サイバーパンクレースゲーム『Screamer』は、レースなのに格ゲーみたいな駆け引きがある。必殺ゲージ管理にヒリついた試遊レポ
サイバーパンクレースゲーム『Screamer』の試遊レポートをお届けする。

Milestoneは2026年3月26日、オンライン対戦対応レースゲーム『Screamer』を発売する。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)PS5/Xbox Series X|S。本作は1995年にMS-DOS向けに発売されたレースゲーム『Screamer』を現代に合わせリメイクしたレーシングゲームだ。ネオンの煌めく未来都市を舞台に、正体不明の主催者「マスター」が開催する苛烈なレースに挑む人々の群像劇が描かれる。
今回、筆者は日本でのプレスイベントにて本作を試遊。イベントは終始柔らかな雰囲気で進行しつつ、試遊パートに入るとプレイヤーは一気に真面目な雰囲気に。対してスタッフの皆さんからは本作のコツや、社内での試遊時のユーモラスなエピソードをお聞きできるなど、和やかながら真剣勝負を楽しめるイベントとなった。本記事では、そんな『Screamer』の感触と魅力をお伝えする。

特殊なゲージシステム「Echo」
本作は特殊なゲージシステムである「Echo」が特徴。主に加速に使用する「SYNC」と、攻撃や防御に使用する「ENTROPY」という2つのゲージが用意されている。これらのゲージはドリフトなどのアクションによって貯まっていき、マシンをブーストして加速させたり、他のマシンを破壊する攻撃をしたり、その攻撃への防御をしたりと多彩な使い道がある。
本作のEchoシステムは、レースを有利に進めるうえで非常に重要なシステムだと感じた。本作では他マシンからの攻撃によってのみ機体がダメージを受けるので、マシン同士の攻防においてはゲージをどう使うかが非常に重要となる。敵マシンを破壊しつつレースで1位を目指すのが勝利目標となるのだが、敵マシンも積極的にゲージを利用した駆け引きを仕掛けてくるため、順位を上げるにはブーストや攻撃が必要不可欠となるのだ。

ゲージを貯めるにあたってプレイヤーの積極的なアクションが必要となるのも、より戦略性を深めている。レース中にドリフトなどのアクションをこまめにするよう心がければ、その分ゲージが溜まり、より有利な行動を行える。試遊していても、漫然とライン取りに終始しているだけでは勝てず、順位を上げるには自発的なアクションを取っていく必要があったのが面白いポイントだった。
直感的なドリフトシステム
本作の操作方法は、ツインスティックでのドリフトを採用している。レースゲームの他タイトルではボタンにアサインされることの多いドリフトだが、本作ではそれがスティック操作になっていることによって、より直感的にマシンを動かすことが可能だ。

具体的にどのような操作になっているかと言うと、本作は左スティックでハンドルを操作し、右スティックでドリフトを行うことができる。つまりドリフトしたい時は、左スティックでハンドルを切りつつ、同時に右スティックを同方向に傾けることでドリフトするという寸法だ。
このドリフトシステムの長所は、「ドリフトでの角度を調整できる」点にある。従来のレースゲームではドリフトはボタンを押すことでしか発動できないため、ドリフトでの傾きは左スティックでしか調整できなかった。そのため、ドリフトによってマシンが滑ってしまう事態も少なくない。だが本作ではツインスティックでのドリフトが行えるため、コースのカーブに沿うように柔軟にドリフトを調整できる。緩やかなカーブの際は左スティックを適度に傾けつつ少しだけドリフトをかけるということも可能だし、コースの途中でカーブの量が変化する場合も、細やかに対応することができる。
試遊したコースでは、いわゆる「いろは坂」のような急なカーブがあるコースは少なく、むしろ緩やかなカーブを描くコースの方が多かった。そうしたコースに対応する際に、ツインスティックでの繊細なドリフトはうってつけだと感じた。カーブをただ曲がるだけでなく、スピードを落とさず走り切るためには、細やかな操作が必要になってくるからだ。
コツを掴むには少し慣れが必要なシステムではあるが、習熟してしまえばかなり扱いやすいドリフト操作に感じられた。より小回りの効くドリフト操作によって、初めて遊ぶコースでもうまく対応することができるからだ。

「アクティブシフト」と「ブースト」を使いこなせ

本作のマシンはセミオートマを採用。ただアクセルを踏むだけでも自動的にギアは上がっていくが、レースを有利に進める上で重要なのが「アクティブシフト」だ。アクセルを踏んで、ギアが上がる直前に任意のボタンを押すと、ギアを上げつつ短時間加速できるアクティブシフトが発動する。これによって、レースの立ち上がりに順位をいち早く上げることが可能になる。また、アクティブシフトによって、ブーストに必要なSYNCゲージを効率的に貯めることが可能。前述したように、本作はゲージの使い道が非常に重要である。積極的に利用していこう。
本作で重要な加速要素であるブーストも、タイミングを選ぶことで重要なキーとなる。ブーストはボタン長押しで発動するが、タイミングよくボタンを離すことで、より長時間の加速が可能な「パーフェクトブースト」を発動できる。ちなみにブースト中もドリフトは可能なため、がんがん利用していくのが良いだろう。
アクティブシフトもパーフェクトブーストも、いわゆる「目押し」的なリズムゲームの要素が絡んでくるのが面白いところ。レースやコースの状況を見つつ、タイミングよくボタンを押さなければならないのは、忙しなくありつつも飽きのこないデザインになっていると感じた。
試遊の最初ではなかなか慣れなかったアクティブシフトとパーフェクトブーストだが、プレイを重ねていくごとに手に馴染み、次第に有効活用できるように。レースの立ち上がりではアクティブシフトで徐々に加速していき、コースの直線でパーフェクトブースト、といったこなれたプレイングもできるようになっていった。
自分の特性に合ったキャラを選べ
本作では、15人の多様なドライバーとそれぞれの専用マシンを選択することができる。各キャラクターにはそれぞれ特殊スキルも存在しており、自分のプレイ特性に合ったものを選択することが可能だ。今回の試遊で選択したキャラクターは初心者におすすめの「アカネ」と、ブーストが長時間になるスキルを持つ「ヒナ」。操作性の異なる2キャラクターだが、それぞれの強みがあると感じられた。

アカネは特殊ゲージの一つである「HYPE」を自動生成することのできるキャラクター。これによって、ゲージを使用せずにブーストすることが可能である。つまり、アクティブシフトなどのアクションがうまくできなかったとしても、簡単に加速をすることができるのだ。
試遊したところ、アカネは本作のゲームシステムに慣れる上で重要なキャラだと感じた。本作で高順位を狙うコツはやはりブーストでの加速。ほかのアクションを上手くできなくともブーストができるアカネは、本作のコツを掴む上で足がかりとなってくれた。
筆者が試遊で特に気に入ったキャラはヒナだ。ブーストがより長時間になるスキルを持っているヒナは、とにかく加速して上位を狙いたい!というプレイヤーにうってつけのキャラと言える。積極的なアクションが必要とされる本作では、ブースト単体の効果時間が長いヒナはそれだけで高いアドバンテージを持つ。アクションでゲージを溜めつつ、強化されたブーストで長く加速する。本作のゲームシステムに慣れたプレイヤーが高順位を狙うのに最適だと感じた。
そのほかにも、多様なスキルとバックボーンを持つキャラが存在。ビジュアルで選ぶのもよし、スキルで選ぶのもよし、とにかく自分の好きなキャラを選んで、レースを楽しむことができる。

駆け引きが楽しい、歯ごたえのあるレース
そして、本作はやはりスリルたっぷりなレーシングが特徴。ヒリヒリとした緊張感のあるマシン同士の攻防によって、戦略的な駆け引きが味わえる。ただ加速のみに振ってレースを「うまくこなす」だけでは上位を狙うことはできず、敵も積極的にこちらへ攻撃を行ってくるからだ。
攻撃用の特殊ゲージである「ENTROPY」ゲージは、ブーストやドリフトなどのアクションで貯まっていき、貯めきることで一撃必殺の突進技である「オーバードライブ」を放つ事ができる。オーバードライブに一度当たってしまえばマシンは一撃K.O、一気に順位を落とすことになる。

ENTROPYゲージが溜まりきるのは、主にレースの終盤。この状況は他の敵マシンでも同じなので、「オーバードライブをいつ放つか」がレースの肝となってくる。ただ漫然と上位に居座っていると、突然後ろからオーバードライブで突進され、一気に順位を落とすことにもなりかねない。後方から攻撃が来る場合は画面内で警告が出るため、いつ突撃されても良いように防御を準備しておいたほうが良いだろう。そして逆に言えば、順位が下でも、ゲージさえ溜まっていれば一発逆転のチャンスもあるということ。上位に居座る邪魔な敵マシンを、突然オーバードライブで蹴散らすことも可能なわけだ。
こうした必殺技での駆け引きには、これまでのレースゲームとはまた違ったスリルがあった。加速で上位を狙いつつ、敵マシンからの攻撃にも備えなければならない。レースゲームの「加速しつつ、いかに美しいライン取りをするか」という緊張感と、格闘ゲーム的な「敵との駆け引き」の、全く違うスリルを同時に味わうことができるのだ。

そして重要なことだが、本作のこの駆け引きは、コースにランダムに現れるアイテムによるような、不確定要素が強いものではない。基本的には攻撃は突進のみで、レース全体を停止させるようなスキルや、上位のみを狙い撃ちするようなスキルもない。急にアイテムで上位から引きずり降ろされるような、理不尽なデザインにはなっていないわけだ。「攻撃」というレースゲームとは別種の遊びが加わっているものの、レースゲーム自体は実直に楽しむことができる。
レースゲームとしての王道の楽しみ方に、対戦ゲーム的な「駆け引き」を加えた、特色あるゲームデザインの『Screamer』。操作方法も直感的で親しみやすく、レースゲームに疎いプレイヤーもカジュアルに楽しむことのできる一作だと感じられた試遊イベントだった。。
『Screamer』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)PS5/Xbox Series X|S向けに2026年3月26日にリリース予定だ。
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