『ビビッドワールド』開発者ミニインタビュー。『ビビッドナイト』後継作の協力マルチプレイでは、前作では出来なかったパーティー編成など、遊びの幅も拡大
アソビズムが、パーティ構築型ローグライク『ビビッドワールド(Vivid World)』を開発中である。同作は、Steamのユーザーレビューでも非常に好評を獲得している『ビビッドナイト』に続く完全新作。前作よりも進化したバトルシステムや、2人協力プレイ要素なども追加されているという。
京都にて7月19日から開催されていた「BitSummit Drift」には、そんな同作が出展していた。会場でディレクターのナカムラ氏にマルチプレイの概要や開発状況を伺ってきたので、本作の最新情報をお届けしよう。
──自己紹介をお願いします
ナカムラ氏:
『ビビッドワールド』ディレクターのナカムラと申します。前作『ビビッドナイト』でもディレクターを務めていました。
──改めてゲーム紹介をお願いいたします。
ナカムラ氏:
『ビビッドワールド』は、パーティー構築型ローグライク作品です。プレイヤーは宝石に封じられたキャラクターを集めて、ダンジョンを攻略していきます。ダンジョンには宝石になっているキャラクターたちが落ちています。そのキャラクターたちを3体集めると、よりパワーアップさせることができます。さらにパワーアップしたキャラクターたちを3体集めることでより強くなっていくんです。しかし、道中ではキャラクター所持数やリソースに制限があります。どのキャラクターを残して、どのキャラクターを育てるのか。取捨選択を考えて上手くパーティーを自分好みに構築しながら、ダンジョンを攻略していくゲームプレイになっています。
前作『ビビッドナイト』は、売上約14万本を達成しました。今作ではシステムを踏襲した上で、さらに新たな目玉として2人用の協力マルチプレイを実装しております。また前作は3人で始めた小さなプロジェクトだったので、外部のデザイナーさんにご協力していただいていました。今作は最初からチームをきちんと作り、デザインについても社内のデザイナーさんにお願いして作っています。前作はデザイン自体もアジア向けでしたが、今回は少し方向性が異なっており、より幅広い層へ向けたデザインを目指しています。
──今作のマルチプレイ要素は、どういった仕組みなのでしょうか。
ナカムラ氏:
マルチプレイでは、2人でビルドを持ち寄って一つのパーティーを構築していきます。ダンジョン探索中、キャラクターを集める部分は各自で自由に移動可能です。戦闘が起きるとそれぞれのパーティーを一つに合体させて、一緒に戦う形式です。戦闘時には、それぞれの持っているシンボルの種類や数なども合算されます。
また今回もプレイヤーキャラクターは複数いて、違う宝石を扱うプレイヤーキャラクター同士の組み合わせも可能です。たとえば前作はアメリは人間、ゼオラはモンスターと、扱える宝石がそれぞれ決まっていて、パーティーに編成できるユニットはどちらかでした。本作では別のプレイヤーキャラクターを選べば、人間とモンスターをバトル時に同じパーティーへ入れられます。なので本作では、前作では出来なかったパーティー編成やコンビネーション、シンボルの組み合わせもできるようになっています。さらに同じ部屋に入れば宝石の交換も可能です。シングルだけではなく、マルチプレイではまた新しい感覚でプレイしていただけると思います。
もうすぐ体験版
──現在の開発状況を伺わせてください。
ナカムラ氏:
システムはもうほぼ出来上がってまして、だいたい80%以上の開発状況です。もうすぐ、体験版を出せるような状況にはなってます。出来上がった後に、ブラッシュアップを控えているかたちですね。マルチプレイについては、現在社内でテストプレイをやっていて、結構面白く仕上がってきています。まだまだ粗い部分はあるので、これからもっとブラッシュアップしていって、より面白くしていきたいです。
──やはりマルチプレイの開発は大変でしたか?
ナカムラ氏:
ローグライクでマルチプレイに対応しているタイトルは珍しく、参考にできるタイトルもあまりないので、我々にとってもローグライクでのマルチプレイは挑戦になりました。また我々はスマートフォン向けのマルチプレイは制作実績があるんですが、Steam向けに作るのはプログラマーも含めて初めての体験です。マルチプレイの導入によって、バグのチェックなど制作が難しくなっている部分はありますね。
──最後に、今後の意気込みを教えてください。
ナカムラ氏:
開発自体は大詰めで、ユーザーさんに喜んでいただけるような施策を、毎日頭を捻りながら考えて、制作を進めています。できるだけ速くお届けできるように鋭意開発を進めておりますので、どうか完成を楽しみにお待ち下さい。
──ありがとうございました。
『ビビッドワールド』は、PC(Steam)向けに開発中だ。