「賛否両論」協力超常アクションFPS『FBC: Firebreak』大型アプデでどでかくテコ入れ。経済・進行システム全面刷新など大改修、起死回生なるか

Remedy Entertainmentは9月30日、協力型アクションFPS『FBC: Firebreak』向けに大型アップデート「Breakpoint」を配信した。

AD

Remedy Entertainmentは9月30日、協力型アクションFPS『FBC: Firebreak』向けに大型アップデート「Breakpoint」を配信した。また、今後の開発ロードマップも公開された。本作は、PC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中。

本作は、Remedyの人気作『Control』と世界観を共有する3人協力マルチプレイPvEゲームだ。異世界からの襲撃を受け超常現象が発生中の連邦操作局(FBC)本部を舞台とし、プレイヤーは当局の初動対処部隊の一員として、その脅威を食い止めることを目指す。

『FBC: Firebreak』は今年6月にリリースされ、今回「Breakpoint」と名付けられた初の大型アップデートが配信された。アップデートの概要としては、新たな敵や武器の追加、クライシスボードの導入、経済・進行システムの全面刷新、ゲームプレイの改善などが挙げられている。

これまで「ジョブ」と呼ばれていたミッションは今回「クライシス」に刷新され、クライシスボードを通じてよりダイナミックで予測不能なミッションが提供される。さっそく「Outbreak」というクライシスが受注可能となっており、プレイヤーは研究部門を舞台に、危険なカビ汚染や新たな敵、独自のチャレンジに挑むこととなる。

装備に関しては、ScattergunやRotary Cannon、Semi-automatic Rifleといった重火器のほか、3種類の手榴弾が追加。武器改造要素である武器MODも27種類追加されている。また、銃器用のスキンやアーマーセット、ヘルメットなどの追加も実施された。

経済・進行システムの全面刷新については、銃などの装備におけるティアシステムが撤廃された。つまり、銃などはアンロックした時点でフルパワー状態となっており、アップグレードを購入する必要はなくなった。また、キャラクタークラスにあたるクライシスキットも最初からフルアクセス可能に。追加のパークスロットをアンロックできるレベルアップ要素は引き続き存在する。

これに伴い、従来のアップグレードに必要だった通貨アイテムは6種類から4種類に整理され、コスメアイテムのアンロックなどに利用できる。なお、保有通貨アイテムは自動的に変換されるが、上限(各200)を超える分は失われる。

このほか、より効果的なオーグメントやデバイスの導入、有害状態の視覚表現の改善、生存性の向上などのゲームプレイの改善が実施。さらに、新チュートリアルの導入や序盤のフロー改良など、新規プレイヤー向けの改善もおこなわれている。アップデートの詳細はパッチノートを確認してほしい。

本作の開発元Remedyは『Control』や『Alan Wake』シリーズといったシングルプレイゲーム開発に定評があり、本作『FBC: Firebreak』は同スタジオが初めて手がけるオンラインマルチプレイゲームとして注目を集めた。ただ、ユーザー・メディア双方からの評価は伸び悩み、Steamのユーザーレビューでは本稿執筆時点で約1600件のうち67%が好評とする「賛否両論」ステータスとなっている。またSteamの同時接続プレイヤー数は今回のアップデート前には連日ピーク時でも数十人程度(SteamDB)。本作はSteam以外のプラットフォームでも展開されておりPS PlusのゲームカタログおよびXbox/PC Game Pass向けにも提供されているものの、厳しい状況がうかがえた。

同スタジオによると、今回配信された大型アップデート「Breakpoint」は、そうしたユーザーからのフィードバックに基づいて開発されたそうだ。たとえば、経済・進行システムの全面刷新にて実施されたアンロック要素の簡略化は、アンロックに時間がかかるというユーザーの不満の声への対応だろう。また、本作ではプレイヤーの可処分時間に配慮してチュートリアルをあえて短めにしていたが(関連記事)、今回新たなチュートリアルが導入されたということは、それが裏目に働いたため対処されたのかもしれない。なお、今回のアップデートは改善に向けた第一歩であり、今後も継続していくとのことだ。

本作の今後については、11月下旬に次期大型アップデート「Rogue Protocol」が配信予定。ユーザーから多く要望が寄せられているというクロスプラットフォーム対応のボイスチャット機能や、ローグライク要素のある新ゲームモードの実装などが計画されている。そして12月にはバランス調整アップデートがおこなわれ、2026年3月には新たなクライシスキットを含む新コンテンツを追加する大型アップデートが配信予定となっている。

『FBC: Firebreak』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)/PS5/Xbox Series X|S向けに配信中。PS PlusのゲームカタログおよびXbox/PC Game Pass向けにも提供されている。また、Steam版ではアップデート配信を記念したセールが実施されており、10月7日まで40%オフの2640円(税込)で購入可能である。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

記事本文: 7538