ハクスラARPG『Path of Exile 2』大型アプデ0.3.0ではサポートジェムに大きな変化、ビルドの幅ぐっと拡張。トレード“自動販売機”式など、遊びやすさ大幅テコ入れへ

Grinding Gear Gamesは8月21日、『Path of Exile 2』の大型アップデート0.3.0「The Third Edict」の詳細を発表した。

Grinding Gear Gamesは8月21日、『Path of Exile 2』の次回大型アップデート0.3.0「The Third Edict」にて追加・調整されるコンテンツの詳細を発表した。「The Third Edict」では、現在のストーリーの続きとなるACT4や『Path of Exile 2』としては初となるリーグ要素が追加、さらに各クラスの特徴を強める調整に繋がる新スキルジェムの追加やサポートジェムシステムの改良など、多岐にわたるコンテンツの強化がおこなわれるようだ。

本稿では、スキル周りやクラスに関する変更点、トレードシステムの機能追加など、既存プレイヤーとして興味深い点について紹介する。なお、追加ACTや新リーグ要素などは別途記事にてまとめているため、そちらを参照されたい。

本作は、人気ハクスラARPG『Path of Exile』の続編だ。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|Sで、DLC購入者向けに早期アクセス配信中。正式リリース時には基本プレイ無料となる予定だ。本作にてプレイヤーは秘密と危険が眠る暗黒の大陸レイクラストを舞台に、さまざまな強化要素を活かしてビルドを構築し、強敵との戦いに挑んでいく。ソロプレイおよび最大6人での協力プレイに対応する。

アップデート0.3.0「The Third Edict」では、これまでに登場したクラスやスキルジェムシステムに大きく手が加えられている。特に大きな変更がおこなわれたのはサポートジェムシステムだ。サポートジェムは、スキルを強化するためのジェムであり、スキルジェムと組み合わせて使うものである。しかし、従来までは同じ種類のサポートジェムを複数個使用できないという制限があった。今回のアップデートではその制限を撤廃し、同じサポートジェムを重複して使用できるように。これまでよりも自由なビルド構築が可能となったかたちだ。たとえばスキル「スパーク」のキャストスピードを速めるためにサポートジェム「アーケインテンポ」を使用していたとしても、スキル「ファイヤーボール」にもアーケインテンポを使用できるというわけである。

プレイヤーはこれまで、1つのスキルジェムに有用なサポートジェムを集中して使用せざるをえず、運用するスキルが使い勝手の良い1種類になりがちという傾向があった。開発元は、プレイヤーにより多くのスキルを使ってほしいという思いから、サポートジェムの制限をなくしたそうだ。

さらに、一部のサポートジェムに上位となるジェムが追加された。たとえば、クロスボウスキルを強化する「連装」のサポートジェムには、「連装I」から「連装III」の3段階が用意される。連装Iではクロスボウのリロード速度が30%減少する代わりに、装填できるボルトの本数が1本増加し、連装IIでは減少するリロード速度が20%に。さらに、連装IIIになると数値は変わらないものの、敵をヘビースタンさせた後に自動でリロードするという効果が得られるようになるという新効果が付与される。こういったかたちでランクが上がることで新効果が得られる、あるいは効果が変わるサポートジェムが、ほかにもたくさん存在するそうだ。

さらに、新たなサポートジェムの要素として、「リネージサポート」と呼ばれるジェムも登場。リネージサポートは、サポートジェムのユニークアイテム版と言えるジェムで、敵からのドロップでしか入手できないものの、その分効果も高いものとなっている。たとえば、先に挙げた連装のリネージサポートである「Ratha’s Assault」を使えば、今までどおりのリロードができなくなる一方で、ドッジロールをすることでボルトがリロードされるという特殊な仕様へと変更されるほか、通常よりも多くのボルトを装填できるという効果が得られる。リネージサポートは今回のアップデート時点で40種類存在するそうで、先述したサポートジェムの制限の撤廃や、新たに追加されるスキルジェムと組み合わせると、これまで以上にビルドの幅が広がることだろう。

また、各クラスとアセンダンシーの特徴を際立たせるような調整なども多く施されている。たとえば、レンジャーであれば冷気属性を扱いやすくなり、ウィッチであればミニオンの攻撃がすべて必中になるなど、強化されている面が多々あるようだ。ほかにもモンクが素手のままクォータースタッフ用のスキルを使うことができるようになったり、使用率最下位だった「チャユラの信奉者」がより混沌ダメージに特化したりと、より特徴的になったかたちだ。

そのほか全体調整として、回避力を補助する新たな防御メカニクス「ディフレクト」が導入される。ディフレクトは、物理・スペルを含むすべての攻撃に作用する防御メカニクスで、成功すると受けるダメージが40%軽減される強力な効果をもつ。しかも、最大確率の上限が設定されていないため、特化させればディフレクトを100%の確率で発生させることも可能となっている。ディフレクトの導入も、さまざまなビルドの構築に影響しそうだ。

そして、ユーザー待望のトレード機能の改善がついに実施される。今まで、欲しいアイテムをトレードで入手したい場合、公式のトレード用サイトから欲しいアイテムを探し、サイトのシステムを使用して出品者へとウィスパーを送信。その後、直接取引相手のプレイヤーとトレードのやり取りをおこなうという方法がとられてきた。しかし、トレード相手にウィスパーを送信しても返事がなかったり、売る側も相手を待っている必要があったりと、不便さが感じられるシステムとなっていた。

そこで本アップデートでは、売る側が値段を設定してプレミアムスタッシュタブ内に出品しておくと、トレードサイトで出品を見たプレイヤーが、そのプレイヤーの隠れ家を訪れて購入できるようになった。さながら自動販売機のようなかたちで、プレイヤーが離席やログアウトしている状態でも販売ができるようになった。相手の隠れ家へは瞬時にテレポートされるとのことで、今まで以上に気軽にトレードができるようになる模様。プレイヤーのプレイスタイルにも変化を及ぼしそうだ。

そのほか、エンドゲーム向けにさまざまな追加要素が実装。これまで紹介してきた追加・調整要素についても、本稿で紹介しきれないくらいに膨大だ。アップデート0.3.0「The Third Edict」の詳細な内容についてはパッチノートを参照されたい。


Path of Exile 2』はPC(Steam/Epic Gamesストア/公式ストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに早期アクセス配信中。早期アクセス期間中のプレイにはいずれかのDLCの購入が必要となる。ゲーム内は日本語表示に対応している。0.3.0アップデート「The Third Edict」は、日本時間8月30日午前5時配信予定だ。

なお、「The Third Edict」実装となる8月30日から9月2日まで、本作初の無料ウィークエンドが開催される。前述したDLCを購入していなくてもプレイが可能になるので、本作に興味がある人はぜひプレイしてほしい。

Koutaro Sato
Koutaro Sato

何でも遊びますがメトロイドヴァニアとトレハン、ゲーム内の釣りが大好物。クリエイターやプレイヤーの人となりと、彼らが生み出す盛り上がりが大好きです。

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