名作FPS『Half-Life 2』に“Valve社員が投じた不評レビュー”が発掘される。無視しがたい「テストだから無視して」

『Half-Life 2』のSteamストアページに寄せられた不評レビューが話題となっている。その不評レビューを投じたのはなんと開発元でありSteamの運営元でもあるValveの社員だったのだ。

『Half-Life 2』はシングルFPSゲームの名作として高い評価を受けているが、そのSteamストアページに投稿された、ある不評ユーザーレビューが注目を集めている。というのも、その不評レビューを投じたアカウントがなんとValve社員だったためだ。

『Half-Life 2』は、Steamを運営するValveが2004年に発表したFPSゲームだ。同じくValveによってリリースされた、FPSの金字塔とされる『Half-Life』の続編にあたる。『Half-Life 2』の舞台は前作から約15年後、「シティ 17」と呼ばれる東欧の架空都市を舞台に物語は進展する。世界はコンバインと呼ばれる勢力の支配下に置かれており、主人公ゴードン・フリーマン博士はレジスタンスとともに、コンバインの代表でありかつての上司でもあるブリーン博士との対決に身を投じていく。

本作は前作『Half-Life』と並び傑作FPSゲームとして絶賛を受ける作品だ。Steamの総ユーザーレビュー数は約20万件にも及び、うち97%が好評とする「圧倒的に好評」のステータスを獲得している。特に独自開発のSource Engineによって表現された美麗なグラフィックと精巧な物理演算は当時のプレイヤーに大きな衝撃を与えた。発売から20年を経た現在もその人気は衰えることなく、Modコミュニティでは今でも活発な開発が続いており、本作の根強い支持がうかがえる。

そんな本作のストアページで、「おすすめしません」評価のレビューを投稿したとあるアカウントが注目を集めている。『Half-Life 2』を“おすすめしない”と評価するのは「Adils @ Valve」というSteamユーザー。そのアカウント名からも察せられるように、なんとValveの社員なのだ。同氏のプロフィールページには「Valve 社員」のSteamバッジが掲げられており、実際に同社の社員であることが確認できる。つまり社員が自社商品に低評価を下している格好だ。

そしてレビューの内容には「 これは純粋に“不評レビューシステム”のテストです。無視して下さい」とだけ書かれている。つまり同氏が『Half-Life 2』を退屈に感じたわけではなく、あくまでSteamの運用テストとして同レビューが投稿されていたようだ。

同レビューが投稿されたのは2019年4月のことだが、最近になってこの投稿が“発見”されたことで、自社商品に低評価を下すという一風変わった光景がRedditで話題となっている。

また投稿の状況だけでなく、その内容にもツッコミが相次いでいる。Redditユーザーの間では、あまりにも好評レビューばかりだから「おすすめしない」ボタンが機能するかテストする必要があったのだろうなどと、本作の評価の高さを称えるかたちで面白がられている様子。加えてこうしたコメント/レビュー機能について、テスト環境ではなくユーザーの目に触れる本番環境でテストが行われている点に驚く声もみられた。

なお同レビューに対して、同じくValveの社員であるAlden氏が“開発元”として返信している。返信には、「こんにちは、お客様。こちらでご報告いただいた問題につきましてはすでに修復致しました(これもレビューシステムのテストです。無視して下さい)」と記されている。ただし、この返答については、元レビューから約6年後の2025年3月に投稿されたことを踏まえると、テストではなくValveの「ジョーク」として投稿した可能性もありそうだ。

いずれにせよ、Valve社員が自社ゲームを「おすすめしない」という点がRedditユーザーから面白がられている様子。ちなみに、Adils氏の『Half-Life 2』総プレイ時間は100.3時間となっている。しっかりとやり込んだうえでの“不評レビュー”だったようだ。

ちなみに本作の続編となる『Half-Life 3』はファンから長年待ち望まれているものの、いまだに発売の兆しすら見えない状況が続いている。それでも20年以上も前に発売されたゲームのユーザーレビューが話題になるという点は、このシリーズが持つ根強い人気を示しているといえそうだ。

『Half-Life 2』はPC(Steam)向けに配信中だ。

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Kousetsu Taguchi
Kousetsu Taguchi

レトロゲームショップに入ると真っ先にセガサターンのコーナを確認するタイプです。

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