「生成AIに新作レビューを書かせた疑惑」の老舗ゲームメディア、Googleから締め出される。“SEO対策企業”に買収されてから、むしろ評価転落
VideoGamer自体が、Googleの検索エンジンにインデックスされなくなっていることが報告されている。

海外メディアVideoGamerでは今年2月に投稿されたレビューが、生成AIによって書かれているのではないかとする疑念が浮上し、当該レビューはレビュー集積サイトMetacriticからも取り下げられていた。そしてこのたびVideoGamer自体が、Googleの検索エンジンにインデックスされなくなっていることが報告されている。海外メディアThe Gamerが報じている。
物議を醸していたのは、2月25日に掲載されたVideoGamerによる『バイオハザード レクイエム』についてのレビューだ。抽象的でお決まりの表現に満ちている点や、文章として不自然な構造である点、従来のVideoGamerのフォーマットから逸れている点などから、AIによって生成された文章ではないかと指摘されていた。また、レビュー執筆者のプロフィール画像のURLが「ChatGPT-Image-Oct-20-2025-11_57_34-AM-300×300.png」というファイル名であったことでこちらも生成AIによって出力された画像ではないかと疑われ、架空の人物である可能性も浮上していた。その後Metacriticからは、『バイオハザード レクイエム』のレビューを含んだVideoGamerのレビューが複数件削除された(関連記事)。

VideoGamerは20年以上運営されてきた老舗ゲームメディアであったが、2025年8月にPR・マーケティング事業を手がけるClickout Mediaにより買収。このほかにもClickout Mediaは、Adventure GamersやThe Escapistなど他の複数のゲームメディアを買収したと報じられていた。またClickout Media傘下となったゲームメディアでは、先月より“生成AIへの転換”が進められているとの報道もあり、VideoGamerやEscapistなどではライター・編集者の解雇もおこなわれてきたことが、元メンバーによって伝えられている(Kotaku)。
そして今回、TheGamerが伝えるところによると、VideoGamer はGoogleの検索エンジンによってインデックスされなくなったという。実際にGoogleで「VideoGamer」と検索してみると、同誌の公式YouTubeチャンネルなどは表示されるものの、サイト自体は検索に引っかからなくなっていることがわかる。なおURLを直接入力してアクセスすることは可能だ。
VideoGamerが検索から除外された詳細な理由は明らかになっていないものの、Googleではサイトの品質を評価するにあたって、「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」と呼ばれる基準をガイドラインの中で示している。その観点からすると、前述したように実在するか不明な人物による、実際のプレイ内容からかけ離れたレビューなどは、低品質なコンテンツとして見なされることとなったのかもしれない。Clickout MediaはSEO(検索エンジン最適化)での強みも打ち出しているが、皮肉にも同社の傘下入り後にVideoGamerは検索エンジンに以前より低く評価されてしまったようだ。

ところで、同誌にはこれまで「Casino」や「Betting」など、ギャンブルや賭博関連のカテゴリーリンクがサイト上部のヘッダーに表示されていたが、これらのリンクはカテゴリごと数日前に削除されているようだ。今回のGoogleによる措置との関連性は不明だが、VideoGamer内部においてもなんらかの対応がおこなわれていることも伺える。長らく運営された老舗メディアといえども、物議を醸すような“急な方針転換”で検索エンジンにおける評価が急落することを示す事例かもしれない。
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