『バトルフィールド6』開発者いわく、PS4/Xbox One対応をやめたからこそ「破壊表現」が大幅強化。旧世代機ではできなかった新境地
『Battlefield 6』ではPS4/Xbox Oneへの対応を見送ったことにより、リアルな環境破壊表現が実現されたという。

Electronic Artsから10月11日に発売予定のFPS『Battlefield 6』。本作の特徴のひとつとしてはリアルな環境破壊表現が挙げられるが、その実現の背景にはPS4/Xbox One向けの発売を見送ったことがあるという。海外メディアPC Gamerが報じている。
本作は、FPS『Battlefield(バトルフィールド)』シリーズの最新作だ。対応プラットフォームはPC/PS5/Xbox Series X|S。DICE・Ripple Effect・Criterion Games・Motive StudioからなるBattlefield Studiosが開発を担当している。

『Battlefield 6』のシングルプレイ・キャンペーンモードでは、民間軍事会社パックス・アルマータがNATOとその同盟国への破壊活動を繰り広げるなか、背後で暗躍する存在に迫るという現代戦が描かれる。一方マルチプレイモードには、コンクエストやブレークスルーなどのゲームモードと、世界各地のロケーションをモチーフにしたマップが収録。『バトルフィールド 3』のOperation Firestormマップの復刻もおこなわれる。また兵科システムが復活し、突撃兵・斥候兵・工兵・援護兵から選択してプレイ可能だ。
本作には、シリーズの過去作よりもリアルな環境破壊要素が導入されており、銃器や爆発物、スレッジハンマーなどを使って、ステージ環境を戦略的に変化させられることが特徴となる。たとえば、壁を破壊して建物の反対側に素早く回り込んだり、天井を落として敵を下敷きにしたり、崩れ落ちた瓦礫を遮蔽物として利用したりといったことが可能である。

開発元DICEのリードプロデューサーNika Bender氏は海外メディアPC Gamerとのインタビューの中で、破壊によってプレイヤーの周囲の環境が崩壊していく中でも、本作は安定したパフォーマンスで動作するとし、その最適化について目を見張ったと語る。この点についてテクニカルディレクターを務めるChristian Buhl氏は、PS4/Xbox Oneのサポートを見送ったことで実現したとの見解を述べた。
2021年発売の前作『Battlefield 2042』のコンソール版は、PS5/Xbox Series X|Sに加え、PS4/Xbox One向けにもリリースされた。PS5/Xbox Series X|Sの発売から1年ほどしか経ってない時期であったため、コンソール世代の移行期としての対応だったのだろう。それから約4年が経ち、新作『Battlefield 6』ではついにPS4/Xbox Oneが対応プラットフォームから外された。
Buhl氏は、PS4などで動作させる必要がないため、メモリやCPUの最低要求スペックを引き上げたとし、これによって全体的なパフォーマンスの向上につながったと述べる。実際PC版の動作環境で比較しても、前作『Battlefield 2042』から要求スペックが引き上げられている(関連記事)。もっとも、開発においては膨大な量のテストを繰り返して問題を修正したとも説明しており、スペックに余裕ができたとはいえ、容易に最適化できたというわけではなかったようだ。
『Battlefield 6』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/EA app)/PS5/Xbox Series X|S向けに10月11日発売予定だ。PS5向けパッケージ版は10月10日に発売される(ゲームへのアクセスは全世界同時)。