ついに発売日が決まった『Hollow Knight: Silksong』、「なぜ発表から約6年もかかったのか」開発者が明かす。開発が難航したわけではなく、むしろ逆
Team Cherryは8月21日、『Hollow Knight: Silksong』を9月4日に配信すると発表した。最初に発表されてから約6年、開発者がなぜこれほどの時間がかかったのかを明かしている。

デベロッパーのTeam Cherryは8月21日、アクション・アドベンチャーゲーム『Hollow Knight: Silksong』を9月4日に配信すると発表した。本作が最初に発表されてから、実に約6年を経てついにリリースされる。ただ、なぜこれほどの時間がかかったのか、同スタジオが海外メディアBloombergとのインタビューにて明らかにしている。
本作は、高い評価を得た『Hollow Knight(ホロウナイト)』の続編だ。前作にも登場したホーネットというキャラクターを主人公とし、シルクと歌に支配された古代のムシ王国を冒険する。

『Hollow Knight: Silksong』は、もともとは前作『Hollow Knight』向けのDLCとして企画されたものの、規模が大きくなったことで新作として開発されることになり、2019年2月に発表された。当初は2023年前半のリリースが計画されていたが延期され、今年に入るまで配信時期未定の状態が続くことに。そして今回、ついに配信日が発表された。
開発元Team Cherryの共同設立者Ari Gibson氏とWilliam Pellen氏は海外メディアBloombergの記者Jason Schreier氏のインタビューに答え、これまでの本作の開発期間について振り返っている。発表から数えると約6年であり、インディーゲームとしては比較的長期の開発となったが、楽しいものであったと両氏は述べる。特に困難に直面したことはなく、むしろ常に進捗を得られたそうで、開発が難航して長引いたわけではないようだ。

本作は、当初は前作『Hollow Knight』よりも小規模ながら濃密な作品とする計画であったが、結果的には前作と同等、あるいはそれ以上に巨大な作品になったという。同スタジオでは、アイデアを素早く実装できる開発スタイルが取られており、Pellen氏は常に新しいアイテムやエリア、ボスなどに取り組んでいたという。
一方で、アイデアを出せば出すだけゲームに追加されていくことは楽しいが、このまま作業を続けていたら完成までに15年はかかるとGibson氏は感じたという。開発が長引くにつれ、より完璧に仕上げたいという思いも膨らみ、さらに時間をかけてしまう。そこで、本作を完成させるために作業を切り上げる判断を下したそうだ。
同スタジオがお金の心配をしなくて良い状況にあったことが、そうしたある意味で贅沢な開発環境を生んだ側面もあるようだ。前作『Hollow Knight』は、現時点でなんと1500万本を売り上げているという。2019年2月時点では280万本を記録していたため、新作が発表されてからさらに速いペースで売れた計算だ。それだけ大きな注目を集める『Hollow Knight: Silksong』は、今年ついに完成を迎えることになる。
『Hollow Knight: Silksong』は、PC(Steam/Microsoft Store)/Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに9月4日配信予定だ。Xbox/PC Game Pass向けにも提供される。