カテゴリー レビュー・インプレ
レビューは、オンラインゲームなど終わりがないものを除き、原則クリアしたタイトルを対象にしています。アーリーアクセスやデモなど正式発売前のゲームはプレビュー、軽い紹介はインプレッションとして分けています。
『フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと』レビュー。100年間の悲しみに耐えた屋敷と、そこに封じられた一族の魂
プレイヤーは本作を、後世まで語り継がれるウォーキングシミュレーターの金字塔として認めることだろう。
左遷された元刑事の復活を描くポイント&クリックアクション『Beat Cop』紹介。80年代アメリカ刑事ドラマへの、あふれんばかりのリスペクト
『Beat Cop』は、警察官の視点から80年代のニューヨークのストリート文化を描いたポイント&クリックアクションゲームである。主人公であるジャックは、もとは別部署で刑事として活躍していた男だ。
『仁王』レビュー。戦国版「SOUL」に終わらない古き良きシングル重視、挑戦的な“横軸”で描く戦国時代
今作がシステム面で大きな影響を受けている『SOUL』シリーズ自体が、「死にゲー」という一種の様式としての代表作と捉えられている面からか、まるで『仁王』が戦国版『DARKSOULS』であるかのように言及されてしまうことには、多少の違和感を覚える。
『ブルーリフレクション』レビュー。ジェンダーロールからの解放と、優しい世界による癒やし
『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣(以下、ブルーリフレクション)』をレビューしようとする時にチェックするべき項目は、「ゲームそのものの完成度」と「ジェンダーロールからの逃避先としての機能」の両面が高い水準で両立されているか、その2点しかない。
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』レビュー 伝統からの脱却と呪縛からの解放
現時点で、少しでも『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(以下「BotW」)』に興味があるのであれば、このページを閉じて本作を入手し、まず実際に遊んでいただきたい。なので結論だけ言うと、本作はたぐいまれなる傑作である。
窒息死と吐瀉物と汚水にまみれた宇宙の地下基地運営ゲーム『Oxygen Not Included』紹介。「Don’t Starve」開発の新作
『Oxygen Not Included』のストーリーはたった3つの短文で終わるうえに、ゲームの冒頭にいきなり表示される。その内容はこうだ――「あなたの隊員たちは、見知らぬ惑星の地下深くの洞窟で目覚めました。奇妙なことに、彼らはどうやってここに来たのか覚えていません。とりあえず掘ってみると良いでしょう」。
極寒の世界を行く私立探偵アドベンチャーゲーム『Kona』紹介。吹雪に閉ざされた村で起きた殺人と超常現象の謎とは
『Kona』は、ハードボイルドな私立探偵モノと極寒の地で起きる超常現象を組み合わせた、意欲的な一人称視点ADVだ。探偵が路肩に突っ込んだまま雪に埋まってしまった愛車のタイヤにチェーンを巻き、どうにかして依頼主との待ち合わせ場所に訪れたとき、そこにはほかでもない依頼主自身の遺体が転がっていた。
『Dad Quest』レビュー、愛しいムスコをぶん投げるという狂気に見る父の役割とルソーの教育論
文化人類学における定義では、子供の誕生に際して生殖に関与したとされる生物学的父親を「ジェニター」、遺伝子のつながりはないが子供の養育を担う社会的父親を「ペイター」と呼ぶ。
デマニュースを流し小銭を稼ぐWebメディア運営SLG『Fake it to Make it』紹介。ゲームでデマサイト運営者の心理を知る
『Fake it to Make it』は、今や熾烈な競争がおこなわれている「Webメディア」を運営するシミュレーションゲームだ。本作は無料のブラウザゲームであり、サイトに訪れれば誰にでもプレイできる。デマニュースサイトがいかに生まれるかというプロセスを丁寧に、かつ自然に描かれる作品だ。
世界で一番簡単なシムシティ『BitCity』紹介。一度押したらクセになる、クリッカー都市育成ゲーム
『Bit City』は、ひたすら画面をクリックしておカネを稼ぐクリッカーゲームに、都市育成ゲームの見栄えと要素をプラスしたタイトルである。在りし日の高度経済成長のように、ゲームを始めるとすごい勢いでビルが建て変わる。