これを読めば“時間溶かし”サッカークラブ経営シム『Football Manager 26』を始めやすい。100時間遊んだプレイヤーの「初心者向け攻略講座」

弊誌は本作を先行してプレイする機会に恵まれた。約100時間のプレイで実践した攻略法を5つのポイントに絞って紹介する。

サッカー監督の仕事は、偶然を必然に変えていくことだ。日々の練習で戦術を練り上げて確実に強くなっていき、予測不可能な出来事が巻き起こる試合中は柔軟な判断で勝利を手繰り寄せていく。そんなサッカー監督の醍醐味をシミュレーションゲームとして堪能できる『Football Manager 26』の発売が迫ってきた。本作は現実世界のサッカーを忠実に再現するリアル志向のサッカーゲームだ。プレイヤーはクラブの一切を取り仕切る全権監督として戦っていく。

リアル志向のシミュレーションゲームと聞くと敷居が高く感じるかもしれない。『Football Manager』シリーズに興味があっても、なかなかプレイを始められない人もいるだろう。そこで、本稿では『Football Manager 26』をこれからプレイする場合に役立つ知識を紹介したい。弊誌は本作を先行してプレイする機会に恵まれた。約100時間のプレイで実践した攻略法を5つのポイントに絞って紹介する。なお、開発中のバージョンを使用してプレイしたため、一部の内容は製品版と異なるおそれがある。

ポイント1「就任するクラブの選び方」

ポイント2「理想と現実のバランスの取れた戦術の見つけ方」

ポイント3「時期に応じて選手の評価をチェックする」

ポイント4「資金不足時はフリー移籍可能な選手を狙え」

ポイント5「アシスタントの活用でサクサクなクラブ運営」

ポイント1「就任するクラブの選び方」

ゲーム開始時に就任するクラブを選択することができる。お気に入りのクラブがあればそちらの監督に就任することをおすすめするが、とくに存在しない場合はイングランドのクラブを選ぶといいだろう。というのも、本作はイングランドの最高峰であるプレミアリーグのフルライセンスを取得しているからだ。選手の写真やユニフォームが忠実に再現されており、試合前の演出も現実さながらのものとなっている。

日本のリーグもJ1からJ3までのラインセンスが搭載されているため、贔屓のクラブが存在する場合はそちらでプレイするのもいいだろう。注意しておきたいのは、本作がリアル志向のサッカーゲームであることだ。Jリーグの注目度は年々高まっているが、クラブの資金面は世界最高峰とは隔たりがある。移籍金や年俸からJリーグに呼ぶことが難しい選手は確実に存在するため、そうした制限がない状態でプレイしたい場合はヨーロッパの大手クラブを選ぶべきだろう。

プレイヤーが就任可能なクラブは、ゲーム開始時の設定によって決まる。就任可能な各国のリーグを選択可能な「詳細設定」からゲームを開始することをおすすめしたい。データベースのサイズが大きくなればなるほど、ゲームの進行は重くなってくるのでプレイする環境に合わせて選択しよう。

ヨーロッパのクラブを率いる場合のおすすめはその国のリーグをある程度の下部リーグから「プレイ可能」にしたうえで、それ以外の有力リーグを「表示のみ」にすることだ。具体的にイングランドでプレイする場合の例としては、イングランド6部に相当する「Enterprise ナショナルリーグ・ノース/サウス」を「プレイ可能」にし、スペイン、イタリア、ドイツ、フランスといったリーグは「表示のみ」でも追加しておきたい。こうすることで高い進行速度を維持しつつ、ある程度の有名選手がゲームに登場する。

監督としてクラブに携わることについては、就任時から強く意識しておきたいところだ。クラブの役員会とサポーターからの要望を実現することが監督の仕事である。ボールを支配する時間帯が長いポゼッションサッカーを展開するのか、それともスピードに乗じて一気に仕掛けるカウンターアタックを主軸にするのかというように求められる戦術はクラブによって異なる。それに反してもいい結果を残せば許されることもあるが、クラブの歴史を経て受け継がれる文化といった側面もあるので最大限に尊重したい。

今回のプレイでは、イングランド3部に相当するスカイベット・リーグ1のルートン・タウンFC(以下、ルートン)を選択した。その理由は、ルートンがとにかく攻撃的なサッカーを追い求めるクラブであるからだ。ルートンは近年浮き沈みが激しいクラブだ。2023-24シーズンにイングランド1部に相当するプレミアリーグに昇格したものの、そのシーズンはあえなく降格。

翌2024-25シーズンはイングランド2部相当のスカイベット・チャンピオンシップでも降格となり、連続で所属するカテゴリーを落としている。そうした逆境のなかでも攻撃的なサッカーを求めるクラブの文化に感銘し、それを実現したいと考えた。今回はルートンを指揮して上のカテゴリーへ返り咲いていくことを目標にするとともに、最終的にはプレミアリーグの制覇に挑戦する。

ポイント2「理想と現実のバランスの取れた戦術の見つけ方」

戦術によって起用する選手を決めるのか、それとも起用する選手によって採用する戦術を決めるのかというジレンマは、「ニワトリとタマゴのどちらが先にできたのか」という哲学的な問題に通じるところがある。サッカー監督としてはクラブが求める戦い方を最大限実現するべきだと筆者は考えるので、今回は先に戦術から決めることにする。今回のルートンの場合はボールを相手よりも長時間支配するポゼッションを基本的な戦術とし、攻撃的に振る舞うことが求められるといった形だ。

採用すべき戦術が決まれば、それに従ってフォーメーションや具体的な戦い方を設定すればいい。本作には「ポゼッションコントロール」や「ゲーゲンプレス」といったプリセット戦術が存在するので、クラブの理想に近いものをとりあえず選ぶことをおすすめする。各プリセット戦術がかなり優秀なものとなっているので、それをもとに起用する選手を選べば基本的な戦い方が見えてくる。

本作からの新要素としては、ボールを支配しているときを意味する「ポゼッション時」とボールを持っていないときの「非ポゼッション時」で別々のフォーメーションを設定できるようになった。これは近年における現実のサッカーを反映したもので、いわゆる「可変式フォーメーション」を再現したものだ。例えば攻撃時にはディフェンダーが4人のフォーメーションを採用しつつ、守備時には5人のディフェンダーを配置するフォーメーションにすることもできる。

過去作よりも攻撃時と守備時で選手に求められる能力が過去作よりもわかりやすくなった。フォーメーションが流動的に変化する可能性が高まったことで、複数のポジションをこなせる選手の価値が高まった印象だ。各ポジションの選手の評価が最大5つ星で、0.5刻みの10段階で表示されるのでわかりやすい。戦術と役割に応じて選手の評価は変動するため、より評価の高い選手を起用していこう。

リーグ戦が開幕するまでの親善試合でプリセット戦術を試し、攻撃や守備それぞれの項目を調整していく。ポゼッションサッカーの構築を目指したルートンだったが、親善試合では3連敗を喫してしまう。ルートンの選手の質そのものは、3部のクラブとしては優れているといっていいだろう。プレミアリーグで戦った経験のある選手が所属しており、3部としては破格の年俸1億円を超える選手もいる。ただし、所属している選手がポゼッションに向いているわけではなかった。理想と現実は異なるもので、3連敗からルートンは戦術の見直しを迫られた。

攻撃時は手数の少ない速攻を重視し、守備時は前線からプレスをかけ続けることでボール奪取を優先するゲーゲンプレスを採用する形へと今回は舵を切った。抜本的な変更といっておかしくもないが、リーグ戦の開幕前にポゼッションに向いていないことがわかっただけでも収穫といえよう。

ゲーゲンプレスはルートンにピタリとハマる。当初の目指したポゼッションサッカーからはかけ離れたものになってしまったものの、能動的に攻撃も守備も仕掛けるゲーゲンプレスがうまくいったことでボール支配率で相手を上回る展開を数多くの試合で実現できたことが興味深い。開幕から連勝街道をひた走ることができたので、クラブの役員会やサポーターからの評判もいいものだった。残した結果が理想を超えることも、サッカーの真実の1つといえるかもしれない。

ポイント3「時期に応じて選手の評価をチェックする」

チームの戦力の把握は就任初日から行うべきことの1つでありながら、シーズンが進んでいくうちにも再確認が求められるセクションだ。選手のポジション評価は時価のようなものである。若手は成長してより高評価を得られるようになっていく一方で、ベテランは年齢を重ねることで能力が劣化して低評価になってしまう。悲しいことではあるが、自然の摂理であるので選手の入れ替えは監督の大切な職務の1つだ。

先述したように、選手の能力は各ポジションに求められる役割に応じて10段階の評価で分類される。能力には現能力と潜在能力の2つが存在するため、潜在能力が高い選手は育成してどこまで強くなるかを見守る楽しみがある。どちらの能力も星2程度だと、現在のクラブで活躍するだけのポテンシャルが存在しない。おそらくは大成しないであろうと、別のクラブへ移籍させるべきだろう。ということは、星3以上の選手を各ポジションに配置できればリーグ戦では確かな戦闘力を発揮できる。

選手の評価が時価といったのは、昇格して上位リーグに進出した場合や優れた新規加入選手に変動があるからだ。それらによって前年に高評価だった選手も低評価になってしまうことがよくある。イングランドのリーグは魔境であり、リーグのレベルが1つ上がるだけで前シーズンで大活躍した選手が通用するとは限らない。2部リーグでシーズン15ゴールを決めた選手がプレミアリーグでまったく通用しないといったこともあるのだ。

昇格しても通用する選手かを見極めるためには、トレーニングコーチによるパフォーマンス評価に目を配ろう。そのときに注視すべきはポテンシャル能力の評価だ。大体どのリーグのどの程度のレベルに到達する可能性があるかを教えてくれる。今回は3部相当のリーグから最上位のプレミアリーグに駆け上がることを目指していたので、プレミアリーグで通用するかもしれないポテンシャルを持っている選手は現在能力が低くても、試合で積極的に起用した。ゴールを見据えることで、選手起用も決まってくるので目標をどこに持ってくるのかは最初から意識しておきたいところだ。

選手がリーグ戦で活躍できるかの最終決定は、シーズン前の親善試合で済ませてしまおう。試合をできるだけ長時間観ることが一番わかりやすい。キーのみだとほとんどハイライトに近くなるので、どのように失敗しているかが明確にわかるフルタイムの観戦が望ましいが、あまりに時間がかかるので頻繁に行う必要はない。しかし、親善試合のうち1試合でもこれを行っておくと、後述の移籍市場での立ち回りに迷いが少なくなる。情熱は監督にとって求められる要素の1つであるが、冷静にチームの力を見極めることはそれ以上に重要といって差し支えない。

ポイント4「資金不足時はフリー移籍可能な選手を狙え」

もはやチームに居場所のなくなってしまった選手の売却と、これからチームに役立ってくれそうな選手の獲得は監督の重大な仕事だ。移籍予算と賃金予算は連動している。どれだけすばらしい選手の移籍加入を口説き落としても、給与を支払うことができなければ入団は認められない。

弱小クラブでプレイする場合は、この給与予算をいかに遵守するのかが最大の難点だ。とりわけ3部から再出発したルートンは今後の継続的な成長が危ぶまれており、選手としても人生の貴重な時間を無駄にするわけにはいかない。結果として選手から要求される給与は高額になるし、上位クラブから一定額以上の移籍オファーが届いた場合はクラブの意思決定なしで移籍が成立してしまうこともある。これを防ぐためには当該選手と頻繁に契約更改を行い、いずれクラブの格が上がって上位クラブ移籍のための契約解除条項を抹消できるように努力するほかない。

選手から契約更改を求められたら応じたくなるのが人情ではあるが、契約内容には注意が必要だ。新たな年俸や契約解除条項はもちろん、クラブ最高額の給与を約束するという条項には注意が必要だ。これは当該選手よりも年俸の高い選手がクラブに加入した場合は、その選手の年俸も自動的に上がるという契約だ。このクラブ最高額の給与を約束するという契約を数多くの選手にしてしまうと、1人の超高額年俸選手が加入しただけでクラブの年俸予算は破綻してしまいかねない。給与予算を超過してしまうと新たな選手の獲得は難しくなり、高年棒の選手は売却しにくいという負のスパイラルに陥ってしまうので細心の注意を払ってほしい。

クラブの財政状況によって異なるが、ルートンのように資金力で劣るチームを率いる場合は。クラブに所属していない無所属の選手の獲得を狙い、移籍金のかからない形で選手を増やしていこう。ヨーロッパのクラブは毎年6月30日が契約満了日にあたるため、以降は契約更新しなかった選手は無所属の選手となり新クラブ加入時の移籍金は発生しないことになっている。

こんなに優秀な選手がどうして無所属にという選手が毎年のようにいるため、毎年7月1日は「採用」の「選手データベース」のクイックフィルターから「契約満了」で絞り込んで有力選手をチェックしたい。1年目の契約満了選手としては元アーセナルの冨安健洋がヒットした。冨安は怪我の影響で未所属になってしまったものの、復調すればプレミアリーグでも通用する選手だ。私はルートンがプレミアリーグに返り咲く象徴として、冨安をチームの軸に据えることを決めた。冨安の傷が癒えるのを待ってオファーをだしたところ、加入する決心をしてくれたときは本当にうれしかった。エリート街道を邁進してきた冨安が挫折を味わい、ルートンでの再起にかけてくれたのだ。監督して筆者は冨安を中心に据えたチーム作りを行うことを決心した。

契約満了の選手のほかには契約満了から6カ月前の選手に移籍金なしで加入を交渉可能な「契約満了間近」という制度があるが、所属クラブと獲得希望クラブが共にイングランドの場合は契約満了1カ月前からしか交渉してはならないというルールも存在する。そのため、イングランドのクラブが同国の選手を移籍金なしで獲得するのは少々難しくなっている。それでも移籍金を使わずにすめばそれにこしたことはない。イングランドのトップクラブと資金力に格段の差があるルートンの場合は移籍金のかからないフリー移籍が中心となった。

フリー移籍とはいかずとも、所属クラブから不要戦力として移籍リストに記載されている選手のなかにも磨けば光る選手が存在する。そうした選手を見つけるためには、気になった選手になんどもスカウトに偵察を依頼し、必要な能力を備えているのかを見極めていく。移籍金を支払っていく価値があると思えば積極的に獲得する。

最近は日本人選手がヨーロッパで活躍するようになったので、ゲーム開始時から数多くの選手にスカウトを送り込んでいた。ステップアップを希望する前田大然や上田綺世は予想よりも安価な移籍金で獲得することができ、移籍金を上回るような活躍を見せてくれて満足している。贔屓目抜きで日本人選手が活躍する様子を見ていると、フラッシュバックのように現実の日本サッカーの歩みが思い出された。『Football Manager 26』は、日本サッカーが嘘偽りなく進歩したことを教えてくれるタイトルでもある。

ポイント5「アシスタントの活用でサクサクなクラブ運営」

クラブの戦術や選手の起用が決まったら準備はほぼ完了といっていいだろう。「ほぼ」とことわったのは、相手に応じて戦術をカスタマイズする余地が残されているからだ。なんだか難しそうに聞こえるかもしれないが、こちらはアシスタントマネージャーが事前に相手チームを分析してカスタマイズするべき要素を提案してくれる。相手の中心選手にマンマークをするべきというようなものだったり、どちらのサイドを中心に攻めるべきといったものだ。プレイヤーがそれが適切な判断だと思えば、提案を受け入れればいい。試合中も展開に応じてアシスタントマネージャーが修正点を提案してくれるので、それをもとにしてクラブを勝利に近づけていくことができる。

親善試合の指揮や練習メニューの作成など、監督の部分的な仕事はアシスタントマネージャーに委任することができる。極端な設定をすれば、プレイヤーは試合の采配や移籍市場での振る舞いのように美味しいところだけをプレイしてもゲームが進行するようになっているのだ。もちろんすべてをプレイヤーが管理することもできるが、割り切ってゲームとしての快適性や利便性を高めているのもシリーズが愛される理由の1つだろう。

しかし、最終的に決めるのはあくまで監督の責任であることは忘れてはならない。決定権をもっているのは監督であり、アシスタントマネージャーの提案を吟味する必要がある。アシスタントマネージャーの意見を機械的に受け入れるだけだと、監督は必要ない。選手が不満を抱いていたら直接対話して解決に導くのも、モチベーターとしての監督の仕事なのだ。年俸の増額交渉や出場機会の確保といった不満は選手から頻発するが、これも監督が直接対応すべき案件だ。しかし、どのように対応するのかを瞬時に判断するのは難しい。しがたってやや邪道ではあるが、慣れない間はセーブデータを細かく作り分けることをおすすめする。夏と冬の移籍市場開幕前はもちろん、余裕があれば毎月につき1つは手動のセーブデータを残しておきたい。プレイヤーの意図しない結果で選手と不仲になってしまったり、あまつにさえほかのクラブへ移籍してしまった場合はゲームを継続する気がなくなってしまうからだ。

本作はシミュレーションゲームであるため、最初から完璧な監督である必要はない。アシスタントマネージャーをはじめとした、ゲームを快適に進めることのできる要素には極力助けを求めるべきだ。チュートリアルも充実しているため、本作からプレイをし始めてもまったく問題ないと筆者は考えている。プレイヤーがどのように本作をプレイするかは自由だ。とことんリアルを突き詰めた監督人生シミュレーターとして楽しむこともできれば、強い選手を集めて最強のクラブを作り上げることに特化したカジュアルなプレイも実現可能。そうした幅の広いプレイが楽しめるのが『Football Manager 26』の魅力的なところだ。

リーグ3部からルートンで駆け抜けた4シーズン

今回ルートンでのプレイは、筆者は試合の采配と移籍市場での立ち回りに集中させてもらった。アシスタントマネージャーと二人三脚でやってきたといっても差し支えなく、それぞれの役割分担で戦ってきたといえる。戦術作成や移籍市場での立ち回りについては、上述した5つの攻略法を実践した。その攻略法が成功を収めており、ルートンは新たな栄光の時代を迎えている。本稿の最後に、今回の先行プレイでルートンの歩んだ栄光の4シーズンをざっと振り返っておこう。

1年目はイングランド3部に相当するスカイベット・リーグ1を優勝し、文句なしの昇格を果たした。選手層は当初から充実しているものの、大怪我をしている選手が多くて売却しようにも相手チームのメディカルチェックに通らず人員整理がなかなか進まなかった。獲得できたのは、無所属だった冨安だけだ。元プレミア戦士が3部のクラブに加入するのは勇気がいることだったかもしれないが、怪我明けに即座に獲得のオファーと当時のクラブの懐事情としては破格の2.5億円の年俸を提示したことが契約締結に至った理由といえる。冨安は3部ではほかの選手とは一線を画する優秀な選手だ。まさに獅子奮迅の活躍を見せてくれた。

早々に2部昇格を決めることができたため、移籍金のかからないフリー移籍を使って新戦力の獲得に務めた。ルートンはスカウト範囲が原則的に自国という制限はあるものの、2部のチャンピオンシップで通用しそうな選手を数名確保できたので純粋に戦力アップだ。数名の選手は1部のプレミアでも通用するかもしれない。そうして挑んだ2部チャンピオンシップもぶっちぎりで優勝を果たし、2年連続で優勝し1部プレミアリーグへの昇格を決めた。

2年連続でカテゴリーが上がるのは異例のことであり、選手層を急速的に厚くする必要がある。チャンピオンシップ程度しか潜在能力のない選手は移籍市場で売却し、プレミアリーグ相当の選手を多数入れ替えることになった。下部リーグから一緒にやってきた選手を手放す痛みは確かに存在したが、ベンチで腐らせてしまうよりはいいはずだ。監督としての責務だと思って戦力外と伝えた選手は移籍リストに載せてほかのクラブへ速やかに移れるように尽くした。3部から一緒にやってきてたくましく成長を遂げた守備的ミッドフィールダーの選手の移籍金は96億円にもなり、クラブの財政を大きく助けてくれたので感謝している。

その代わりに獲得したのが、リバプールの遠藤航だ。大ベテランとなっていたが、その力はプレミア基準で衰えていない。フリー移籍で獲得できたので、年俸が高額でもある程度はフォローできるのもありがたいところだ。プレミアリーグまで昇格すると、クラブに加入してくれる選手の幅がかなり広がる。出場機会を求める若手の有力選手はそこそこの年俸でもルートンに来てくれるようになったのが大きい。昇格1年目にしてはかなり豪華な選手を取り揃えることができた。

プレミアでもゲーゲンプレスを軸とした積極果敢な戦い方を貫く。強豪チームの化け物級のフォワードに失点してしまうことも度々あったが、プレスをかけ続ける前線が連動する形でボール奪取から速攻がおもしろいようにゴールを奪うことができた。毎試合のようにエキサイティングなスコアになるので、とにかく試合を観戦するのが楽しかった。

成績も素晴らしいものだ。ホームで確実に勝利を積み上げ、アウェイでは余程の格上相手ではないかぎり最低でも引き分け以上の結果をもぎ取ってくる。そうして堅実に勝点を積み上げたことと、ライバルたちが勝ち星のつぶしあいをしたことで優勝のチャンスがめぐってきた。そのチャンスを逃すことなく首位を快走し、なんとか優勝することができた。3年連続でカテゴリーを変えての優勝は快挙であり、シリーズ経験者の筆者もこんなことが実現できると思わなかった。最後はライバルチームの敗戦によって優勝が決まるという締まらないものであったため、4年目も少しだけプレイすることに決めた。コミュニティ・シールドに勝利して優勝を祝う選手たちの姿を見届けて、本稿のルートンの奇跡は幕を閉じようと思う。

自転車に乗ることができるように補助輪を付けて練習するように、『Football Manager 26』で名監督になるのにもさまざまなアシスト機能が備わっている。サッカー監督になってみたいという興味が少しでもある場合は、心配せずに『Football Manager 26』をプレイしてほしい。本稿で挙げた方法はすべて実践済みのものであるため、これらをあなたのプレイに役立てていただければ幸いだ。

Football Manager 26』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)向けに2025年11月5日発売予定。PS5/Xbox Series X|S向けの『Football Manager 26 Console』はダウンロード版が11月5日に、PS5パッケージ版が12月4日に発売される。Nintendo Switch向け『Football Manager 26 Touch』も12月4日に発売予定だ。Netflix加入者限定で配信される『Football Manager 26 Mobile』のリリースは、11月5日となっている。

Ryuichi Kataoka
Ryuichi Kataoka

「ドラゴンクエストIII」でゲームに魅了されました。それ以来ずっとRPGを好んでいますが、おもしろそうなタイトルはジャンルを問わずにプレイします。

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