『Escape from Tarkov: Arena』開発スタジオトップにインタビュー。発売後の追加コンテンツや本家『EFT』の初心者向け施策までいろいろ訊いた

 

先月9月21日から9月24日まで開催されたゲームイベント・東京ゲームショウ 2023(以下、TGS2023)にて、Battestate Gamesの新作『Escape from Tarkov: Arena』が出展された。

本作はPvPvEジャンルの火付け役であろうマルチプレイ向けFPS『Escape from Tarkov(以下、EFT)』のスピンオフとなる作品だ。ハードコアな銃撃戦やシステムはそのままに、5対5のチーム対戦を始めとしたさまざまなモードが用意され本家『EFT』よりも気軽に遊べるのが特徴だ。弊誌ではTGS2023に出展された試遊レポートを掲載しているので、ゲームの詳細はぜひこちらをチェックしてほしい(関連記事)。

この度弊誌では、開発元であるBattlestate Gamesにメールインタビューを実施した。発売後のコンテンツや本家『EFT』との連動要素などさまざまな気になる点を訊いたのでお届けする。

――はじめに、自己紹介をお願いします。

Nikita Buyanov(以下、Nikita):
Nikita Buyanovです。『Escape from Tarkov』や『Escape from Tarkov: Arena』Battlestate GamesのCOO兼スタジオ代表を務めています。

――チームはTGS2023のために来日されていたようですが、日本遠征はいかがでしたか。

Nikita氏:
私自身はTGS2023に参加できなかったのですが、チームのメンバーに聞いたところによると、日本の食べ物や雰囲気は素晴らしかったそうです。東京での自由時間を楽しみ、また東京に来たいと語っていました。また、TGSの来場者も素晴らしかったそうで。ゲームイベントでオープンブースを構えたのは今回が初めてでしたが、我々にとってもプレイヤーにとっても最高の経験になったかと思います。

――『EFT』は日本でも多くのユーザーを集めていると思いますが、統計的にはいかがでしょうか。

Nikita氏:
日本に多くのユーザーがいるのは確かで、統計でも証明されています。ここまでの人気があったことは、我々がTGS2023に参加し、ファンを喜ばせた理由のひとつにもなっています。


――『Arena』の特徴のひとつに、レベルやスキル、武器マスタリングが本家『EFT』と共有されるというものがあります。これらの進行速度や効率は『EFT』と同じくらいになるのでしょうか。

Nikita氏:
はい、すべてのシステム、進行、レベリングは『EFT』とまったく同じです。

――『Arena』は、本家『EFT』で実施されるワイプの影響を受けますか?

Nikita氏:
アップデートによっては、両方でワイプを実施します。


――『Arena』でキャラクター購入に使用するルーブル(ゲーム内通貨)は、本家『EFT』と共有されますか?

Nikita氏:
はい。本家『EFT』を購入している場合、『Arena』で獲得したルーブルは本家に移行できます。 

――対戦FPSといえば、継続的なコンテンツの追加については気になるところです。発売後、どのようなコンテンツを追加する予定ですか?

Nikita氏:
新しいロケーションやゲームモード、新しい武器やプリセットなど、今後も多くのコンテンツを追加予定です。

――TGSでプレイできたデモバージョンはすでに日本語に対応していましたが、発売当初から日本語に対応するという認識でよろしいのでしょうか。

Nikita氏:
もちろんです!『Arena』では日本語ローカライズを予定しており、クローズドベータテストを開始した時点から日本語に対応しています。


――『EFT』の日本語対応は早期アクセスローンチからやや遅れてのタイミングとなりましたが、これにはなにか理由があったのでしょうか。

Nikita氏:
特に理由はありません。ローカライズにはプランがあり、段階的にさまざまな言語に翻訳していきました。日本語対応については、ある時日本で人気が出てきたのを見て、優先して対応することを決めました。

――『EFT』はハードコア化が進み、新規プレイヤーが慣れるのに苦労している印象を受けます。初心者向けの調整などを実施する計画はあるのでしょうか、それともこのままで続けていくのでしょうか。

Nikita氏:
新規プレイヤー向けのチュートリアルガイドの導入、入門的なサンドボックスの設置などを計画しています。より多くのプレイヤーに『EFT』の魅力を感じてもらうべく、ハードルを下げるための計画をいくつか考えています。

――『EFT』には装備品のロストがあるため、プレイ中はかなり緊張します。そのため、気軽に対戦できる『Arena』を求めていたユーザーも多いかと思います。こうしたアイデアはどこから生まれたのでしょうか。また、このタイトルの開発を始めたきっかけはなんだったのでしょうか。

Nikita:
開発のきっかけは、ハードコアプレイヤーとカジュアルプレイヤーの両方にマッチし、新規プレイヤーがより簡単に『EFT』に慣れるためのゲームを作りたいというものでした。もう一方で、『EFT』が持つハードコアなシステムや銃撃戦が競技シーンにマッチするかどうか試してみたかったのです。


――すでに『EFT』をプレイしているユーザーや、『Arena』からデビューする新規ユーザーにコメントをお願いします。

Nikita氏:
『Escape from Tarkov: Arena』は、『Escape from Tarkov』の簡易版ではありません。ハードコアなシステムや銃撃戦のすべてをハイペースなマルチプレイヤーシューターと組み合わせました。その結果、ハードコアなゲームプレイが好きな人にも、『EFT』熟練プレイヤーにもスリリングなアクションを楽しんでいただけるマルチプレイヤーシューターが誕生しました。ぜひ、プレイしてみていただければと思います。

――ありがとうございました。

『Escape from Tarkov: Arena』は、PC(公式サイト)向けに発売予定。本作のみでも購入できるほか、本編の「Edge of Darkness」エディションを購入しているユーザーは無料でアクセス可能だ。