『リーグ・オブ・レジェンド』次の新チャンピオンは2体同時リリース。鳥人間の恋人たちはボットレーンで華麗に舞う

『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』を開発運営するRiot Gamesは4月5日、新規チャンピオン「反逆の刃、ザヤ」と「魅惑の翼、ラカン」の2体を発表した。

『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』を開発運営するRiot Gamesは4月5日、新規チャンピオン「反逆の刃、ザヤ」と「魅惑の翼、ラカン」の2体を発表した。2体同時の新規チャンピオンリリースは2010年2月2日実装の「パンテオン」と「グラガス」以来であり、実に7年ぶりとなる。ザヤ&ラカンの一般プレイテストは4月4日深夜のPBEアップデートをもって開始。リリースは4月19日ごろ実装の7.8パッチと見込まれる。

なお3月下旬にはRedditで今後の追加コンテンツに関する非公式の情報が浮上し、注目を集めていた(すでにスレッドは削除済み)。その中では「新チャンピオンはハーピーとフェニックスのチャンピオン二人組、女性がハーピーでマークスマン、男性がフェニックスでサポート」と記されており、リークは的中したこととなる。ただ記載されていた他の情報も正しいとは鵜呑みせず、今回のようにRiot Gamesの公式発表を待つべきだろう。

 

二人の愛の巣はボットレーン

ザヤとラカンのチャンピオンクラス分類は、それぞれ「マークスマン」と「サポート」となる。マークスマンとサポートはボットレーンでデュオを組むのがポピュラーなプレイパターンであり、愛し合う二人がデュオを組めば、一部スキルの効果にボーナスが追加される。

ザヤの能力

マークスマンであるザヤは、その身にまとう鋭い刃状の羽根を飛ばして戦う、物理攻撃・遠距離型のチャンピオンだ。スキルで攻撃を行うと攻撃した先の地点に「羽根」が残り、その羽根を呼び戻すことでダメージとスネアを与えられるというスキル構成は非常にユニークだ。「羽根」を配置できるスキルは「クリーンカット(固有スキル)」「ダブルダガー(Q)」「フェザーストーム(R)」で、「ブレードコーラー(E)」を使うと落ちている羽根を呼び戻し、羽根の軌道上にいる敵にダメージを与える。呼び戻した羽根が複数枚当たった敵にはダメージ増加だけでなくスネア効果(移動不可)まで付加されるため、落ちた羽根の位置をうまく利用することが求められる。「デッドリープルーム(W)」はマークスマンの多くが持っている、通常攻撃のダメージ強化と攻撃速度アップスキルだが、恋人であるラカンもそばにいれば効果を受けることができる。Rは大量の羽根をぶちまけられる強力な攻撃スキルだが、フィズのEと同じように一瞬だけ対象指定不可状態になる点にも注目だ。集団戦で大量の羽根をばらまいて一気にケリをつけるのもよし、華麗なる離脱を決めるもよし……非常に強力なスキルといえる。大量の羽根をスタックさせて敵に大ダメージを与えるプレイ感覚は、既存チャンピオンで言えばカリスタによく似ている。ザヤの欠点としては、Rを取得するまではダッシュ/ブリンク能力がない点と、ユーティリティスキルがないので戦闘では味方のセットアップへの依存度が高い点だ。

ザヤの主なダメージ源は他マークスマンと同様に物理攻撃だ。羽根をばらまき、与ダメージを上げていくために、スキルのクールダウンを短縮していきたい。また、Eで呼び戻す羽根のダメージは物理攻撃力だけではなく、クリティカル率によっても増加する。よって想定されるアイテムビルドとしては、エッセンスリーバーやインフィニティ・エッジを主軸としたクリティカルビルドがよいだろう。通常攻撃の射程が525ユニットとマークスマンとしては短い方なので、攻撃速度増加系アイテムとしてはジールからラピッドファイアキャノンを作るのも良い選択肢となりそうだ。

ラカンの能力

ザヤの恋人であるラカンはサポートだが、既存のサポートのプレイスタイルにまったく当てはまらない。彼は敵中に飛び込み行動を妨害するが、特に頑丈ではないのだ。レーンでは「キラリ羽根(Q)」でのハラス&回復や、「バトルダンス(E)」でのブリンク&シールド付与をもって相棒のマークスマンを支援する。彼のスタイルが出てくるのは、ギャンクによる少人数戦~集団戦時だ。「華麗なる登場(W)」はアリスターのQを彷彿とさせるスキルで、突進先の一定範囲内の敵を全てノックアップする。Wでの飛び込みから続けて「みんなオレに夢中(R)」を使えば、ラカンが触れた敵はみんな彼に魅了されてしまい、一定時間は行動不能になってしまう。レーンでのハラス合戦や、敵の喉元への飛び込みをささやかながら支援するのは「神秘の翼(固有スキル)」で得られるシールドだ。Rを効果的に使うには他にもさまざまな方法が考えられ、先に突撃した味方にEを使ってブリンクする、フラッシュ(サモナースペル)での飛び込みをたのみにする、などがあるだろう。ラカンは外見からわかるように細身の優男であり、タリックのようなゴツさはないが、それでも自らの魅力で敵を虜にするべく飛び込むのだ。スキルはタンクのような突撃型、機動力は高いのに体はメイジのようにもろい……ダメージではなく行動阻害をばらまくアサシン、とも言えるかもしれない。今までにないサポートの誕生である。

ラカンはサポートであるため、与ダメージは重視されない。サポートに必要なのはワードとコントロールワードとサイトストーンと、味方を支援するためのユーティリティアイテムだ。味方への回復・シールド付与スキルがあるので、リデンプションやアーデントセンサーを持てばチームに大きな恩恵をもたらせる。味方をフォローしつつ、少しでも長く生き延びて行動阻害をばらまくためには、ソラリのロケットや騎士の誓いといったアイテムも役に立つだろう。スキルが存在意義の多くを担ってもいるため、クールダウン短縮やマナなどもアイテムで増していきたいところだ。

ザヤが相棒であれば、ラカンのスキルにも多少のボーナスがある。ザヤが相手ならEでのブリンクは発動射程が伸びるのだ。また、二人が近くでいっしょにリコールを始めると、リコールモーションとして恋人同士の触れ合いが挿入される。ザヤとラカンは『LoL』史上初の、キャラクターコンセプトから性能までが二人セットで練り込まれた新チャンピオンだ。もちろん二人は独立したチャンピオンでもあるので、必ず二人セットでプレイしなければいけないという決まりはない。他のサポートやマークスマンとのコンビネーションも楽しみである。

Sawako Yamaguchi
Sawako Yamaguchi

雑食性のライトゲーマー。幼少の頃からテレビゲームに親しむが、プレイの腕前は下の下。一時期国内外のTRPGに親しんでいたこともあり、あらゆるゲームは人を楽しませるだけでなく、そのものが出発点となって人と人を結びつけ、新しい物語を作る力を持っていると信じている。2012年から始めた『League of Legends』について、個人ブログやTwitterにて日本語で情報発信を続けている。

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