Nintendo Switch版出る2人プレイ『ポッピュコム』ガチで面白い。『Hollow Knight: Silksong』の調整とレビューを観測。『こふんは生きている』は混乱と安心。今週のゲーミング
Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。510回目です。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。510回目です。イベントが近い。
今のところ好評に投じたい気持ち

『Hollow Knight: Silksong』をのんびり進めています。本作では難易度の高さが話題になっており、先日配信されたパッチではさっそく若干の難易度緩和が実施。パッチノートで案内された内容以外にも、環境ダメージの緩和が幅広い場面でおこなわれたようです。
Steamのユーザーレビューでは、高難易度であることよりも、フラストレーションが溜まる要素への不満が多い印象。セーブポイントからボスエリアまでが遠いことは代表的な例で、個人的には気にならないですが、何度も死んでは再挑戦するので理解はできる。興味深いのは、そうした不満点は概ね共通しながらも、日本と韓国だけ不評率がやたら高いこと(中国は翻訳問題があってさらに不評)。こうした傾向は他作品でも見られ、気に入ったものにわざわざ好評レビューを書かない国民性があり、結果として不評率が上がるのではと一部で指摘されていますが、実際どうなのでしょうね。
by. Taijiro Yamanaka
そんなことある?

今週は、『こふんは生きている ーマホロヴァ・クラブの死体さがしー』を遊んでいました。本作は、自分を古墳だと思い込んでいる男の子が中に入ってくれる死体を探して街を冒険する、王道ジュブナイルアドベンチャーゲームです。主人公のこふんくんは、なかよし公園に住む自分を古墳だと思っている少年。本作では1人公園で過ごしていた彼が、公園にやってきたハニワくんとの出会いをきっかけに外の世界へ出発。立派な古墳になるべく中に入ってくれる死体を探す、少年少女の街での冒険が繰り広げられます。
本作は、こふんくんの設定だけでも奇抜すぎて目を疑いますが、進めていくとほかにも思わず「なんて?」と聞き返したくなるような設定が登場。驚きの設定群は単に奇抜なだけでなく、古墳や埴輪など古代の神秘に絡めた不思議な世界としてしっかり練られていて、奥行きが感じられます。一方で、王道ジュブナイルやハートフルと謳われているとおり、ストーリーは少年たちの様子を安心して見守っていられる内容となっています。声の表現もあって、キャラクターたちはむしろ可愛らしいぐらいです。つまり本作では、混乱と安心が同時に襲ってくるわけですね。少年少女の冒険を見守りながら、個性的な設定に振り回される不思議な体験でした。
by. Keiichi Yokoyama
1ディニーの弾丸は撃ちぬけない

『ゼンレスゾーンゼロ』新バージョン、Ver2.2「穏やかな夜をよしとせず」の追加ストーリーを追っていました。澄輝坪を舞台として、適当観、怪啖屋との交流から始まったVer2.Xですが、2.2では再びオボルス小隊が絡んだお話に。
新陣営が登場しなかったこともあってか、讃頌会や防衛軍に関連した政治劇もしっかり盛り込まれていた。また物語の語り口も洗練されてきたイメージがある。過去に起きた問題やそれによって起きた確執、怒りといった負の部分は認めつつも、“未来志向”である主人公サイドは、新エリー都や自分たちのために過去の産物と対立し、克己していく。そうした物語の手続きが明快かつ丁寧に描かれるように進化した気がします。
進化といえば、ストーリーにおける印象的な戦闘の演出面も工夫が凝らされるようになった印象です。特にVer2.Xからはいわゆるボス戦闘においてギミックが用意されるようになり、今回ではさらにQTE風味のフェーズや特殊演出が増加。これら表現の進化は物語との噛み合いもよく、完成度の高いストーリーが楽しめました。今後のストーリーテリングにも期待が持てる一方で、重度のTVアレイ好きとしては、プロキシらしさの表現でもあったTVアレイ探索モードが少し恋しくもあります。
by. Kosuke Takenaka
とにかくクオリティがいい

『ポッピュコム』をプレイしていたので、先日ニンダイでSwitch版が発表され(発売は冬らしい)驚いたのと同時に納得感が強かったです。このゲーム、めちゃくちゃ任天堂のゲームっぽさがあるんですよね。個人的には協力ゲームとしてはかなりおすすめしたいクオリティの2人協力プレイゲームです。
『ポッピュコム』は『アークナイツ』のHypergryphが送る協力シューター。「色を合わせて消す」というアイデアをいろんな仕掛けにして、シューターアクションを混ぜ込んだゲーム。『スプラトゥーン』っぽい絵作りですが、アイデアの豊かさは『ゼルダの伝説』に近くて、3Dアクションとしての感触は3Dマリオに近い。何よりそれぞれの要素のクオリティが高くて、それらを踏まえて任天堂ゲームっぽいゲームです。乱暴な表現かもですが自分的にはそれがしっくりくる。
ただのアイデアレベルでなく10~15時間ぐらい遊べるので、ボリュームもそこそこあり。ちなみに難易度は見た目よりは結構高め。難易度曲線に配慮した作りにはなっていますが、とにかくアイデアが豊かなゲームで、アイデアの組み合わせがリアルタイムに求められるので、“意外と難しい”。カジュアルゲーム友人よりも、ガチゲーマー友人と遊んだ方が楽しみやすいかも。いずれにせよ、協力ゲームとしてかなり完成度高いので、Switch版でもPC版でもいいのでぜひ遊んでほしいです。かなりおすすめ。
by. Ayuo Kawase