崩壊世界調査AI探索ゲーム『NODE:アンタリが残した最後の祝福』8月28日発売へ。“行動予約”で試行錯誤、危険な遺構を乗り越える

Lapsus GamesとUnityは8月15日、『NODE:アンタリが残した最後の祝福』を8月28日に発売すると発表。本作はAI搭載ロボットとして廃墟を探索するパズルプラットフォーマーだ。

デベロッパーのLapsus GamesとUnityは8月15日、パズルプラットフォーマー『NODE:アンタリが残した最後の祝福』を8月28日に発売すると発表した。本作の対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)/、PlayStation5/、Xbox Series X|Sで、ストアページによれば本作は日本語表示に対応する。またこの発表にあわせ、Lapsus GamesとUnityは制作過程の深掘り企画を発表。本作制作にあたっての技術ショーケースが公開されている。

『NODE:アンタリが残した最後の祝福』は、2.5Dで繰り広げられるパズルアドベンチャーゲームだ。冷戦時代のソビエトを舞台にしたダークな雰囲気の中、プレイヤーはAI搭載ロボット「NODE」となって、トスカと呼ばれる放射能に満ちた廃墟の中を探索する。人影が一切見当たらない暗い廃墟の中で、世界の崩壊に立ち向かうべくパズルを解きながら廃墟の秘密に迫っていくこととなる。

本作のパズルは、「タイムライン制コントロールシステム」を取り入れており、NODEがこの先行う動作を予めすべてプランとして組み立てて設定する必要がある。廃墟内には解くべき数多のパズルが待ち受けているだけではなく、NODEが破壊されてしまうようなトラップも存在。プレイヤーはNODEが的確な回避などの行動を取れるように、前進/後退/旋回やコマンド実行などをタイムライン上でシーケンス化していく。その場その場で判断と行動を繰り返すのではなく、戦略的に行動設計をしたり試行錯誤をしたりして出口へ到達できる最適プランを組み立てていくこととなる。

また本作のストーリーは細かく分岐するようになっている。プレイヤーのとった行動や選んだ言葉はすべて監視・記録されており、先の展開を左右するそうだ。宇宙規模の大きな謎に迫るストーリーの中、どのような判断をし、人類の命運がどう転ぶのか展開が気になるところだ。

今回、デベロッパーのLapsus Gamesはリリースに先駆けたUnityとの共同企画として、Unityブログ上に「予算内で雰囲気のある環境を作る方法」の記事を公開した。本作は2.5Dであるため映像的に奥行きがありつつ、プレイヤーキャラクターは左右にのみ動く見え方となる。放射能に汚染された廃墟という環境をシネマティックに演出し、暗く圧迫感のある建物内を低予算でどのように表現したのか、その手法を学ぶことが可能だ。本来高コストとなる光や影の表現を別の手法で擬似的に再現して低コスト化していることなどがわかる。

また、本企画では来週中に「NODEのキャラクターライティング:AIに魂を宿す」というビデオショーケースが公開されることも予定されている。鎖された人気のない廃墟という暗い環境内において、プレイヤーキャラクターであるロボットを常に視認できるようにするには、どのようなライティングをするべきかという課題について、実際の映像付きで説明されるとのこと。

本作のデベロッパーであるLapsus Gamesは2名のみで構成される小規模なインディーゲームスタジオだ。本作がスタジオのデビュー作となる見込みで、これまで20年にわたってアニメーション業界で培ってきた技術と経験を活かして、5年の歳月をかけ本作を開発してきたとのこと。本作はゲーム開発界の世界大会とも言える「Game Development World Championship 2024 Summer Season」にてBest Indie Game賞を受賞しており、独創性やビジュアル表現ですでに高い評価を得ている。開発では没入感あるストーリーテリングに情熱を注いだとのことで、物語の行方にも期待が高まるところだ。

『NODE:アンタリが残した最後の祝福』は8月28日、PC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けにリリース予定。Steamでは無料の体験版も配信中。

Kei Aiuchi
Kei Aiuchi

RPG、パズル、謎解きアドベンチャー、放置系などを遊びます。比較的やりこみ型。特に好きなゲームは『ルーマニア#203』

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