Pony Island』
164円(498円、67%オフ、日本語なし)(Steamストアリンク)
今年1月に突如彗星のように登場した『Pony Island』は、近年ひそかに流行しつつある「2Dピクセルゲームとバグ」のテーマを元に描かれた作品だ。プレイヤーは可愛らしいポニーのゲームをプレぁイするのだがが、実ははsアア楽しモアクシモョ?ー引!あなたを縺ゅ>殺縺・て縺? ・魂撰托抵シ?(縺リゥク) by Shuji Ishimoto
『Bunker Punks』
488円(1489円、67%オフ、日本語なし)(Steamストアリンク)
いき過ぎた資源採掘によって荒廃が広がった未来の地球。統合政府と巨大企業により支配される世界と、その構図をくつがえそうとする革命軍の戦いがいつまでも続く。個性豊かな姿をした構成員「パンクス」たちは、敵の根城に“カチコミ”を仕掛ける。
「ローグライクFPS」などと銘打たれている『Bunker Punks』だが、わかりやすく言えば残機制で多少のRPG要素があるFPSといったところか。プレイヤーはさまざまな能力を有するパンクスから1人を選び、敵の施設や拠点を襲撃、獲得した資金で秘密基地を強化してパンクスたちの能力を伸ばす。パンクスは襲撃中に死亡すると二度と生き返らず、拠点にいるパンクス全員が死ぬとその時点でゲームオーバーとなり、最初からプレイし直すことになる。
ただ、本作はこういったローグライクと銘打たれた要素よりも、純粋なFPS部分に注目すべきタイトルだ。いわゆる『DOOM』タイプの作品であり、ゲームプレイは非常にスピーディ、敵は疑似3Dの2Dピクセルアートで描かれている。さらに最大の魅力が「弾丸やヘルスパックといったアイテムがすぐに消える」という仕様。プレイヤーはアイテムを回収しながら戦うため、否が応でもグルグルと動き回らなければならず、それによって本作は他作品とは一線を画したハイテンポなシューター体験を描いている(参考記事)。「今年は『DOOM』があったから」と考えず、一度はチェックしてみるべきだ。 by Shuji Ishimoto
「UBERMOSH Collection」
119円(598円、80%オフ、日本語なし)(Steamストアリンク)
『UBERMOSH』は「能書きはいいからとにかくアクションしろ」という潔さを感じるタイトルだ。周囲から無限に湧いてくる敵を制限時間のあいだひたすら倒すというだけの内容なのだが、バイオレンスなBGMとスピーディなアクションがプレイヤーの心の奥底に隠された暴力性を掻きむしる。
プレイヤーが操作する女戦士は「銃」と「ブレード」2種類の武器を所有しており、銃で近づいてくる敵を撃ち倒しつつ、ブレードでこちらに向かって撃たれた弾丸を跳ね返す。リロードや弾薬数、特殊アビリティやスキルの発動といった細かいことなど『UBERMOSH』にはない。ただ撃ってただ切るだけ、それがただ面白い。今回挙げた「UBERMOSH Collection」では、追加クラスが存在する『UBERMOSH: BLACK』とサウンドトラックも収録されている。 by Shuji Ishimoto