『マインクラフト』Java版がついに「OpenGL」脱却へ。“公式影Mod”導入に向け、グラフィック基盤がっつり刷新

Mojang Studiosは2月19日、『Minecraft』Java版のレンダリング基盤をOpenGLからVulkanに変更することを明かした。

Mojang Studiosは2月19日、『Minecraft(マインクラフト)』Java版のレンダリング基盤をOpenGLからVulkanに変更することを明かした。今夏からスナップショットを通してテストが進められる。この変更は、Java版におけるmacOSへの対応継続や、「バイブラントビジュアルズ(Vibrant Visuals)」の導入などを見越したものであるという。

バイブラントビジュアルズは昨年6月に配信されたゲームドロップ「チェイス・ザ・スカイ」においてBedrock版に向けて実装されたグラフィックオプションだ。有効化することで、ユーザーはModによるシェーダーの導入といった複雑な手順を踏むことなく、美しい光と影の表現をゲーム内で体験できるようになった。Java版でも実装予定として、昨年10月には描画システムのモダン化など、実装に向けた大幅なコードの書き換えが進められていることも明かされていた(関連記事)。

今回はその続報として、Java版におけるレンダリング基盤の変更について紹介された。現在の『Minecraft』のJava版では、グラフィックスAPIのオープン標準規格であるOpenGLが使用されてきたが、OpenGLは2017年を最後に更新が途絶えており、AppleのmacOSでは2018年頃から非推奨APIとして位置づけられている。将来、macOSでは完全に動作しなくなる可能性もあり、メンテナンスや最適化のコストも大きかったとのこと。

そうした経緯もあり、Java版ではレンダリング基盤をOpenGLからVulkanへと変更することとなったそうだ。VulkanはOpenGLの後継として2016年2月にリリースされた次世代グラフィックスAPI。Vulkanへの移行により、主要OSをサポートしつつ、バイブラントビジュアルズへの対応に向けたパフォーマンスの向上や機能の強化が可能になるという。リリースからまもなく17年が経つ本作だが、さらに将来を見据えた刷新が計画されているわけだ。

なお今夏にもスナップショットに導入し、OpenGLとVulkanを切り替えてプレイできるようなかたちでテストを始めるそうだ。そしてパフォーマンスや安定性の面で満足のいく状態になったらOpenGLの実装を削除するとのこと。ただしレンダリングの仕組みから大きく変わるため、現在OpenGLを使用するModの開発者には大きな負担となるそうだ。記事では開発者らに対して、OpenGLから内部のレンダリングAPIへの切り替えを検討するよう呼びかけている。

なおこの発表を受けて、人気シェーダーMod「Iris Shaders」の開発元もXにて説明。過去2年間は「Aperture」という名前の新しいシェーダーModの開発に取り組んできたという。Apertureを通してVulkanへの移行を進め、現在のIris Shadersは開発中止となっていくそうだ。なおユーザーへの返信によれば、Mojang Studiosからの情報共有があったわけではないものの、Mojang Studiosのこうした動きに早期から気づき、自ら開発を進めていたとのこと。

グラフィックの根幹の仕組みから変化するVulkanへの移行方針が明かされ、Modコミュニティには衝撃が広がっているようだ。既存Modのアップデートには大きなコストが伴うとみられ、人気のModで対応がおこなわれるか不安視するユーザーも散見される。各Mod開発者たちがどのような反応を見せるのかは注目される。

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Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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