少女と怪物のメルヘン破壊ADV『シニガミ姫と異書館ノ怪物』発表。『嘘つき姫と盲目王子』『わるい王様とりっぱな勇者』に続く新作、来年4月30日発売へ
日本一ソフトウェアは11月20日、『シニガミ姫と異書館ノ怪物』を発表した。

日本一ソフトウェアは11月20日、『シニガミ姫と異書館ノ怪物』を発表した。PS5/Nintendo Switch/Nintendo Switch 2向けに、2026年4月30日発売予定。『嘘つき姫と盲目王子』『わるい王様とりっぱな勇者』に続く、絵本シリーズ3作目となっている。発表にあわせて、公式サイトやPVなども公開されている。
『シニガミ姫と異書館ノ怪物』は、本になってしまった姉を助けるために少女が怪物と契約を交わす、メルヘンをこわすアドベンチャーゲームである。本作の世界では、生き物を絵本の姿に変えた後、怪物へと羽化させる恐ろしい流行り病「シニガミ病」が発生。国も治療を諦めており、シニガミ病にかかった者を隔離する収容施設「異書館」が運営されていた。本作の主人公であるモノは、劇場の屋根裏部屋でひっそりと暮らす少女だ。彼女は高名なオペラ歌手の家系に生まれたものの両親から冷たく扱われ、使用人のように劇場の雑用をしながら日々を過ごしていた。そんな彼女にとって、唯一優しい姉が心の支えであり、目標であった。姉のアンシェルは、モノと違って幼い頃からオペラ歌手として活躍してきた未来の大女優。彼女はいつも部屋まで遊びに来て、モノにオペラやダンスを教えてくれていた。しかし、それは少し前までの話。今は行方も知れなくなっていた。


本作でモノは姉の居場所を知り、シニガミ病にかかった者たちの収容施設「異書館」を訪れる。そして怪物だらけの異書館や、少女が変異した絵本の中に広がるトラウマ世界を探索するため、伝説の怪物メェルヘンディアと契約を交わす。姉を助けようとするお人好しの少女と、人間への復讐をたくらむ怪物喰らいの怪物による、絵本探索が繰り広げられる。

少女モノは、契約を交わしたメェルヘンディア、通称メェルの力を使って絵本の中を探索していく。本作でモノは、シニガミ病で絵本になった姉を探す途中、さまざまな少女の絵本に出会う。トラウマが具現化した世界を探索して、少女たちが絵本となった原因を突き止めることで、人間の姿へ戻そうとする。しかし不気味な絵本の世界には、紙の怪物や障害物などが存在しており、モノの行く手を阻むようだ。
そこで本作では、メェルのもつ紙喰いの力を使う。怪物喰らいの怪物であるメェルは、シニガミ病によって作られたモノクロの世界を食べて破壊できる。紙の怪物はもちろん、邪魔な岩や木、怪物のメッセージまで、モノクロで描かれていれば食べて壊せるのだという。ただし、メェルは食べるほど力を取り戻し、凶暴化する。食べすぎるとコントロールが効かなくなって他のエリアへ移動できなくなり、モノも危険な状態になってしまう。本作ではメェルを暴走させないように、ほどほどにモノクロの世界を食べさせて少女の絵本を探索していくのだろう。

探索していく中では、モノもスキルを獲得。「めくる」ではカラーで描かれた世界の一部を変形させて、アイテムや通路が出現させられる。また絵本の世界では、記憶のしおりによって少女たちのトラウマが描かれる。ステージ最奥でトラウマでシニガミ姫と化した少女を倒すと、彼女たちがトラウマを克服して救われるという。絵本の中にはさまざまなギミックが登場。少女モノ、ヤギの異形・メェルヘンディア、シニガミ病で異形化した少女たちの、心の交流と救済が描かれる。

本作は、『嘘つき姫と盲目王子』『わるい王様とりっぱな勇者』に続く、絵本シリーズの最新作とされている。本作では、過去のシリーズ作に携わってきた小田沙耶佳氏が制作を務め、キャラクターデザインや世界観を担当。プレスリリースによると、絵本シリーズの特徴であるアナログイラストの絵本的な表現はそのまま、本作ではフィールドをモノクロで表現することで、不気味で奇妙ながら美しい世界を表現しているそうだ。そんな世界にプレイヤーが干渉し、破壊や変形が可能な点も特徴となる。また本作では『魔界戦記ディスガイア7』『BAR ステラアビス』など、日本一ソフトウェアの多数のタイトルに携わっている城花健人氏が、開発責任者およびシナリオを担当している。

『シニガミ姫と異書館ノ怪物』は、PS5/Nintendo Switch/Nintendo Switch 2向けに、2026年4月30日発売予定だ。通常版の価格は、PS5/Switch 2版が税込9020円。Switch版が税込7920円。初回特典として、数量限定の木製しおりが付属する。またNippon1.jp ショップ限定版には、メェルのぬいぐるみや複製色紙、アートブック、サウンドトラックCDなどが付属。価格はPS5/Switch 2版が税込2万6400円、Switch版が税込2万5300円となる。

