高機動ロボゲー『メカブレイク(Mecha BREAK)』開発者合同インタビュー。「Pay to Winにはしない」「4度の失敗を経ての挑戦」など決意みなぎる

高機動メカアクションゲームの期待作として、現在注目が集まっている『メカブレイク(Mecha BREAK)』。先日招待制のオフライン体験会が日本で開催されたが、これと同時に、本作のプロデューサーであるKris Kwok氏に対しインタビューも行われた。

高機動メカアクションゲームの期待作として、現在注目が集まっている『メカブレイク(Mecha BREAK)』。先日招待制のオフライン体験会が日本で開催された(関連記事)が、これと同時に、本作のプロデューサーであるKris Kwok氏に対し、複数メディア合同のインタビューも行われた。本稿ではその模様をお届けしよう。

『Mecha BREAK』は人型メカ「MB(メカブレイク)」を操作してチーム戦を戦い抜くオンライン対戦ゲームだ。対応プラットフォームはPC(Steam)/PlayStation 5/Xbox Series X|S。現在はまだ開発段階にあるものの、4月にクローズドβテスト開催を予定するなど制作は順調な模様である。開発とパブリッシングはAmazing SeasunGamesが担当している。

クローズドβテストの応募フォーム:https://wenjuanxing.xoyo.com/vm/Yu9sOQo.aspx?udsid=208709

Steamストアページ:https://store.steampowered.com/app/2452280/Mecha_BREAK


──『Mecha BREAK』の開発経歴を教えてください。

Kris Kwok氏(以下Kris氏):

本作の開発開始こそ2021年11月からですが、それまでに4回ほどプロジェクトを立ち上げ、失敗しています。1度目は2015年の時。2度目と3度目は2016年から2017年にかけて。4度目は2018年。ようやく2021年になってから自分たちの方向性を定めることができ、現在に至っています。この約10年間はチーム全体にとって大きな試練でした。SFやメカの分野に関する知識を専門家に学び、開発リソースを確保するために他の開発スタジオと共同開発を試み、作品が理想の形になるまで磨き続ける日々でした。

──本作のセールスポイントを教えて下さい。

Kris氏:
「チカラ!スピード!一斉砲火!」です。「白兵戦でのライトセーバーの衝突によってもたらされる振動の“パワー感”」「広大な空に全力で突き進む“スピード感”」、「さまざまなビーム砲や火器の轟音が戦場全体を覆う“火力感”」。この3つの要素こそ、私達が作品を通じて伝えたいメカの魅力です。

──『Mecha BREAK』において特にこだわっている点は何でしょうか。

Kris氏:
MBをはじめとするメカのモデリングです。私達はメカの設計に関して「軍事的リアリティに基づいた工業デザイン」を心がけています。たとえば、装甲のデザインです。これは板金の切断方法や、機体のメンテナンス場面を前提としてデザインされています。メカの骨格構造も同様です。本作には人型のメカが多く登場しますが、当然その骨格は人間のものと異なります。

人間は骨格の上に柔らかい服を身にまとい、滑らかな動きをしますが、メカは硬い板金で身体を覆います。その上で滑らかな動きを実現するには、多くの補助骨格を追加して、各板金の稼働をサポートする必要がありました。単純な板金の重なりだけではユーザーの要求を満たすことができませんから。

──本作を開発する上で、影響を受けた作品はありますか。

Kris氏:
「ガンダム」です。好きなシリーズはUCとZとZZシリーズです。自分で言うのもなんですが、ガンダムの知識には自信があります。子供の頃から現在まで、アニメもプラモデルもずっと追い続けています。ゲームに関して、まず挙げたいのは『スーパーロボット大戦』シリーズです。最新作までほぼ全部遊んでいます。次に挙げたいのは『アーマード・コア』シリーズになります。本シリーズは私が初めて触れた対戦型PVEメカゲームで、その時からメカゲームを作る夢が心の中にずっとありました。多くのチームメンバーがこのような経験をし、メカの精密さ、動き、デザインへの熱いこだわりをもっています。


──機体に搭乗するパイロットや、本作をとりまく世界観についての掘り下げはされるのでしょうか。

Kris氏:
私たちは『Mecha BREAK』を、人類が生命の価値について再考する物語として開発していきたいと考えています。本作は現代からそう遠くない未来、知性を持ったエネルギー資源「EIC芯石」を活用する世界を舞台としています。EIC芯石を通じ、人類は脳を演算装置としてメカの性能限界を突破することができるようになりました。また、炭素基生命とシリコン基生命の共生や、それに伴う陣営の衝突を描きます。これらの描写を通じ、世界観と各パイロットのキャラクター設定を深め、プレイヤーに宇宙の壮大な背景の下での壮麗な叙事詩を提供する予定です。

──「マシュマーク」モードの位置づけや、バランス調整の方針に関して教えて下さい。

Kris氏:
「マシュマーク」は1チーム6人、最大60人で戦うバトルロワイヤルモードになります。同じジャンルの作品はたくさんありますが、本作ではプレイヤー同士の直接対決のプレッシャーを適度に緩和するため、PvE要素を導入しています。フィールドには敵が潜む拠点とBOSS機体が存在し、仲間と協力してこれらを乗り越えることで機体を強化、その後にプレイヤーと戦っていくことになります。また、強化要素を通じて、普段のゲームプレイでは味わえない機体の挙動を楽しむことができるでしょう。

私たちはプレイヤーからのフィードバックを重視しています。ご意見があれば、積極的に送っていただけると嬉しいです。

──本作のマネタイズ方針についても教えてください。

Kris氏:
マネタイズに関する内容はテストの結果とフィードバックに基づいて機能開発と調整を行っている段階であり、まだ結論を出すことができません。『Mecha BREAK』は公平な競技ゲームとしてPay to Winにはしない方針です。ゲーム内でプレイヤー間に存在する唯一の違いは、プレイヤースキルそのものであるべきです。私たちは公平かつ公正な原則に基づき、負担のないゲーム環境を提供し、全てのプレイヤーがメカの楽しさを存分に味わえるように努めます。


──本作を公開してからのフィードバックはどのようなものでしたか。

Kris氏:
αテスト時点におけるフィードバックは満足のいくもので、チーム全体に大きな自信を与えました。特に日本のプレイヤーからは本作に関して高い評価を頂いております。私たちは、さまざまな地域のプレイヤーからのフィードバックと提案をしっかりと消化し、βテストの際には更により良い体験をプレイヤーに提供したいと思います。

──リリース日はいつ頃になりそうですか。

Kris氏:
現時点では具体的な日付をお知らせすることはできませんが、今年中を目指しています。不定期のテストを通じてプレイヤーからのフィードバックを受け、準備が整った時に発表したいと思います。

──最後に、本作を期待している日本のプレイヤーへメッセージをお願いします。

Kris氏:
『Mecha BREAK』へのご支持と愛情を賜り、誠にありがとうございます。このご支持を力に変えて、今後の開発と制作に全力を尽くし、早期に質の高い『Mecha BREAK』を皆様のもとにお届けできるよう努めます。

──ありがとうございました。


『Mecha BREAK』は4月にクローズドβテストを予定している。気になった方はぜひ本作のストアページからチェックして欲しい。

クローズドβテストの応募フォーム:https://wenjuanxing.xoyo.com/vm/Yu9sOQo.aspx?udsid=208709

Steamストアページ:https://store.steampowered.com/app/2452280/Mecha_BREAK

公式サイト:https://www.mechabreak.com/

公式X(旧Twitter):https://twitter.com/MechaBreakJP

公式Discord:https://discord.com/invite/SrK6RKjPZq

Takayuki Sawahata
Takayuki Sawahata

娯楽としてだけではなく文化としてのゲームを知り、広めていきたい。ジャンル問わず死にゲー、マゾゲー大好き。

記事本文: 276